働き方改革推進支援助成金についての詳細4つ!職場環境改善コースとは?

勤怠管理

働き方改革推進支援助成金という助成金を知っていますか?働き方改革推進支援助成金とは数年前から始まっている労働者の労働環境をよりよくしていくことを目的とした助成金です。この助成金を利用すれば生産性を向上させて労働環境をよくすることができるといわれています。

働き方改革推進支援助成金とはどんな助成金?

働き方改革推進支援助成金とは数年前から始まっている労働者の健康と生活を守り、多様な働き方に対応できるよう労働環境をよりよくしていくことを目的として、国が設けている助成金です。

働き方改革推進支援助成金には「職場環境改善特例コース」「所定労働時間短縮・年休促進支援コース」「時間外労働上限設定コース」「テレワークコース」「団体推進コース」の5つのコースがあります。また年度毎に申請の締め切りがあります。

職場環境改善特例コースとは

職場環境改善コースとは生産性の向上などを図りながら、労働者の時間外労働を減らすことや、年次有給休暇の積極的取得に取組む中小企業事業主を支援するコースです。

平成30年度から助成内容について「年次有給休暇の取得促進した場合の限度額を最大150万円までに引き上げ」「条件はあるが助成率を3/4から4/5に上乗せ」「支給対象となる取組項目の追加」といった拡充がされています。

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働き方改革推進支援助成金のメリット3つ

働き方改革推進支援助成金を支給してもらえるよう取り組むことは、ワーク・ライフ・バランスの推進につながります。働き方改革推進支援助成金は生産性を図りながら、時間外労働が減り年次有給休暇を取得しやすくするのが目的です。

助成金支給には条件がありますが、その条件に取り組むことにより自然に労働環境が良くなります。働き方改革推進支援助成金を支給できるよう取り組むと、職場にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

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働き方改革推進支援助成金のメリット1:労働時間を削減できる

働き方改革推進支援助成金の支給対象の取組を行えば労働時間を削減できます。労働時間において、無駄な作業がないかどうか見直しを図りたい場合には、助成金の支給対象の取組の1つとして外部のコンサルタントに依頼できます。

専門家のアドバイスにより、業務体制などを再構築していけば労働時間削減につながります。

働き方改革推進支援助成金のメリット2:勤怠管理上のミスを減らせる

働き方改革推進支援助成金の支給対象の取組を利用すれば、勤怠管理上のミスが減らせる可能性があります。始業や終業時刻を手書きで記録していると管理上のミスが多くなりがちです。

しかし、労務管理用機器やソフトウェアを導入すれば管理上の人的ミスは減らせます。そうしたときに働き方改革推進支援助成金の取組を利用すれば、労務管理用機器やソフトウェアを導入することが可能となります。

働き方改革推進支援助成金のメリット3:生産性を向上できる

働き方改革推進支援助成金の一番のメリットは生産性を向上できることです。働き方改革推進支援助成金の目的は、生産性の向上を図りながら労働環境をよりよく改善することにあります。そのため生産性の向上を図るための取り組みも助成金の対象となります。

働き方改革推進支援助成金により新たな機器や設備が導入可能となり、導入したことにより生産性が向上して時間外労働の減少につながります。

働き方改革推進支援助成金についての詳細4つ

働き方改革推進支援助成金を支給してもらうためには、さまざまな条件や目標があります。

ここからは、「働き方改革推進支援助成金の対象となる事業主」と「支給となる取組」、「必要となる成果目標」と「助成金の支給額」の4つについて解説していきます。

働き方改革推進支援助成金についての詳細1:支給対象となる事業主は?

