1月6日、Intelの第7世代CPU、通称"Kaby Lake"のデスクトップ向けモデルの発売が開始された。マウスコンピューターでも、さっそく同CPUを搭載したラインナップの展開が始まっている。今回は、Core i5を搭載したスタンダードなミニタワー型モデル「LM-iH440SN」をチェックしつつ、Kaby Lakeの実力を見ていこう。
マイナーアップデートとなるKaby Lake
「LM-iH440SN」は、マウスコンピューターのスタンダードブランド「mouse」のミニタワー型モデルだ。CPUには、1月6日に発売されたばかりのデスクトップ向けKaby Lakeのラインナップから、「Core i5-7400」を搭載している。Kaby Lakeは、前世代のSkylakeから基本的なアーキテクチャを踏襲しつつ、14nm+プロセスを採用したCPUで、ソケットも前世代同様にLGA1151を利用している。
クロック当たりの性能にそれほど変化はないが、全体的に動作クロックが高めに設定されている。例えば、本機に搭載されている4コア4スレッドCPU「Core i5-7400」は定格3.00GHz、ターボ・ブースト機能利用時最大3.50GHzとなり、Skylake世代の同クラス「Core i5-6400」の定格2.70GHz、ターボ・ブースト機能利用時最大3.30GHzよりも上昇していることがわかる。さらに消費電力も軽減されており、動作クロックが上昇しているにもかかわらず、消費電力は「Core i5-7400」の方が低い。これは、従来の14nmプロセスから、改良版の14nm+にプロセスルールを変更したことによって実現した性能向上だろう。
CPU-ZでKaby Lakeの4コア4スレッドモデル「Core i5-7400」を確認 |
CPU内蔵グラフィックス機能は、Intel HD グラフィックス 630となった。「Core i5-6400」に内蔵されていたIntel HD グラフィックス 530と比べると、グラフィックス最大動的周波数が950MHzから1.0GHzへと変更されている。こちらも性能面の伸び幅は、動作クロックの上昇分と想定するのがいいだろう。
また、普及の進んでいるUltra HD環境を見据え、4K 60Pの出力、HEVC (H.265) 10bitのエンコード/デコード、VP9のデコードに対応したこともトピックの一つと言える。別途グラフィックスカードを用意せずとも、Ultra HD Blu-rayや動画サイトの4K動画といった高解像度な映像コンテンツをより快適に楽しめるようになった。
GPU-Zで確認したKaby LakeのGPU「Intel HD グラフィックス 630」 |
「LM-iH440SN」のディテールを確認
ここからは本体のディテールをチェックしていこう。「LM-iH440SN」は、ミニタワーケースにMicro-ATXマザーボードを搭載したモデルだ。フロントパネルには、5インチベイ×2と3.5インチベイ(プッシュ開閉式のカバー内)が用意されており、電源ボタン、USB 2.0×2、マイク入力、ヘッドフォン出力を搭載。また、102キーのUSB日本語キーボード、USBの光学式スクロールマウスが同梱される。
ドライバやソフトのインストール、動画や音楽ファイルの保存などに幅広く使用されていた光学メディアだが、昨今はインターネット上からのダウンロードが一般的になっている。またWindowsのリカバリも、光学メディアよりも高速なストレージのリカバリ領域から書き戻すことが多くなった。今でも光学メディアへの書き出しは行えるが、Windows 10では標準でUSBフラッシュメモリなどの外部ストレージへリカバリイメージを作成できるため、光学ドライブの利用頻度は激減しているのが実情といえる。実際、すでにほとんど利用していない方も多いだろう。こういった背景を踏まえ、標準構成では光学ドライブは搭載されていないので、必要な方はBTOカスタマイズからBlu-rayやDVDドライブを選択しよう。
オープンベイとして、5インチベイ×2と3.5インチベイ×1を用意 |
フロントインタフェースは、電源ボタン、USB 2.0×2、マイク入力、ヘッドフォン出力。電源を投入するとLEDが青に、アクセス中は紫に光る |
グラフィックスカードをはじめとした拡張カードは搭載していないため、リアパネルは非常にシンプルだ。リアパネルのI/Oは、PS/2ポート×2、USB 3.0×2、USB 2.0×2、ギガビットLAN、オーディオ出力、そして映像出力としてDVI-D、DisplayPort、D-subを備える。DisplayPortを利用すれば、内蔵グラフィックスでも4K/60P出力が行える点は、高解像度ディスプレイや4Kテレビを所有している人にはうれしいだろう。