近年「不動産バブル崩壊」「2025年問題で暴落」といった不安の声が後を絶ちません。マイナス金利の解除や人口減少など、不動産市場を取り巻く環境は大きく変化しています。
結論からいうと、2026年に不動産の全面的な大暴落が起きる可能性は低いと考えられます。ただし、エリアや物件タイプによって明暗が大きく分かれる「三極化」が確実に進行しています。
この記事では、最新の不動産価格データをもとに、暴落リスクの実態と今後の見通し、そして不動産を持つ人が今取るべき行動を徹底解説します。
- 2026年に全面的な不動産暴落が起きる可能性は低いものの、エリアや物件タイプで明暗が分かれる「三極化」が進行しています。
- 金利上昇が最大のリスク要因です。住宅ローン金利の上昇で購買力の低下が起き、郊外・地方の価格下落圧力が強まっています。
- 2030年以降に団塊世代の大量相続が本格化し、特に地方で需給バランスの崩壊リスクがあります。売却を考えている方は早めの行動が有利です。
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【2026年最新】不動産価格の現状
まずは最新のデータから、不動産価格の現状を確認しましょう。
不動産価格指数の最新推移
国土交通省が公表する不動産価格指数(2010年平均=100)によると、不動産価格は上昇基調が続いています。
| 種別 | 指数(2024年12月) | 2010年比 |
| 住宅総合 | 141.6 | +41.6% |
| マンション(区分所有) | 208.1 | +108.1% |
| 戸建住宅 | 115.4 | +15.4% |
| 住宅地 | 115.5 | +15.5% |
特にマンション価格の上昇が顕著で、2010年比で2倍以上に達しています。一方、戸建住宅と住宅地の上昇は緩やかで、不動産タイプによって価格動向に大きな差が生じています。
公示地価・基準地価の動向
2025年の公示地価は全国平均で4年連続の上昇となりました。
| 指標 | 数値 |
| 全国平均(全用途) | 前年比+2.7% |
| 住宅地 | 前年比+2.1% |
| 商業地 | 前年比+3.9% |
| 三大都市圏(住宅地) | 前年比+3.3% |
| 地方圏(住宅地) | 前年比+1.0% |
三大都市圏と地方圏の上昇率に差があり、立地による二極化が鮮明になっています。
不動産市場規模の推移
財務省の「年次別法人企業統計調査(令和5年度)」によると、不動産業の市場規模は以下のように推移しています。
| 年度 | 売上高 | 前年比 |
| 2018年 | 46兆5,363億円 | +7.1% |
| 2019年 | 45兆3,835億円 | -2.5% |
| 2020年 | 44兆3,182億円 | -2.3% |
| 2021年 | 48兆5,822億円 | +9.6% |
| 2022年 | 46兆2,682億円 | -4.8% |
| 2023年 | 56兆4,539億円 | +22.0% |
コロナ禍の落ち込みから回復し、2023年は56兆円超と大幅な成長を記録しました。
不動産の価格動向について詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。

2026年に不動産は大暴落するのか?
結論—全面暴落は起きにくいが「三極化」が進行
リーマンショック級の全面的な暴落が2026年に起きる可能性は低いと考えられます。その根拠は以下のとおりです。
- 金融システムは健全で、バブル期のような過剰融資は起きていない
- 日銀は慎重な姿勢で段階的に利上げを実施しており、急激な引き締めは避けている
- 都心部を中心に実需(居住目的の購入)が堅調
- 海外投資家の日本不動産への投資意欲は依然として高い
ただし、すべての不動産が安泰というわけではありません。立地や物件タイプによって明暗が大きく分かれる「三極化」が進行しています。
| 分類 | エリアの例 | 今後の見通し |
| 上昇エリア(大吉) | 都心5区、駅前再開発エリア | 富裕層・海外投資家の需要で上昇継続 |
| 横ばいエリア(中吉) | 郊外の駅近・利便性の高いエリア | 実需に支えられ大きな下落なし |
| 下落エリア(凶) | 駅遠・バス便・地方の不便なエリア | 人口減少と需要消失で下落が加速 |
自分が所有する不動産がどの「極」に該当するかを見極めることが、今後の資産防衛において最も重要です。
下落しやすい物件の5つの特徴