働き方改革推進支援助成金の支給対象となるのは、労働者災害補償保険の適用事業主です。

この他にも「雇用者が年次有給休暇の平均取得が13日以下で時間外労働時間が10時間以上あるが改善に取組む意欲がある」「所定労働時間が週40時間以上週44時間以下の事業場」の中小企業事業主という条件があります。

また対象となる中小企業事業主と特例措置対象事業場の範囲は次のとおりになります。

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中小企業事業主の場合

支払い支給の対象となる条件を満たす中小事業主について解説します。飲食店を含む小売業では資本または出資額が5,000万円以下で常時雇用する従業員が50人以下、サービス業では出資額が5,000万円以下で常時雇用する従業員が100人以下の中小事業主となります。

また、卸売業では出資額1億円以下で常時雇用する従業員が100人以下、その他の業種は出資額3億円以下で常時雇用する従業員数300人以下が対象となります。

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特例措置対象事業場の場合

特例措置対象事業場では、常時10人未満の労働者を使用している次の通りの事業が対象です。商業では「物品の販売」「配給」「保管」「賃貸」「理容」、映画や演劇業では「映写」「演劇」「その他の興行」ただし映画の製作事業は除きます。

この他にも保健衛生業では「病者または虚弱者の治療」「看護その他保健衛生」、接客娯楽業では「旅館」「料理店」「飲食店」「接客業」「娯楽場」となります。

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働き方改革推進支援助成金についての詳細2:支給の対象となる取組とは

厚生労働省が提示している「支給対象となる取組」です。いずれか1つ以上の実施が必要です。

  • 労務管理担当者の研修を行う
  • 労働者に研修と周知や啓発
  • 外部専門家によるコンサルティングを行う

  • 就業規則などの作成と変更を行う

  • 人材確保に向けた取組をする

  • 労務管理用ソフトウェアや労務管理用機器、デジタル式運行記録計の導入と更新

  • テレワーク用通信機器の導入と更新

  • 労働能率の増進に役立つ設備と機器などの導入や更新

働き方改革推進支援助成金についての詳細3:対象事業者別の必要な成果目標

働き方改革推進支援助成金には支払い対象となる取組がありますが、これに取り組んだだけでは助成金をもらえません。働き方改革推進支援助成金を支給してもらうには「成果目標」を達成する必要があります。成果目標を達成するために支払い対象となる取組をするのです。

成果目標は対象事業者別で異なります。働き方改革推進支援助成金を支給してもらうには、どのような成果目標を達成する必要があるのか詳しくご紹介します。

中小企業事業主の場合

助成金を受けとるには支給対象となる取組みを、成果目標を達成するために行う必要があります。中小企業事業主の場合必要な成果目標は次のとおりです。

1つ目の目標は年次有給休暇の取得促進です。労働者の年次有給休暇を年間平均取得日数で4日以上増加させるというのが目標になります。2つ目の目標は所定外労働の削減です。こちらは月間平均所定外労働時間数が5時間以上削減させるというのが目標となります。

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特例措置対象事業場の場合

助成金を受けとるために特例措置対象事業場が達成すべき成果目標は次のとおりです。事業主が事業実施計画に基づき指定した全ての事業場で、週所定労働時間を2時間以上短縮して、週所定労働時間を40時間以下とすることになります。

この成果目標を達成するために支給対象となる取組を実施する必要があります。

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働き方改革推進支援助成金についての詳細4:助成金の支給額

働き方改革推進支援助成金が支払われる金額は、助成金支給に必要な成果目標をどの程度達成したのかで支給額が違います。また中小企業事業主と特例措置対象事業場の場合でも助成金の支払い額は違います。

成果目標を「ともに達成した場合」「一方を達成した場合」、「どちらも未達成の場合」「特例措置対象事業場の場合」の4パターンに支払い支給額は分かれます。それぞれの支給条件と支給額について詳しくお話していきます。

成果目標をともに達成した場合

時間外労働等改善助成金に対して、中小企業の事業主が成果目標を両方達成した場合の支給額です。

成果目標を両方達成すると対象経費の合計額×補助率(3/4)が支給されます。このとき支給上限額は1企業当たり100万円です。

また成果目標を両方達成しただけでなく年次有給休暇の年間平均取得日数が、12日以上増加させることに成功した場合は対象経費の合計額×補助率(3/4)が支給され、1企業当たりの支給上限額は150万円となります。

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一方を達成

時間外労働等改善助成金に対して、中小企業の事業主が成果目標をどちらか一方達成した場合の支給額です。成果目標のどちらかを達成すると対象経費の合計額×補助率(5/8)が支給されます。このとき支給上限額1企業当たり83万円です。

また成果目標のどちらかを達成しただけでなく年次有給休暇の年間平均取得日数が、12日以上増加させることに成功した場合は対象経費の合計額×補助率(5/8)が支給され、1企業当たりの支給上限額は133万円となります。

