「土地を少しでも安く買いたい」「値引き交渉ってどうやるの?」と悩んでいませんか?
注文住宅を建てる場合、土地の購入費は住宅取得費の30〜40%を占めると言われています。つまり、土地を安く買えれば、その分を建物の予算に回したり、住宅ローンの負担を軽減したりできます。
本記事では、安く買える土地の探し方7つ・値引き交渉のコツ5つ・費用節約のコツ3つの合計15の方法を、具体的な金額例や注意点とともに解説します。
土地を買った際に、家を建てたいと考えている人、詳しく比較したい人は以下の記事を参考にしてください。

- 安く買える土地の探し方として、分譲地の売れ残り・不整形地・古家付き土地・競売・公売・非公開物件などを狙う方法があります。
- 値引き交渉では相場の把握・購入意思の明示・タイミングの見極めが重要。交渉の注意点・NGパターンも押さえましょう。
- 費用・税金の節約には仲介手数料の交渉・不動産取得税の軽減措置・自治体の補助金を活用。安い土地のリスクも要確認です。

安く買える土地を探す7つの方法
まずは、相場よりも安く購入できる土地の探し方を7つ紹介します。
- 分譲地の売れ残りを狙う
- 不整形地(旗竿地・三角地・傾斜地)を検討する
- 古家付き土地を探す
- 競売・公売で相場より安く取得する
- 空き家バンクを活用する
- 非公開・未公開物件を不動産会社に相談する
- 売り急ぎ物件・建築条件外しを交渉する
①分譲地の売れ残りを狙う
分譲地は販売開始から時間が経つほど値下がりする傾向があります。販売開始から半年以上経過すると、10〜20%程度値下げされるケースも珍しくありません。
売れ残りやすい土地の特徴は以下のとおりです。
- 角地ではない区画
- 交通量の多い道路に面している
- 付近にごみ集積所がある
- 勾配のある土地の低いエリア
- 日当たり・通風条件が悪い
売れ残りだからといって必ずしも悪い土地とは限りません。間取りの工夫や外構の設計次第で快適な住まいを建てられる場合も多いため、なぜ売れ残っているのかを確認したうえで検討しましょう。
②不整形地(旗竿地・三角地・傾斜地)を検討する
整形地(正方形・長方形)に比べて形の悪い「不整形地」は、相場より20〜30%程度安く購入できることがあります。
| 不整形地の種類 | 特徴 | 価格目安(整形地比) | 向いている人 |
| 旗竿地 | 道路に接する部分が細長い奥まった土地 | 20〜30%安 | プライバシーを重視したい人 |
| 三角地 | 三角形の土地 | 20〜30%安 | 設計力のある工務店に依頼できる人 |
| 台形地 | 台形の土地(一辺が斜め) | 10〜20%安 | 土地面積を広く確保したい人 |
| 傾斜地 | 傾斜のある土地 | 30〜50%安 | 眺望を活かしたい人 |
| 狭小地 | 15坪以下の小さな土地 | 坪単価は高いが総額は安い | 都市部でコンパクトに暮らしたい人 |
不整形地は建築の自由度が低くなる反面、土地代を抑えてその分を建物に投資できるメリットがあります。ただし、建築費が割高になる場合もあるため、土地と建物のトータルコストで判断することが大切です。
③古家付き土地を探す
古家(築年数の古い建物)が残ったまま売りに出されている土地は、更地よりも安く購入できるケースが多くあります。売主が解体費用を負担したくないために安値で売り出すためです。
| メリット | デメリット |
| 更地より安く購入できる | 解体費用がかかる(木造:坪4〜6万円が目安) |
| 固定資産税の住宅用地特例が適用される | 解体工事に1〜2週間かかる |
| 建物があるので日当たりや騒音を現地確認しやすい | アスベストが含まれる場合は追加費用が発生 |
| 更地渡しを交渉できる場合もある | 地中埋設物のリスクがある |
古家付き土地を購入する場合は、解体費用を含めた総額が更地より安いかどうかを必ず試算しましょう。なお、売主に「更地渡し」を交渉できれば、解体費用を売主負担にできる場合もあります。
④競売・公売で相場より安く取得する
競売や公売では、市場価格の50〜80%程度で土地を購入できる可能性があります。
| 比較項目 | 競売 | 公売 |
| 実施主体 | 裁判所 | 国税局・地方自治体 |
| 対象 | ローン滞納等による差し押さえ物件 | 税金滞納による差し押さえ物件 |
| 情報サイト | BIT(不動産競売物件情報サイト) | KSI官公庁オークション、国税庁公売情報 |
| 価格目安 | 市場価格の50〜70%程度 | 競売より市場価格に近い水準 |
| 内覧 | 原則不可 | 物件による |
| 瑕疵担保責任 | なし | なし |
競売・公売には内覧ができない、瑕疵担保責任がない、占有者の立ち退きトラブルがあるなどのリスクがあります。不動産取引の経験が少ない方は、競売物件に詳しい専門家に相談することをおすすめします。
競売物件の詳しい購入方法やメリット・デメリットについては、以下の記事で解説しています。
⑤空き家バンクを活用する
空き家バンクとは、各自治体が運営する空き家・空き地のマッチングサービスです。中には無償譲渡(0円)の物件もあり、通常の不動産市場には出回らない掘り出し物が見つかることがあります。
空き家バンクの物件は仲介手数料が不要な場合が多く、自治体によっては改修補助金や移住支援金を受けられることもあります。ただし、物件数が限られていること、老朽化が進んでいる物件が多いことには注意が必要です。
空き家を格安・無料で取得する方法の詳細は、以下の記事で解説しています。

