大阪・関西万博が4月13日に開幕しました。パビリオンの建設遅れなども報じられていましたが、開幕後にインド館もオープンして、ほぼパビリオンは揃いました。今後、来場者増加が期待される大阪・関西万博に関連する大阪本社の銘柄を取り上げてみました。
大阪・関西万博が4月13日に開幕
入場券が売れない、パビリオンの建設が遅れているなど、様々な問題を指摘されていた大阪・関西万博ですが、4月13日に無事に開幕し、約1ヵ月が経過しました。10月13日までの開催が予定されています。
大阪では1970年以来の万博であり、当時の会場である吹田市にある万博公園に間違えて訪れる方もいると報じられています。
万博会場の夢洲は2030年秋頃にIR施設が開業予定
大阪・関西万博の会場は大阪市の人口島・夢洲です。オリンピックの開催を目指し2001年のオリンピック招致運動も行われたこともありました(招致の盛り上がりに欠け全国的な話題となることなく北京に負ける結果に)。
万博開催でようやく日の目を見た夢洲ですが、2030年秋頃には日本発のカジノを含む統合型リゾートのIR施設の開業が予定されています。IR施設の工事は万博の開催期間も継続中です。
なお、大阪IRは大阪本社ではありませんが、関西にゆかりがあり、関西国際空港の運営も手掛けるオリックス<8591>が米国カジノ運営企業(MGMリゾーツ・インターナショナル)と共同で運営予定です。
大阪・関西万博銘柄を取り上げる
盛り上がりに欠ける、とも言われている大阪・関西万博銘柄ですが、万博は毎回後半に向け入場者数が増加します。今後の盛り上がりが期待される大阪・関西万博の関連銘柄はあるのでしょうか。大阪本社の関連銘柄を取り上げてみました。
- 近鉄GHD(大阪市)
- 南海電気鉄道(大阪市)
- カプコン(大阪市)
- スシロー(FOOD&LIFE COMPANIES:吹田市)、くら寿司(堺市)
それぞれ解説します。
近鉄GHD<9041>
大阪・関西万博の最寄り駅は大阪メトロ中央線・夢洲駅です。大阪メトロは東京メトロ(東京地下鉄)と異なり株式を上場していません。しかし大阪メトロ中央線には近鉄が乗り入れています。万博開催により、近鉄も乗客数増加の恩恵を得られる可能性があります。
南海電気鉄道<9044>
南海電気鉄道(南海)は大阪の南部を走る私鉄です。南海は大阪の海外便の玄関口である関西国際空港(関空)と大阪難波を結んでおり、インバウンドの恩恵を直接的に受けられる鉄道会社です。大阪・関西万博は訪日外国人観光客の来場も期待されています。
訪日客の更なる増加の際は関空の利用増が予想され、南海の業績も拡大する可能性があります。なお、南海は昨年12月に通天閣の運営会社を子会社化しており、大阪のインバウンド観光の恩恵を更に受けられる状態となりました。
カプコン<9697>
カプコンは人気ゲームモンスターハンターの体験型コンテンツ「モンスターハンター ブリッジ」を出展。AR(拡張現実)や立体音響などの最新技術を用いて、モンスターハンターの世界をARゴーグルで体験できます。
今年2月に発売した新作ソフト「モンスターハンターワイルズ」は発売1ヵ月で販売本数1,000万本を突破(同社の1ヵ月間では過去最大)するなど成功しており、万博出展も同社業績や株価に追い風となる可能性があります。
FOOD&LIFE COMPANIES<3563>、くら寿司<2695>
大阪府下に本社を置く回転寿司チェーン店のスシロー(FOOD&LIFE COMPANIESが運営)、くら寿司は万博会場に出店中。
「スシロー未来型万博展」では、持続可能な水産資源を活用してデジタル技術を駆使した新しい寿司体験、「くら寿司 大阪・関西万博店」では未来型の最大級回転寿司が体験できます。回転寿司は国内外で人気であり、両社の万博店舗は人気が続く可能性があります。
来客増が期待されるが会場までの交通がボトルネックとなる可能性も
毎回万博は後半に向けて来場者が多くなります。しかし今回の大阪・関西万博は、人口島での開催のため地下鉄とバスの交通アクセスがネックと言われています。
アクセスがボトルネックになることなく入場者数を増やすことができるのか。今後の大阪・関西万博の盛り上がりと入場者数、そして関連銘柄の行方が注目されます。