J.D. パワー ジャパンは、2024年度・ホテル宿泊客満足度調査の結果を発表しました。複数の部門がありますが、今回は富裕層もよく利用すると想定される「アッパーアップスケールホテル部門」と「アップスケールホテル部門」の結果を紹介します。数ある名門ホテルのなかで、上位を獲得したのはどこか、見ていきましょう。
J.D.パワー ジャパンのホテル宿泊客満足度調査とは
J.D. パワー ジャパンは、CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングを行う国際的な専門機関です。ホテル宿泊客満足度調査は毎年実施しており、今回で18回目となりました。
調査では、下記の項目に関する満足度を聴取しています。
- 総合満足度
- チェックイン・チェックアウト
- 客室
- 料理・飲み物
- ホテルサービス
- ホテル施設
- 料金
今回の調査結果では、ホテル料金が全体的に上昇していることも影響し、多くのホテルでは「料金」に関する満足度が低下しました。一方で、それ以外の要素では大半のホテルにおいて前年と同レベル以上を維持しています。
【アッパーアップスケールホテル部門】満足度ランキング(2024年度)
アッパーアップスケールホテルとは、最多客室面積が35㎡以上のホテルを指し、全部で4ブランドが該当します。この部門での満足度ランキングは、1位が「ホテルオークラ」2位が「ウェスティンホテル」、3位が「シェラトンホテル」となりました。
日本を代表するラグジュアリーホテルであるオークラは、5つの要素である「料理・飲み物」、「客室」、「料金」、「ホテル施設」、「チェックイン・チェックアウト」で最高評価となりました。
【アップスケールホテル部門】満足度ランキング(2024年度)
アップスケールホテルとは、最多客室面積が25㎡以上35㎡未満のホテルで、全部で13ブランドが該当します。こちらの部門でのランキングは、1位「インターコンチネンタルホテル」、2位「ハイアットリージェンシー」、3位「ニューオータニ」となりました。
1位を獲得したインターコンチネンタルホテルは、「客室」「料金」「ホテル施設」「ホテルサービス」「チェックイン・チェックアウト」の5つの要素で最高評価を獲得しました。
調査結果から読み取れる高級ホテル宿泊客のニーズとは?
調査では、ホテルを利用する際に重要だと思うサービスやアメニティについても聴取しています。アッパーアップスケールホテル部門では、以下の順番で重要であるという結果になりました。
- 1.温泉・浴場施設
- 2.地域・地元の食材や特産品を使った朝食
- 3.健康に配慮された朝食
- 4.スマートチェックインサービス
- 5.ホテル会員向けポイントプログラム
温泉や浴場、朝食メニューがとくに重要との結果が出ています。ホテルでリラックスするための温泉や浴場、特徴的な食事を楽しめる朝食を重視する宿泊客が多いようです。
また、「自動チェックイン機」や「スマートチェックイン」などセルフサービス型のチェックインの普及も進んでいます。スマートチェックインサービスも、重要度が高まっている結果となりました。