シャープは14日、ビルトインタイプのIHクッキングヒーター「ヘルシオIHセンター」2タイプ6モデルを発表した。発売は6月10日を予定しており、価格は、幅75cmワイドトップタイプの「KH-AX7B」「KH-AX7W」が472,500円、幅60cmトップタイプの「KH-AX6B」「KH-AX6W」が451,500円。

ヘルシオの技術を採用したIHクッキングヒーター「ヘルシオIHセンター」

同製品の最大の特徴は、グリル部に同社のウォーターオーブン「ヘルシオ」のウォーターヒート技術を搭載した点。オーブンの熱風の約8倍という熱量をもつ「過熱水蒸気」で加熱することにより、食品内部から余分な脂や塩分をほどよく落とすという。また、脱油・減塩だけではなく、低酸素状態で調理するため、ビタミン保存などにも効果を発揮するほか、食品の細胞破壊を抑える。

自動調理機能としては、健康メニューや同時調理も含め、焼き以外にも揚げやあたためなど11コース・43メニューを備えている。グリル部の火力調節は強め/標準/弱めの3段階を採用。オーブンは150℃~250℃(11段階)に設定可能だ。ただし、グリル部にレンジ機能や蒸し機能は搭載されていない。

火力の強さは、赤/紫/青の3色で光って表示。手順を知らせる音声ガイド機能も搭載されている

天面液晶ディスプレイでは3つのIHの状態が表示される

IH部では3口すべてにIHヒーターを採用し、使いやすさを向上。火力は、左・右IHヒーターが110W相当~3.0kW(10段階)。中央のIHヒーターが110W相当~1.6kW(7段階)となっている。また、IHクッキングヒーター特有のフラットなトッププレートを備え、グリル部もヘルシオと同様の「フラット庫内」とし、掃除のしやすさにも考慮されている。

グリル庫内有効サイズ(角皿から天面までの高さ)は、260(W)×65(H)×356(D)mm

「フラット庫内」を採用したほか、吸・排気口カバーなども外すことができ、掃除も簡単になっている

ヘルシオ(AX-X1)と比べ、体積を約3分の1とした新開発の高集積エンジンを採用することで、ヘルシオ技術の搭載を可能とした

本体サイズは、KH-AX7が750(W)×233(H)×567(D)mmで、KH-AX6が600(W)×233(H)×567(D)mm。重さは、それぞれ約27kg、約26kg。定格電圧・消費電力は、単相200V-5.8kW(4.8kW切り換え可能)。天ぷら鍋、角皿、水タンクが付属される。

製品発表会会場で調理された「塩さば」(左)。余分な塩分を落としつつ、表面のこげ色もしっかりついている。右は同時調理の例として紹介されていたモーニングセットメニュー

油を使わずにつくったからあげも外側はカリッと、中はジューシーに仕上がっていた

なおカラーは、KH-AX7/6の各シリーズに下記の3パターンが用意される。

型番 KH-AX7B KH-AX7W KH-AX6B KH-AX6W
トッププレート ブラック ホワイト ブラック ホワイト
前面部 レッド系、シルバー系 シルバー系 レッド系、シルバー系 シルバー系

現時点では、IHクッキングヒーターにおけるメーカーシェア率は「O%」と語る同社だが、「ゼロからのスタートとはなるが、今回IHに『ヘルシオ』を積むことで独自の技術として提案できる」(同社広報)と満を持しての新製品投入となる。オール電化住宅の普及に対し、「ヘルシオの健康調理と"安心・安全"を特徴とするIHクッキングヒーターを組み合わせ、家族の健康とおいしい食生活を提案していきたい」としていた。