60代後半の方で資産運用に興味のある方もいるでしょう。若い頃から始めるのが基本ではありますが、シニアの方でも実践しやすい方法はいくつかあります。今回は低リスクでできる投資方法を解説するとともに、65歳から運用した場合のシミュレーション結果も紹介します。
70歳手前でも資産運用が有効な理由
後期高齢者の方でも、資産運用をするほうがいい理由を2つ解説します。
インフレに対抗できるから
日本でもインフレが加速しており、現金の価値が少しずつ減少しています。銀行にお金を預けたままでは資産が目減りしてしまう状況です。
株式や債券などインフレに対抗できる資産を運用することにより、インフレから資産を守る効果が生まれます。
無理に働かなくても済む
年金収入だけでは不十分なため、65歳以降も働く方が増えています。しかし、シニアの方が長時間働くのは現実的には厳しいでしょう。
資産運用で配当金や分配金などが得られると、働く時間を減らせる可能性があります。身体に無理をさせすぎない働き方もできるようになります。
シニアの方に向いている投資方法
後期高齢者の方は資産が大きく下落すると、回復するまで待てる時間があまりありません。よって、資産価値が大きく下落するリスクを避け、比較的安定的に運用できる方法が向いています。
NISAの積立投資
得られた利益に課税されないことから人気を集めているNISAは、シニアにもおすすめです。手数料の安い投資信託を毎月積み立てていくことで、コツコツ資産運用ができます。
NISAのもう1つの利点は、資金をいつでも引き出せることです。病気や介護などでまとまった資金が必要になった場合も、すぐに現金に変えられます。
シニアの方がNISAで運用するなら、株式だけでなく債券にも投資する「バランス型」の銘柄がおすすめです。債券の割合が多いほど、利益率は低くなりますが、価格下落リスクも低くなります。
または、株式だけのファンド、債券だけのファンドを別々に買うことも可能です。その場合は、債券の割合を多めに設定しましょう。
個人向け国債
元本割れのリスクを取りたくない方には、個人向け国債がおすすめです。国が発行する債券を購入することで、利息収入を得られます。
個人向け国債は自動積立ができないため、毎回購入しようとすると手間がかかります。よって、まとまった資金を投入できる方に向いています。
デメリットとして、株式などよりは利益率が低いこと、NISAは使えないため利益に課税されることはおさえておきましょう。
65歳から5年運用した場合のシミュレーション
以下のケースで、資産運用を5年行った場合のシミュレーションをしてみました。
- 65歳の男性、妻と二人暮らし
- 年金と不動産の家賃収入を合わせて、年間600万円の収入がある
- 資産運用に回せるのは毎月20万円、年間240万円
NISAの積立投資の場合
年利3%のバランス型投資信託で、毎月20万円の積立投資を5年間行うと、以下のような資産に成長します。
5年目には全体で1,300万円近くの資産に成長します。積立期間が短くても、毎月まとまった資金を投じれば、資産はそれなりの規模に成長することがわかります。
個人向け国債の場合
固定5年タイプ(金利は固定、償還期限は5年)の個人向け国債は、最新の適用金利が0.96%です(第172回公募の場合)。こちらを1,200万円購入すると、5年間で57万6,000円の利子を受け取れます。
ここから20%程度の税金が差し引かれるため、手取りの利子収入はおよそ46万円となります。この方法では最初にまとまった資金が必要ですが、個人向け国債はほぼノーリスクのため、安心して資産を増やせます。
個人向け国債は1万円から購入できるため、もっと少額で始めるのもよいでしょう。