以下の特徴に当てはまる物件は、今後10〜25%程度の価格下落リスクがあると専門家は指摘しています。
- 築30年以上の旧耐震マンション: 管理費・修繕積立金の値上げと資産価値下落の二重苦
- 駅から徒歩15分以上・バス便の住宅地: 人口減少の影響を真っ先に受ける
- 管理不全マンション: 修繕積立金不足、大規模修繕の未実施は資産価値を大きく毀損
- 再建築不可物件: 建築基準法の接道義務を満たさず、建て替えができない
- 人口減少が著しい地方の物件: 需要そのものが消失するリスク
2025年問題の検証—実際に暴落は起きたか
「2025年問題」とは、団塊世代(1947〜1949年生まれ・約800万人)が75歳以上の後期高齢者になることで引き起こされる社会問題です。不動産市場では以下の影響が懸念されていました。

- 介護施設への入所や死亡による空き家の急増
- 相続した不動産の大量売却による価格下落
結論として、2025年に不動産の大暴落は起きませんでした。その理由は以下のとおりです。
- 団塊世代の不動産売却は一斉にではなく段階的に進行している
- 都心部の需要は底堅く、売却物件が出ても吸収される
- 金融緩和の継続(2024年3月まで)が価格を下支えした
ただし、2025年問題は「なかった」のではなく、じわじわと進行する構造問題です。影響が本格化するのは2030年以降と考えられています。
2030年問題—本格的な下落リスクはいつ?
2025年問題以上に注目すべきなのが「2030年問題」です。
| 時期 | リスク要因 |
| 2030年頃〜 | 団塊世代が平均寿命(男性81歳・女性87歳)を迎え、大量相続が本格化 |
| 2033年(予測) | 空き家率が約18.3%に到達(野村総合研究所2024年予測) |
| 2040年(予測) | 全国の自治体の約半数が「消滅可能性都市」に |
2030年以降に大量の相続不動産が市場に流入することで、特に地方では需給バランスの本格的な崩壊が起きる可能性があります。
不動産を所有している方は、2030年を一つの判断基準として、早めに売却戦略を検討しておくことをおすすめします。
暴落の可能性から、資産整理などを考えている方は以下の記事もご覧ください。

不動産価格に影響を与える6つの要因
金利上昇(マイナス金利解除の影響)
不動産価格に最も大きな影響を与えているのが金利の動向です。日銀は2024年3月にマイナス金利を解除し、その後段階的に利上げを実施しています。
| 時期 | 政策金利 | 主な影響 |
| 〜2024年3月 | -0.1%(マイナス金利) | 超低金利で不動産価格を押し上げ |
| 2024年3月 | 0〜0.1% | マイナス金利解除。心理的な転換点 |
| 2024年7月 | 0.25% | 変動金利引き上げ開始(2024年10月〜各行反映) |
| 2025年1月 | 0.5% | 17年ぶりの水準。固定金利上昇が加速 |
| 2026年(見通し) | 0.75〜1.0% | 購入断念層の増加、地方で価格調整本格化 |
住宅ローン金利が上昇すると、同じ年収でも借入可能額が減少します。
- 変動金利: 0.3〜0.5%前後 → 1%前後へ上昇の見通し
- 固定金利(フラット35): 1.8%前後 → 2%台に上昇中
- 5,000万円借入の場合、金利1%上昇で月々の返済額が約2万円増加
好立地エリアでは富裕層や海外投資家が現金購入するため影響は限定的ですが、ローンに依存する一般購入者が多い郊外・地方では需要減退→価格下落の圧力が強まります。
人口減少・世帯数減少
日本の人口は2008年をピークに減少が続いており、今後100年にわたって減少が見込まれています。
| 指標 | データ |
| 日本の総人口(2024年10月) | 約1億2,380万人 |
| 年間減少数 | 約55万人(毎年鳥取県1つ分が消失) |
| 世帯数のピーク | 2023年頃にピークを迎え、以降は減少に転じる見込み |
人口が減れば住宅需要も減少し、特に地方では住宅余りが加速します。
空き家の増加(全国900万戸)
総務省の「令和5年住宅・土地統計調査」によると、日本の空き家状況は深刻化しています。

| 指標 | データ |
| 全国の空き家数 | 約900万戸 |
| 空き家率 | 13.8%(過去最高) |
| 空き家取得理由「相続」の割合 | 54.6% |
| 2033年の空き家率予測 | 約18.3%(野村総合研究所・2024年予測) |
