多彩なラインナップとコストパフォーマンスで人気を集めるファーウェイ。その最新機種「HUAWEI P20」「HUAWEI P20 lite」が、MVNOの老舗IIJmioから発売された。従来モデルは美しいデザインとスペックの高さ、リーズナブルな価格で好評を博して日本でもベストセラーとなった。新モデルはどのように進化しているのだろうか? 旧モデルと比較しながら、その魅力を探ってみた。

  • 「HUAWEI P20」

  • 「HUAWEI P20 lite」

スペックとハードはどう進化したか

ここでは、Leicaダブルレンズカメラの搭載などで大きな注目を集める中核モデル「HUAWEI P20」と、2年前の機種ながらいまだに高い人気を誇る「HUAWEI P9」「HUAWEI P9 lite」の基本的なスペックを比較してみた。

機種名 HUAWEI P20 HUAWEI P9 HUAWEI P9 lite
OS Android 8.1 Android 7.0 Android 7.0
CPU HUAWEI Kirin 970
(4 x 2.36 GHz A73 + 4 x 1.8 GHz A53)
HUAWEI Kirin 955
(4 x 2.5 GHz A72 + 4 x 1.8 GHz A53)
HUAWEI Kirin650
(4 x 2 GHz + 4 x 1.7 GHz)
NPU(内蔵) なし なし
内蔵メモ(RAM) 4GB 3GB 2GB
ストレージ 128GB 32GB 16GB
指紋認証機能
顔認証機能 なし なし

※NPU(Naural network Processing Unit)とは:
AI専用のプロセッサー。NPUが搭載されることでAIのパフォーマンスが向上する

表を見てわかる通り、HUAWEI P20はOSにHUAWEI P9、HUAWEI P9 liteより1世代新しいAndroid 8.1を採用。画面の隅に小さなウインドウを出して動画やナビなどを表示できる「PIP(ピクチャー・イン・ピクチャー)」や、選択したテキストにあわせて最適なアプリのショートカットを表示してくれる「スマートテキスト選択機能」などの新機能が追加されている。

  • HUAWEI P20には最新のOS、Android 8.1が搭載されており、「PIP(ピクチャー・イン・ピクチャー)」(左図)「スマートテキスト選択機能」(右図)といった機能で使用できる。

HUAWEI P9 liteと比べ、CPUはコア数こそ同じだが動作周波数が2割近く向上。さらにHUAWEI P20が採用するKirin 970は、AI処理を行う専用のプロセッサ「NPU」も搭載。写真撮影や画像処理などを強力にアシストしてくれる。その威力は絶大で夜景などの難しいシーンもシャッターを切るだけで驚くほど綺麗に撮影できる。

このほか、メモリ(RAM)も増えており、複数のアプリを同時起動していても、よりサクサク動作するように。ストレージ容量もHUAWEI P9と比較して4倍、HUAWEI P9 liteと比較して8倍も増加しており、写真や動画を大量に保存しておけるようになった。従来からある指紋認証に加え、顔認証機能が対応されたのも嬉しいポイントだ。

  • HUAWEI P20のホームボタンには指紋認証センサーが内蔵されている

  • HUAWEI P20は顔認証機能も対応する

次に、本体サイズやディスプレイの品質がどう進化したかを見ていこう。

機種名 HUAWEI P20 HUAWEI P9 HUAWEI P9 lite
ディスプレイサイズ 5.84インチ 5.2インチ 5.2インチ
ディスプレイ解像度 2,244×1,080ドット 1,920×1,080ドット 1,920×1,080ドット
本体サイズ 高さ約149.1mm×幅約70.8mm×厚さ約7.65mm 高さ約145mm×幅約70.9mm×厚さ約6.95mm 高さ約146.8mm×幅約72.6mm×厚さ約7.5mm
重量 約165g 約144g 約147g

表示領域の広いディスプレイ

サブカメラ部分のノッチ(切り込み部分)とホームボタンのある下部をのぞいて、ほぼ前面いっぱいにディスプレイが広がっている。HUAWEI P9、HUAWEI P9 liteよりも縦方向により多くの情報を表示できるため、Webサイトを閲覧する場合などに一覧性が高まって見やすくなっている。画面の明るさも大きく向上。これによって、日中の屋外でもディスプレイがかなり見やすくなった。実際、強い日差しの下で写真撮影をするとき、手で影を作らなくてもプレビューがくっきり見え、構図や露出などがとても調整しやすかった。

これだけ画面サイズや輝度がアップしているのに、本体サイズがほとんど変わらないのも嬉しいポイント。重量もHUAWEI P9 lite と比較しても、18gしか増えていない。本体幅は過去モデル2機種よりも若干小さくなっており、そのせいか片手でも持ちやすく、操作しやすい印象だった。

  • HUAWEI P20のディスプレイ。表示領域が広がったため一覧性が大幅に向上している

  • HUAWEI Webサイト表示画面。時刻やネットワーク状況などの情報がノッチの左右に表示される。HUAWEI P9、HUAWEI P9 liteに比べて、ステータスバーの分だけ画面を広く使用できる

  • HUAWEI P20を手に持ったところ。大画面なのに比較的コンパクトで持ちやすいのが嬉しい