経営者や富裕層などから支持されるアメリカ発のクレジットカード「ラグジュアリーカード」は、カードの利用動向を分析した「2024年の新富裕層の消費動向」を発表。
2024年1月1日から2024年12月31日の間に、ラグジュアリーカード(チタンカード、ブラックカード、ゴールドカード、ブラックダイヤモンド)会員の税金決済を除いた消費行動を調査した。なお、調査人数は非公開である。
2024年にラグジュアリーカードに入会した利用者は、69%が経営者層(経営者・会社役員・自営業等)だった。メインターゲットである30~40代の新富裕層のほかにも、20代の新規入会者が全体の15%を占め、若年層からの支持が急速に高まっている。
直近2年間で入会者数は約3倍に増加し、可処分所得に余裕のある大手企業勤務者や、価値ある体験に積極的に投資する層といった、多様な職種・ライフスタイルを持つ20代が新たな顧客層として存在感を強めているという。
特定の商品カテゴリーの消費をみてみると、「宝飾店、時計、銀製品」のうち、高級腕時計「ロレックス」の購入による取扱高は前年に比べて約531%と急増。35歳以下の年代による決済が約4割と、若年層のライフスタイルにおける積極的な消費活動がうかがえる。
同じく高級ブランドの「エルメス」では、パリ店での取扱高が急増した。取扱高は前年比で約1,331%の増加を記録している。この消費のおよそ9割超が、年会費11万円のブラックカード以上のカード保有者であり、新富裕層の海外における消費活動が高まっていることがわかる。
一方で、2024年2月にラグジュアリーカード会員を対象に実施したライフスタイルに関する調査では、「よく身に着けるブランド(洋服)」という項目に、「ユニクロ」が最も多い42.1%の回答を集めた。今回の調査では、「GU」を含んだ2024年の取扱高は前年比で約215%と増加。ラグジュアリーブランドだけではなく、「自らに合ったファッションを優先して選ぶ」という新富裕層らしい傾向が、この調査データから推測できる。