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どちらも未達成

時間外労働等改善助成金に対して、中小企業の事業主が成果目標のどちらも達成できなかった場合の支給額です。成果目標のどちらも達成できなかった場合は対象経費の合計額×補助率(1/2)が支給されます。このときの支給上限額は1企業当たり67万円になります。

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特例措置対象事業場の場合

時間外労働等改善助成金に対して、特例措置対象事業場の象事業主が目標を達成したときの支給金額です。成果目標を達成すると対象経費の合計額×補助率(3/4)支給されます。また1企業あたりの支給上限額は50万円となります。

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働き方改革推進支援助成金の申請方法2つ

働き方改革推進支援助成金の支給を受けるには交付申請書を必要書類と一緒に、労働局雇用環境・均等部(室)へ提出する必要があります。

その後、給付申請の審査があり、審査を通れば交付決定の通知がきます。それから事業計画に基づいて事業を実施、支給申請書を提出して審査されます。このときの審査が通れば助成金は支給されます。

こうした申請書類の書き方などは申請書類マニュアルとして厚生労働省のホームページから確認ができます。

働き方改革推進支援助成金 (労働時間短縮・年休支援促進コース) 申請マニュアル(2020年度)

働き方改革推進支援助成金の申請方法1:必要な書類

働き方改革推進支援助成金の交付申請時に必要な書類になります。「交付申請書」「事業実施計画」「36協定届」「就業規則の写し」「年次有給休暇管理簿の写し」「賃金台帳の写し」「見積書」を交付申請時に提出します。

「交付申請書」「事業実施計画」は専用のWord形式で書く必要があります。この2つの書類の書き方についてご紹介いたします。

交付申請書

働き方改革推進支援助成金の交付申請書は厚生労働省のホームページ専用のWordフォームがダウンロード可能です。

また交付申請書の詳しい書き方については厚生労働省のホームページにある「働き方改革推進支援助成金(労働時間短縮・年休支援促進コース)申請マニュアル(2020年度)」の「Ⅲ申請書類等の書き方と留意点」で確認をすることができます。

Ⅲ 申請書類等の書き方と留意点

事業実施計画書

事業実施計画書は交付申請書のWordファイルをダウンロードすれば、一緒にダウンロードができます。

また事業計画書の書き方も交付申請書同様「働き方改革推進支援助成金(労働時間短縮・年休支援促進コース)申請マニュアル(2020年度)」に詳しくポイントや記入漏れについても書かれているため、書類を作成するときは参考にして書きましょう。

働き改革推進支援助成金事業実施計画

働き方改革推進支援助成金の申請方法2:申請場所

働き方改革推進支援助成金には申請できる場所が2つあります。1つは他の補助金の申請や届出のように補助金の申請や届出ができる電子申請システム「jGrants」を利用する方法です。

そしてもう1つは最寄りの都道府県労働局雇用環境・均等部(室)へ書類を郵送するか、直接窓口へ持ち込む方法です。最寄りの都道府県労働局雇用環境・均等部(室)へ申請する方法を詳しくご紹介いたします。

申請できる窓口

働き方改革推進支援助成金が申請できる窓口は、最寄りの都道府県労働局雇用環境・均等部(室)です。働き方改革推進支援助成金の申請書類はこした窓口で持参する以外にも郵送での提出も可能となっています。

近くの都道府県労働局雇用環境・均等部(室)が分からない場合は、厚生労働省のホームページから所在地一覧が確認できます。一覧には電話番号が載っていないため、電話番号を知りたい時は都道府県別のリンクページから確認が必要です。

都道府県労働局(労働基準監督署、公共職業安定所)所在地一覧

働き方改革推進支援助成金を活用しよう

働き方改革推進支援助成金とは労働者の健康と生活を守り、多様な働き方に対応できる労働環境つくりを目的として国が設けている助成金です。この助成金の支給対象は国が指定している条件に当てはまる中小企業事業主となります。

働き方改革推進支援助成金を利用すればさまざまなメリットがありますが支給には条件があります。働き方改革推進支援助成金を活用して生産性を向上させながら、労働条件や労働環境をよりよいものにしていきましょう。

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