⑥非公開・未公開物件を不動産会社に相談する
不動産市場には、ポータルサイトに掲載されていない「非公開物件」が数多く存在します。売主が近隣に知られずに売却したいケースや、販売準備中でまだ公開していない物件などがこれに当たります。
非公開物件の情報を得るには、以下の方法が有効です。
- 地元の不動産会社に直接相談する:希望条件を伝えておくと、非公開物件が出た際に優先的に紹介してもらえる
- 複数の不動産会社に登録する:会社ごとに保有する非公開物件が異なる
- 一括査定サイトを通じて情報収集する:地元の有力な不動産会社とつながりやすい
非公開物件は競合が少ないため値引き交渉がしやすいというメリットもあります。
⑦売り急ぎ物件・建築条件外しを交渉する
売り急いでいる売主の土地は、相場よりも安く購入できるチャンスです。転勤・相続・離婚・資金繰りなどの理由で早期売却を希望している売主は、多少値引きしてでも早く売りたいと考えています。
売り急ぎ物件を見つけるポイントは以下のとおりです。
- 売り出し価格が相場より安い
- 「即売希望」「値下げしました」などの表記がある
- 長期間売れ残っている(何度も価格改定されている)
また、建築条件付き土地(指定の施工会社で建てることが条件の土地)でも、販売期間が長引いている場合は条件を外してもらえる可能性があります。条件を外す交渉が成立すれば、土地だけを割安で購入し、自分で選んだ施工会社に建築を依頼できます。
土地の値引き交渉を成功させる5つのコツ
希望の土地が見つかったら、値引き交渉にチャレンジしましょう。ここでは交渉を成功させるための5つのコツを紹介します。
- 土地相場を正確に把握して交渉する
- 購入意思と資金計画を明確に伝える
- 購入タイミングを見極める
- 実績豊富な不動産会社に仲介を依頼する
- 隣地所有者に直接交渉する
①土地相場を正確に把握して交渉する
値引き交渉の第一歩は、対象エリアの土地相場を正確に知ることです。相場を知らずに交渉すると、非現実的な金額を提示してしまい、交渉が決裂する原因になります。
土地相場を調べる主な方法は以下の3つです。
| 調査方法 | 提供元 | 特徴 |
| 公示地価・基準地価 | 国土交通省「土地総合情報システム」 | 毎年1回公表される公的な指標 |
| 実勢価格(取引価格) | 国土交通省「不動産取引価格情報検索」 | 実際の売買価格を検索可能 |
| 路線価 | 国税庁「路線価図」 | 相続税・贈与税の算定基準(公示地価の約80%) |
値引き交渉の目安は売り出し価格の10〜20%程度が現実的です。相場から大幅にかけ離れた金額を提示すると、売主の心証を悪くして交渉自体が不成立になるため注意しましょう。
②購入意思と資金計画を明確に伝える
売主や不動産会社にとって、「本当に買ってくれるのか」が最大の関心事です。購入の本気度を示すことで、値引き交渉が成功しやすくなります。
具体的には、以下の準備をしておきましょう。
- 住宅ローンの事前審査を通しておく:資金面での信用度が上がる
- 手付金を準備していることを伝える:即決できる姿勢を示す
- 買付証明書を提出する:書面で購入意思を正式に表明する
「値引きしてくれたらすぐに買います」ではなく、「購入する意思があるうえで、この金額で相談したい」という姿勢で交渉するのがポイントです。
③購入タイミングを見極める
土地の価格は時期によって変動するため、購入タイミングを見極めることで安く買える可能性があります。
- 1〜3月の繁忙期を避ける:新年度に向けて需要が高まり、価格も強気になりやすい
- 売主が法人の場合は決算期を狙う:決算前に在庫を処分したい法人は値引きに応じやすい
- 売り出しから3〜6ヶ月以上経過した物件:長期化するほど売主の値引き許容度が上がる
- 不動産市況が下落傾向のとき:金利上昇局面や景気後退期は交渉余地が広がる
特に、法人が売主の分譲地は決算月(3月・9月が多い)の1〜2ヶ月前が交渉のチャンスです。
④実績豊富な不動産会社に仲介を依頼する
値引き交渉は、不動産会社の担当者の交渉力によって結果が大きく変わります。実績が豊富で地域の相場に詳しい担当者であれば、売主側と円滑な交渉を進めてくれます。
良い不動産会社を見つけるには、複数の不動産会社に相談して比較することが大切です。一括査定サイトを利用すれば、地域に強い複数の不動産会社とまとめてつながることができます。
おすすめの一括査定サイトは「すまいステップ」