空き家が増えれば市場に供給過多が生じ、周辺の不動産価格にも下落圧力がかかります。特に地方では空き家率がすでに20%を超える自治体もあり、深刻な状況です。
新築供給減と中古シフト
新築マンションの供給数は大幅に減少しています。
| 指標 | データ |
| 首都圏新築マンション供給(2000年・ピーク) | 約9.5万戸 |
| 首都圏新築マンション供給(2024年) | 約2.3万戸 |
| 東京23区新築マンション平均価格(2024年) | 約1億1,181万円(首都圏全体は約7,820万円) |
供給減少の要因は以下のとおりです。
- 用地取得の困難化(首都圏マンション用地取得件数: 2022年163件→2024年9月時点35件)
- 建築資材の高騰と人手不足
- 2025年4月からの省エネ適合義務化によるコスト増
新築が手の届かない価格になったことで、中古住宅へのシフトが加速しています。税制面でも中古住宅が優遇される方向に制度改正が進んでおり、中古を持っている人にとっては売却の追い風になっています。
海外投資家・円安の影響
円安の進行により、日本の不動産は海外投資家にとって「割安な投資先」として人気が高まっています。
- 2022年以降の円安(1ドル=150円前後)により、ドル建てで見た日本の不動産は大幅に割安
- 東京都心のタワーマンションは海外投資家の購入比率が高い物件も
- JLLの調査では、2025年の日本の商業用不動産投資額は世界3位
ただし、円高への反転が起きた場合には、海外投資家の売却が一斉に進むリスク(円キャリートレードの巻き戻し)もあります。
大阪万博・再開発プロジェクトの効果
2025年4月に開幕した大阪万博は、関西圏の不動産市場にプラスの影響を与えています。
- インフラ整備(夢洲エリアの開発、鉄道延伸)
- ホテル・商業施設の建設ラッシュ
- 観光需要の増加による商業地の地価上昇
ただし、万博終了後にはこれらの需要が一服する可能性があります。過去の東京オリンピック後も需要の減速が見られたことから、万博効果を過信せず冷静に判断することが重要です。
全国的にも、渋谷・品川・西新宿などの再開発プロジェクトが進行中のエリアでは、今後も不動産価値の上昇が期待できます。
エリア別の不動産価格動向【2026年】
東京(都心vs郊外の二極化)
東京の不動産市場は、エリアによって大きく状況が異なります。
| エリア | 動向 | 背景 |
| 都心5区(千代田・中央・港・渋谷・新宿) | 上昇継続 | 再開発、海外投資家需要、希少性 |
| 23区内(その他) | 横ばい〜微増 | 実需に支えられるが上昇幅は鈍化 |
| 23区外(多摩地域) | 横ばい〜微減 | 人口減少の影響が徐々に顕在化 |
2024年の基準地価では、東京圏は全用途で前年比+4.6%と堅調な上昇を維持しています。ただし、区部と多摩地域の格差は拡大傾向にあり、「東京だから安心」とは一概にいえない状況です。
大阪(万博効果と今後)
大阪は万博効果でインフラ整備が加速し、商業地を中心に地価が上昇しています。
- 2024年基準地価: 大阪圏は全用途で前年比+3.3%
- 商業地の上昇が特に顕著(梅田・なんば周辺)
- 中古マンション価格も近畿圏で年間約5%上昇
ただし、万博終了後は需要が一服する可能性があるため、売却を検討している方は万博期間中〜終了直後が一つのタイミングといえます。
名古屋・地方四市
| エリア | 動向 |
| 名古屋 | 住宅地は横ばい。リニア中央新幹線の開業が今後の鍵 |
| 札幌 | 上昇継続だが上昇幅は鈍化。北海道新幹線延伸と半導体工場(ラピダス)に期待 |
| 仙台 | 緩やかな上昇。東北の中心都市として安定 |
| 広島 | 微増。再開発の進展が今後の材料 |
| 福岡 | 上昇継続。天神ビッグバン・博多コネクティッドなど大型再開発が牽引 |
地方四市(札幌・仙台・広島・福岡)は全体的に堅調ですが、市中心部と郊外の格差が拡大している点に注意が必要です。
特需エリア(半導体・観光地)
通常の市場動向とは別に、特殊な要因で地価が急騰しているエリアもあります。
- 熊本県菊陽町: TSMC(台湾積体電路製造)の工場進出で住宅地の地価が急騰
- 北海道千歳市: ラピダスの半導体工場建設で周辺地価が上昇
- 主要観光地: インバウンド回復により、京都・箱根・ニセコなどで商業地が上昇
これらは一時的な特需の可能性もあるため、投資目的での購入には慎重な判断が求められます。
不動産を売るべきタイミングはいつ?
