米Nextbitがクラウドと密接に連携するAndroidスマートフォン「Robin」を発表、1日にKickstarterプロジェクトを開始した。Robinはユーザーのアプリ利用をモニターし、内蔵ストレージの空き容量が少なくなってくると重要ではないファイルを自動的にクラウドにアップロードしてストレージに十分な空きを作る。
Nextbitは「クラウド・ファースト」というコンセプトを掲げ、クラウドOSに統合されたスマートフォンとしてRobinを開発した。内蔵ストレージは32GBだが、Robinには100GBのクラウドストレージが付属する。Robinは内蔵ストレージの状態を見ながら、使用していないアプリやファイルを自動的にクラウドに移動させ、必要な時にストレージ不足に陥るのを防ぐ。移動の対象になるのは一般的なファイルであり、個人情報に関するデータなどをクラウドに移動させることはないという。クラウドに置いてあるアプリやファイルを使う時は、端末でタップすると自動的にローカルに戻される。全て自動で行われるため、ユーザーがローカルとクラウドの移動を意識する必要はない。この使い方だとデータ通信を消費するが、デフォルトではWi-Fiに接続している充電中にバックアップを行うように設定されている。
ディスプレイは5.2インチのフルHD。プロセッサはSnapdragon 808で、RAMは3GB。ワイヤレス機能は、Wi-Fi(802.11 a/b/g/n/ac)、Bluetooth 4.0 LE、NFCなど。13メガピクセルの背面カメラ、5メガピクセルの前面カメラ、ステレオスピーカー、指紋センサーを搭載する。バッテリー容量は2,680mAh。色はミントとミッドナイトの2色だ。
価格は399ドル。Kickstarterプロジェクトには299ドルで提供する支援プランが1,000人分用意されたが、すぐに無くなった。Kickstarterプロジェクトの目標金額は50万ドル、Kickstarter支援者への出荷予定は2016年2月になっている。
Nextbitは、モバイル向けのクラウドソリューションを開発するスタートアップだ。同社が提供している「Baton」というサービスは、対応するAndroidアプリの状態をクラウドを介して同期し、アプリデータのバックアップのほか、iOSのHandoffのようなデバイス間のタスクの引き継ぎを可能にする。今年7月にスマートフォン開発に参入することを発表した際に、NextbitのTom Moss氏(CEO)は、同社が考えるユーザー体験を実現するためにサービスとソフトウエア、そしてハードウエアも自ら設計する必要があると述べていた。