ECサイト向けのCMSにはどのようなものがあるのでしょうか。この記事ではECサイト向けのCMSのメリットやデメリット、ECサイト向けおすすめCMSの比較やECサイト向けのCMSを選ぶ時のポイントなどをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
ECサイト向けのCMSとは
ECサイトはCMSを利用しなくても作ることができますが、CMSを上手く活用すれば専門的な知識がなくても短期間でECサイトを構築することができます。
ただしCMSにはさまざまな種類があり、目的のECサイト構築に適していないCMSを選んでしまうと、あまりその便利さを活かせないこともあるため、注意が必要です。
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CMSでECサイトを構築するメリットは何か
CMSでECサイトを構築することで、特別なスキルがなくても簡単にECサイトが作れます。
ECサイト向けのCMSにはECサイト構築に必要な機能が搭載されているため、一から実装しなくても簡単に機能を追加できます。さらに、プラグインを活用することで簡単にカスタマイズすることができます。
また、型が決まっているため、独自開発型でなければ大きな費用もかからないでしょう。
CMSでECサイトを構築するデメリットは何か
オープンソースのCMSの場合、ソースコードが公開されているため脆弱性が分析されやすく、セキュリティ面に不安があります。
また、オープンソースは企業が有償で提供しているわけではないため、トラブルが発生してもサポートを受けられません。
他には独自開発型CMSの場合は開発費用が発生し、ある程度の導入コストやランニングコストを掛ける必要があります。
ECサイト向けおすすめCMSの比較14選
ECサイト構築に活用できるCMSにはさまざまな種類があるため、どれを選べばいいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
ここからはECサイト向けおすすめCMSの比較14選をご紹介します。ECサイトの構築にCMSの利用を検討している方はぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
おすすめ1:EC-CUBE
EC-CUBEはオリジナリティのあるネットショップを構築できるCMSです。
「株式会社イーシーキューブ」が開発している国産のCMSで、日本国内で多種多様なショップを35,000店舗以上展開しています。
クラウド版とオープンソースがベースのダウンロード版があり、オープンソースであれば無料からスタートできるため手軽に導入可能です。個人から大企業まで多くのユーザーの利用実績があります。
おすすめ2:MakeShop
MakeShopは豊富な機能が魅力のCMSです。特にCRM機能が充実しており、売上アップを目指すためのマーケティングツールなども使うことができます。
「GMOメイクショップ株式会社」が提供しているCMSということもあり、さまざまな決済方法に対応できるという点も嬉しいポイントです。
また、デザインに関して質問することができるデザイン質問掲示板というものが用意されており、デザインが上手くいかないという場合にも安心できそうです。
おすすめ3:Zen Cart
Zen Cartは有志によって提供されているオープンソースのCMSです。
特定の企業が開発しているわけではないため、全て無料で利用でき、さらにカスタマイズや再配布も自由に行えます。売り上げ手数料なども存在しないため、非常に手軽に利用できます。
また、外国語にも対応しているため、コーディングスキルがあれば越境向けECサイトを自由に構築できます。
おすすめ4:Magento
Magentoはロサンゼルス発のオープンソースのCMSです。
ヨーロッパやアメリカを中心に利用されているオープンソースのCMSで、多言語や多通貨、さらに多税率にも対応しており、日本の税制度にも対応しています。
また、オープンソース版だけでなく有償版も提供されています。1つのソフトで複数ソフトを管理することもできるため、国ごとにサイトを運営することも可能です。
おすすめ5:ecbeing
ecbeingは中堅・大手企業向けのCMSです。
「株式会社ecbeing」が提供しているEC総合ソリューションパッケージで、日本の大手企業を中心に1,300を超える導入実績を持っています。
BtoC、クラウドEC、BtoBなどさまざまなパッケージを提供しているため、より自社の目的に適したサイトを作ることが可能でしょう。
また、一般的なCMSと違って導入後のマーケティングもサポートしてくれるのが特徴です。
おすすめ6:Welcart
WelcartはWordPress専用のショッピングカートです。
世界で圧倒的なシェアを誇るCMS「WordPress」の日本初の専用ショッピングカートとして2009年にリリースされました。
WordPressのプラグインとなっているため、無料で簡単にネットショップをはじめることができます。
また、WordPress自体が自由にカスタマイズできるCMSのため、オリジナリティのあるサイトを作ることも簡単でしょう。
おすすめ7:ebisumart
ebisumartはさまざまなカスタマイズを備えたSaaS型のCMSです。
「株式会社インターファクトリー」が提供する豊富な機能を搭載したクラウドコマースプラットフォームで、多くの大手企業での導入実績があります。また、ユーザーの要望に合わせた独自機能やデザインにカスタマイズすることができます。
週に1度標準機能を無料アップデートしているため、常に最新のシステムを利用することが可能です。
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おすすめ8:RCMS
RCMSは充実した管理機能を備えたCMSパッケージです。
「株式会社ディバータ」が提供しているCMSパッケージで、もともとはECだけでなく汎用的に活用できるCMSとして開発されました。250以上の標準機能に加えカスタマイズも可能なため、自社にあったサイトを制作することができそうです。
