RubyonRailsを利用すると簡単にCMSが開発できると言われているので、興味のある方も多いのではないでしょうか。この記事ではRuby on Railsで動くCMSの特徴について紹介します。興味のある方はぜひ読んでみてください。
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Ruby on Railsとは?
Ruby on Railsはプログラミング言語のRubyを使用するフレームワークのひとつです。Ruby on Railsを省略してRailsと呼ばれることもあります。
Ruby on Railsを利用すると動的なWebサイトやアプリケーション、Webサービスの開発を手掛けることができます。
Rubyのフレームワークには、Sinatraやcuba microframeworkなどもあります。
Ruby用のフレームワーク
Ruby用のフレームワークは、Rubyを使用したWebアプリ開発の骨組みとして機能するソフトウェアです。
Railsを利用すると、毎回Webアプリ開発時に必要な処理を書かなくても作業を進められるメリットがあります。反面、作成したプログラムをフレームワークの中に読み込んで処理するので、カスタマイズできる部分が少なくなります。
目的とするWebアプリに適したフレームワークの選択が重要です。
Rubyの4つの特徴
プログラミング言語としてのRubyの特徴は、オブジェクト指向のスクリプト言語であることです。
Rubyはスクリプト言語ですが、インタプリタ方式なのでコンパイル作業が不要です。また、オブジェクト指向なので、作業の簡素化が可能です。
Rubyはフリーソフトなので無料で使えたり、変更して再配布したりすることもできます。扱いが簡単なので、初めてのプログラミング言語にお勧めです。
特徴1:国産プログラミング言語
Rubyは日本で開発されたプログラミング言語で最初に国際電気標準会議で認められたものです。
海外で開発された言語は参考書や最新情報を英語で書かれたものが多く、英語スキルが壁になることもあります。しかし、Rubyは国産なので日本語で書かれた情報が多くあります。
開発者が「書いていて楽しい言語」を目的にしているので、記述の自由度が高い点も日本人に好まれる理由です。
特徴2:オブジェクト指向
オブジェクト指向とは、データを形ある「オブジェクト」として扱い、オブジェクトを組み立てる感覚でプログラムを作成する考え方です。
オブジェクト指向では書き換えてはいけないオブジェクトを「カプセル化」し、再利用できる機能を使ってプログラムの改修をする「継承」を行います。同じ名前の機能を複数定義し、使い分けができる「ポリモーフィズム」も特徴です。
オブジェクト指向は大規模ソフトを効率よく開発することができます。
特徴3:記述量の少なさ
Rubyは他のプログラミング言語と比較して記述量が少ないので、開発にかかる工数を削減できます。
Rubyはコードが簡単で短い記述で済みます。その上、他のプログラミング言語で必ず記述しなければならない、記号を省略できるという特徴もあります。オブジェクト指向である点も工数を削減できるポイントです。
工数の削減は開発者の負担を減らし、Webアプリ開発の効率化と費用を抑えるメリットがあります。
特徴4:スクリプト言語
Rubyはスクリプト言語ですがインタプリタ方式なので事前のコンパイル作業が不要で、簡単に記述作業を進められます。
インタプリタ方式なので処理速度が遅くなりますが、RubyはJITコンパイラを実装しているので、必要に応じて中間言語にコンパイルしてアプリの速度を上げることができます。
スクリプト言語は、開発途中でも動作をさせて確認しながら作業を進められるので、エラーの早期発見が可能です。
Ruby on Railsで可能になること
Ruby on Railsを使うと、Webサイトの構築が短時間でできます。
SNSではユーザーの情報登録機能や投稿機能、ログイン・ログアウト機能を実装できます。Webスクレイピング機能を搭載できるので、ECサイト構築が可能です。タスクやファイル、スケジュール共有管理を行う業務システム開発も行えます。
JavaやSwiftで作ったスマホアプリに、サーバーのデータ管理用のAPI開発が可能です。
RefineryCMSの5つの特徴
RefineryCMSはRuby on Railsで使えるCMSです。シンプルな管理画面で使いやすくMITライセンスなので、無料で利用することができます。
Railsの更新に合わせて、常にバージョンアップをしています。多言語対応なので、多くの人数が関わる現場でも利用可能です。拡張性がモジュール式で公式のモジュールも多く準備されています。
Railsを使えれば学習しなくてもCMSを容易に使いこなすことができるでしょう。