- 初めてで不安だから実績のあるエース級の担当者に出会いたい
- 厳選された優良不動産会社のみに査定を依頼したい
- 悪徳業者が徹底的に排除された査定サイトを使いたい
一括査定サイトに関してより詳しく知りたい方はこちらの記事をお読みください。

住宅購入全般の値引き交渉テクニックについては、以下の記事も参考にしてください。

⑤隣地所有者に直接交渉する
隣の土地が空き地や駐車場として使われている場合、所有者に直接購入を打診する方法もあります。
直接交渉の最大のメリットは、不動産会社を介さないため仲介手数料(土地価格の3%+6万円)が不要になることです。ただし、以下の点に注意が必要です。
- こちらから交渉を持ちかけると価格が高くなりやすい:売主が足元を見る可能性がある
- 契約書の作成は専門家に依頼する:トラブル防止のため司法書士や行政書士に相談する
- 登記手続きなども自分で手配が必要
個人間での土地売買の流れや注意点については、以下の記事で詳しく解説しています。

土地の値引き交渉で失敗しないための注意点
値引き交渉にはマナーがあります。以下のNG行動を避けて、円満な交渉を心がけましょう。
①相場からかけ離れた値引きを要求しない
売り出し価格の30%以上の値引きを要求すると、売主に「冷やかし」と判断され、交渉のテーブルにすら着いてもらえない可能性があります。値引き交渉は10〜20%程度を目安に、根拠を持って行いましょう。
②値引き成功後の購入取りやめはNG
値引きに応じてもらったにもかかわらず購入を取りやめるのは、重大なマナー違反です。売主は値引きに応じるために他の購入希望者を断っている場合もあります。値引き交渉は、購入する覚悟ができてから行いましょう。
③仲介手数料の過度な値引き要求は避ける
仲介手数料を大幅に値引き交渉すると、不動産会社の担当者のモチベーションが下がり、売主との交渉で力を発揮してもらえなくなる可能性があります。仲介手数料の値引きは端数程度にとどめ、土地価格そのものの交渉に集中するのが賢明です。
④値引きにこだわりすぎて良い土地を逃さない
条件の良い土地は、値引き交渉をしている間に他の購入希望者に先を越されてしまうことがあります。人気エリアの土地は、値引きよりもスピードが重要です。「多少高くても欲しい土地」と「値引きできれば買いたい土地」は分けて考えましょう。
土地購入の費用・税金を節約する3つのコツ
土地の購入価格だけでなく、諸費用や税金を節約することで総支出を抑えられます。
土地を買う際に必要な主な費用・税金は以下のとおりです。
- 不動産会社に支払う仲介手数料
- 司法書士に支払う登記費用
- 土地家屋調査士に支払う測量費用
- 金融機関に支払うローン手数料
- 税金(印紙代、不動産取得税、固定資産税、消費税)
①仲介手数料を交渉する
不動産会社を通じて土地を購入する場合、以下の上限額の範囲内で仲介手数料がかかります。
| 取引額 | 仲介手数料の上限額(税別) |
| 200万円以下 | 取引額 × 5% |
| 200万円超〜400万円以下 | 取引額 × 4% + 2万円 |
| 400万円超 | 取引額 × 3% + 6万円 |
たとえば2,000万円の土地を購入する場合、仲介手数料の上限は66万円(税別)です。
なお、2024年7月の宅建業法改正により、800万円以下の低廉な宅地・建物の売買では、仲介手数料の上限が売主・買主それぞれ最大33万円(税込)に引き上げられています。
過度な値引き交渉は避けるべきですが、端数の切り捨て程度の交渉であれば応じてもらえるケースもあります。仲介手数料の交渉テクニックについては、以下の記事で詳しく解説しています。
②不動産取得税の軽減措置を活用する
土地を購入すると不動産取得税がかかりますが、軽減措置を活用することで大幅に税額を抑えられます。
不動産取得税 = 固定資産税評価額 × 4%(税率)
主な軽減措置は以下のとおりです。
- 2027年(令和9年)3月31日までに宅地を取得した場合は、固定資産税評価額 × 1/2 × 3%(税率も軽減)
- 10万円未満の土地取得は非課税
- 新築住宅用土地の軽減:45,000円、または「土地1㎡当たりの評価額 × 1/2 × 住宅の床面積の2倍(200㎡限度)× 3%」のうち大きいほうを控除額に適用