また、しっかりとしたセキュリティ対策やサポート対応も行っているため、社員だけでは運用に不安がある場合などには非常に頼もしいでしょう。
おすすめ9:Commerce pack
Commerce packはカスタム自由なCMSです。「アルファサード株式会社」が提供している、新規顧客が集まる売れるECサイトを構築することをコンセプトとしています。デザインプレートをSEO専門企業である「 GMO TECH 株式会社」がSEO対策された形で制作しているため、自社でSEO対策をとる手間が不要となっています。
おすすめ10:Commerce21
Commerce21は大企業向けのECサイト構築パッケージです。
「株式会社コマースニジュウイチ」が提供しており、国内の大手企業で多数の導入実績があります。オープンソースとなっているため、自社内でのメンテナンスも可能です。また、サポートも充実しています。そのほか外部システムとの連携も可能となっており、さまざまなデータを活用できるでしょう。
おすすめ11:CS.Cart
CS.Cartはロシア発のマーケットプレイス&ECサイト構築ソリューションです。
導入実績は35,000サイト以上、マーケットプレイスの構築では1,300件以上の実績を持ちます。また、多言語、多通貨にも対応しているため、越境ECサイトの構築にも最適です。
プランは「サーバープラン(月額利用型)」と「パッケージ版(購入型)」が用意されており、サーバープランなら月額14,800円から利用できます。
おすすめ12:EC-ORANGE
EC-ORANGEはオープンソースのECサイト構築用プログラムをベースにしたCMSです。
「株式会社エスキュービズム」が提供しており、オムニチャンネルや大規模EC、BtoBサイトなどを構築できる中堅・大手企業向けのCMSとなっています。
豊富な機能に加え、コンサルティング部門を擁しているため、構築だけでなく運用支援を行ってもらうことも可能です。
サービス自体は2007年から提供されていますが、2019年にフルリニューアルし、現在の名称になりました。
おすすめ13:shopify
shopifyは世界175カ国で100万以上の利用実績を持つカナダ発のCMSです。
shopify app storeというアプリストアがあり、無料から有料まで数多くのプラグインが用意されているため、カスタマイズを自由にできるのが特徴です。
プランは「ベーシック」「スタンダード」「プレミアム」の3種類あり、ベーシックなら月額29ドルと安価な金額で始めることが可能です。
おすすめ14:OSCommerce
OSCommerceはドイツ発のオープンソース型CMSです。
これまで20,000以上のサイトに導入されてきた実績を持つサービスで、9,000以上の無料拡張機能が用意されているため、自社の好みにカスタマイズできます。
サポートはありませんが、情報共有ができるコミュニティがあり、日本語にも対応しているため、困った際は頼ることができるでしょう。
ECサイト向けのCMSを選ぶ時のポイント5つ
おすすめのECサイト向けCMSをご紹介してきましたが、実際に選ぶ際にはいくつかのポイントを押さえることが重要です。
最後にECサイト向けのCMSを選ぶ時のポイント5つをご紹介しますので、CMS選びの参考にしてみてはいかがでしょうか。
ポイント1:ECサイトの目的に合ったCMSを選ぶ
CMSは国内向けのECサイトなのか越境なのかなど、構築したいECサイトの目的に合ったCMSを選びましょう。
ECサイト向けCMSは数百もの種類があると言われており、それぞれ特徴が異なるため、目的とするECサイトの構築に適したものを選ぶことが重要です。
そのため、まずはECサイトの目的から必要な機能を検討し、それらを備えているCMSを選ぶようにしましょう。
ポイント2:ECサイトの規模に合ったCMSを選ぶ
CMSはECサイトの規模に合ったCMSを選びましょう。
特に大規模サイトの場合、データの通信量やトラフィックなどに気をつける必要があります。サイト規模に合っていないCMSを選んでしまった場合、サイトの表示スピードが遅くなってしまうケースもあります。
そのため、大規模サイトを構築する場合は大規模サイトに適したCMSを利用するようにしましょう。
ポイント3:予算に合ったECサイト向けCMSを選ぶ
CMSは機能と予算のバランスを見てCMSを選びましょう。
機能が豊富に揃っている高機能なCMSは基本的に費用が高く設定されています。そのため、目的に合っているからといって料金が高いCMSを導入すると、予想以上にコストがかかってしまいます。
また、追加のプラグインも有料になっているケースがあるため、その点も考慮するようにしましょう。
ポイント4:スキルに合わせたECサイト向けCMSを選ぶ
CMSは管理者のITスキルに合ったCMSを選びましょう。
オープンソースCMSの場合、管理者にはある程度のスキルが必要になります。そのため、もし社内にスキルのあるエンジニアがいなければ、有償でも導入から管理まで一貫してサポートを受けられるCMSを選ぶのがおすすめです。
ポイント5:ECサイト向けCMSのセキュリティを選ぶ
CMSはセキュリティホールに対応したCMSを選びましょう。
有償のCMSの場合はほとんどの場合セキュリティに対する対応がしっかりと行われていますが、オープンソースの場合はソースが公開されていることから、脆弱性を狙われるリスクがあります。
また、セキュリティホールへの対応を行う場合はCMSを更新する必要もあるため、構築するECサイトに適したセキュリティ対策が行われているCMSを選びましょう。
条件に合ったCMSでECサイトを構築しよう
ECサイト向けのCMSにもさまざまな種類があります。
ぜひこの記事でご紹介したECサイト向けおすすめCMSや選ぶ時のポイントなどを参考に、自社に最適なCMSを見つけてみてはいかがでしょうか。
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