特徴1:シンプルな管理画面
RefineryCMSの管理画面はシンプルなので使いやすさが特徴です。
管理画面に多くの機能を盛り込んであると、複雑になって使いづらくなります。利用しない機能を避け、シンプルな管理画面にして必要に応じて補正する機能を搭載しています。
クリックするだけで利用開始できる起動の速さも魅力です。
特徴2:日本語対応
RefineryCMSは多言語対応で、30以上の言語で使用できます。
Ruby on Railsをベースにしているので、日本語はもちろん、世界中の主な言語に対応しています。英語で開発された言語にありがちな、英語スキル不足による使いづらさはありません。
初期状態では英語表記なので、日本語化作業を行ってから利用すると良いでしょう。モジュールによっては日本語対応していないものもあるので、注意してください。
特徴3:充実したドキュメント類
RefineryCMSは世界中にいるRubyエンジニアによって多くのドキュメント類が作成されています。
Ruby on Railsを基に作られたRefineryCMSは世界中で利用され、コミュニティサイト(GitHub)は活発です。多くのコメントが寄せられ、参考にできるドキュメントが充実しています。
GitHubコントリビューターやウォッチャーによって、問題解決のヒントをもらえることがあります。
特徴4:MITライセンス
RefineryCMSはMITライセンスなので、ほぼ制限なく自由に無料で利用できます。
MITライセンスはソフトウェアの著作権表示とMITライセンスであることをソースコードの中や同梱したライセンス表示用の別ファイルに掲載することが条件です。この条件を満たせば、コピー利用や再配布できます。
変更を加えたものを商用利用や有料で販売することも可能ですが、MITライセンスには何の保証もありませんので注意しておきましょう。
特徴5:Railsの最新バージョンにも対応
RefineryCMSは、ほぼ毎年リリースされているRuby on Railsをサポートし、2020年9月現在Rails6に対応しています。
Railsの最新バージョンをサポートすることを目標にRefineryCMSは常に更新されています。2019年8月にメジャーアップグレードされたRails6の機能を利用できるように対応しています。
Ruby on RailsでのCMS開発に役立つgem
Ruby on RailsでのCMS開発に役立つgemが多数あります。
RailsのCMSに利用できるgemは、サードパーティーによって作られたライブラリです。Ruby用の管理ツールがパッケージされているので、利用目的に合わせて選ぶことが重要です。
gemの多彩なライブラリを利用すると、簡単に手早くCMS開発ができます。
ActsAsList
ActsAsListは、並び替え作業が追加できるgemです。
Todoリストアプリを作る際に、リストのアイテムを並べ替える動きを加えることができます。ActsAsListを利用するとモデルに順番の概念を与えられるので、順番通りに整列させて保存させる場面で使います。
メソッドによって異なる並べ替えを実行できますが、ドラッグ&ドロップで並べ替えたい時には他のgemと組み合わせて利用します。
Paperclip
Paperclipはアップした画像ファイルなどの保存や削除を設定する機能を加えるためのgemです。
Active Recordを簡単に添付することを目的にしています。Image Magickがインストールされていることが使用する条件です。併用するとアップした画像のリサイズも可能です。
簡単に設定できるので初心者にも扱いやすいgemです。
Storytime
Storytimeはブログを作るためのgemで、コンテンツ重視向きです。
Storytimeを使うと、メールリストの作成や新しい投稿を公開するたびにサブスクライバーに通知可能です。複数のサイト管理ができるマルチサイトサポート機能もあります。
Storytimeはコンテンツの編集や基本的なフォーマットに利用し、ブログのページ構造やメールの送信方法はホストアプリ(CMS)を利用します。
Ruby on RailsでCMSを動かそう!
Rubyをおぼえたら、Ruby on RailsでCMSを自作してみませんか。
Ruby on Railsはさまざまな機能があるので、簡単に楽しくシステム開発ができます。多くの機能を盛り込むために世界中のユーザーによってgemも開発されています。
Ruby on Railsで動くCMSについて知識を深め、世界中のコントリビューターとつながりましょう。
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