2026年の売却環境
2026年現在、不動産の売却環境はまだ有利な状況にあります。
- 不動産価格は全国的に高水準を維持
- 中古住宅への需要シフトが進み、中古物件の売り手には追い風
- 低金利環境が完全に終了する前の「過渡期」であり、買い手がまだ動きやすい
ただし、金利上昇が本格化すれば買い手の購入力が低下し、売却価格にも影響が出始めます。「いつか売りたい」と考えているなら、早めの行動が結果的に高値売却につながる可能性があります。
金利上昇が進む前に動くべき理由
金利が上がると何が起きるのか、具体的に見てみましょう。
住宅ローン借入可能額の変化(年収600万円・35年返済の場合)
| 金利 | 借入可能額の目安 |
| 0.5% | 約5,800万円 |
| 1.0% | 約5,200万円 |
| 1.5% | 約4,600万円 |
| 2.0% | 約4,100万円 |
金利が0.5%上がるごとに、借入可能額は約600万円減少します。つまり、金利上昇は買い手の「購買力」を直接的に削ることになり、売却価格にも下押し圧力がかかります。
築年数・季節による最適なタイミング
築年数の影響
| 築年数 | 価格維持率の目安 | 売却の緊急度 |
| 築5年以内 | 80〜90% | 急がなくてよい |
| 築10年以内 | 70〜80% | 好条件で売却しやすい |
| 築20年 | 50〜60% | 早めの検討を推奨 |
| 築30年以上 | 30%以下 | 早急な対応が望ましい |
季節の影響
不動産の成約件数は季節によっても変動します。
- 1〜3月(新生活シーズン前): 最も成約が多い時期
- 7〜9月(人事異動シーズン前): 2番目に動きやすい時期
- 4〜6月、10〜12月は比較的落ち着く傾向
売却を検討するなら、まずは一括査定サイトで現在の市場価値を把握することが第一歩です。複数の不動産会社から査定を受けることで、適正価格を知ることができます。

不動産業界が今後目指すトレンド

不動産ストック(中古)の有効活用
空き家問題や生産緑地の解放により、既存の不動産ストックが大きく増加すると予測されています。業界では新築偏重から脱却し、中古物件のリノベーション・再活用に軸足を移す動きが加速しています。
リモートワークの定着により、地方の中古物件にも新たな需要が見込まれるなど、ストック型社会への転換が進んでいます。
DX・IoTによる取引の効率化
新しい生活様式に対応し、IoTやVR技術を活用した遠隔での不動産取引・内覧が普及しつつあります。
- 不動産情報管理システムの導入
- 提案から契約までのオンライン一貫ツール
- AI査定や自動マッチングサービス
これらのDX推進により、地方物件でも都市部の買い手にリーチしやすくなり、不動産市場の活性化が期待されています。
高齢者向け住宅・ヘルスケア需要の拡大
高齢化の進行に伴い、以下の分野で需要拡大が見込まれています。
- 介護・見守りサービス付き高齢者住宅
- 高齢者向けヘルスケア施設
- 福祉・医療施設向けの不動産開発
- バリアフリー対応リノベーション
安心して暮らせる環境を整備することで、地方からの人口流出を防ぎ、地域活性化にもつながると期待されています。
これから不動産投資を考えている方
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不動産暴落に関するよくある質問
まとめ
2026年に不動産の全面的な大暴落が起きる可能性は低いものの、エリアや物件タイプによって明暗が分かれる「三極化」は確実に進行しています。
- 不動産価格は全国的にまだ高水準だが、金利上昇により今後は下落圧力が強まる
- 2025年問題で大暴落は起きなかったが、2030年以降の大量相続が本格的なリスク
- 都心の好立地は堅調だが、郊外・地方・築古物件は下落リスクが高い
- 「売りたい」と考えているなら早めの行動が有利。まずは一括査定で現在の価値を把握しよう
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