軽減措置は申告が必要です。取得後60日以内(自治体により異なる)に都道府県税事務所で手続きを行いましょう。
土地購入時の税金の種類や控除制度の詳細は、以下の記事で解説しています。
③自治体の補助金制度を確認する
土地購入後のインフラ整備や住宅建築に対して、自治体が独自の補助金制度を設けている場合があります。
- 上下水道引き込み工事の補助金:工事費の一部を自治体が補助(自治体により数万〜数十万円)
- 移住支援金:東京圏から地方へ移住する場合、最大100万円(世帯)の支援金
- 新築住宅の固定資産税減免:一定期間の固定資産税を減免する自治体もある
補助金の有無や金額は自治体によって大きく異なります。土地を購入するエリアが決まったら、市区町村の窓口やホームページで確認しましょう。
土地を安く買う際に知っておくべきリスク
安い土地には、安い理由があります。購入後に想定外の出費が発生しないよう、以下の5つのリスクを必ず確認しましょう。
①地盤が弱い
地盤が軟弱な土地では、地盤改良工事が必要になります。工事費用は工法によって異なりますが、50万〜200万円程度が目安です。購入前に地盤調査を行うか、国土交通省の「地盤情報ナビ」で周辺の地盤データを確認しましょう。
②再建築不可の土地
建築基準法上の接道義務(幅員4m以上の道路に2m以上接すること)を満たしていない土地は、現在の建物を解体すると新しい建物を建てられません。こうした「再建築不可」の土地は非常に安いですが、住宅を建てる目的では購入しないよう注意が必要です。
③セットバックによる有効面積の減少
接道義務を満たしていても、道路の幅員が4m未満の場合はセットバック(道路後退)が必要です。道路の中心線から2m後退した位置が敷地の境界となり、建築に使える有効面積が減少します。
④ハザードマップの災害リスク
自治体が公開しているハザードマップで、洪水・土砂災害・津波・液状化などのリスクを必ず確認しましょう。災害リスクが高い土地は安い傾向がありますが、保険料が高くなる、将来の売却が困難になるなどのデメリットがあります。
⑤用途地域による建築制限
土地の用途地域(都市計画法で定められた13種類の地域区分)によって、建てられる建物の種類・高さ・建ぺい率・容積率が制限されます。「工業専用地域」では住宅を建てられないなど、安い土地を購入したものの希望の家が建てられなかったというケースもあります。
購入前に必ず市区町村の都市計画課で用途地域を確認しましょう。
土地購入から家を建てるまでの基本手順
土地を購入して注文住宅を建てるまでの流れを、4つのステップで解説します。
- 家づくりの条件を整理する:家族で予算・エリア・面積・間取り・入居時期の優先順位を決める
- 土地探しと施工会社探しを同時に進める:施工会社が決まっていれば、土地を見つけた段階でプランの相談ができる
- 土地の売買契約と施工会社との本契約:敷地調査 → プラン確定 → 売買契約(手付金は土地価格の5〜10%程度)→ 本契約
- 建設工事と引き渡し:着工後は定期的に現場を確認し、完成時に仕上がりをチェックして引き渡し
土地を買った際に、家を建てたいと考えている人、詳しく比較したい人は以下の記事を参考にしてください。

土地を安く買う方法に関するよくある質問
土地を安く購入する際に、よくある疑問とその回答をまとめました。
まとめ
土地を安く買うための15の方法を「探し方」「値引き交渉」「費用節約」の3つの切り口で解説しました。
- 安く買える土地の探し方:分譲地の売れ残り、不整形地、古家付き土地、競売・公売、空き家バンク、非公開物件、売り急ぎ物件を狙う
- 値引き交渉のコツ:土地相場を正確に把握し、10〜20%を目安に交渉。住宅ローンの事前審査・手付金の準備で購入の本気度を示す
- 費用・税金の節約:仲介手数料の端数交渉、不動産取得税の軽減措置、自治体の補助金を活用する
土地の購入は、多くの人にとって人生で最も大きな買い物の一つです。本記事で紹介した15の方法を参考に、賢く土地を購入して理想の住まいを実現してください。
土地を買った際に、家を建てたいと考えている人、詳しく比較したい人は以下の記事を参考にしてください。

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