デュアルコアモデル並みの価格でクアッドコアの処理速度が得られる
オンラインゲームに最適な、デスクトップハイスペックシリーズ「Prime Galleria QX」シリーズに、45nmの新型Core 2 Quadプロセッサを搭載したPrime Galleria QX Q9300モデル(以下QX Q9300モデル)が登場した。このモデルは、ゲームだけでなく複数作業が必要なユーザー向けの、高性能なクアッドコアCPU搭載モデルだ。今回紹介するQX Q9300モデルは高コストパフォーマンスモデルで、デュアルコアPC並みの価格でクアッドコアの処理能力と3Dグラフィックカードによる高速描画を実現できる。では、新しいCPUで武装されたQX Q9300モデルの実力は、どのくらいアップされているのだろうか?
シンプルで使いやすいケースを採用
ケースは、今までのPrime Galleria QXシリーズのものを踏襲している。ブラックとシルバーのモデルは高級感が漂い、ゲームマシンとしてインテリアにマッチするデザインになっている。フロントにはUSB端子に加え、オーディオジャック、12in1のカードリーダーを配したシンプルなデザインだ。シンプルな分だけ使い勝手はよい。長い時間起動していることが多いゲームマシンだけに、クーリングには非常に気を配られている。前面に1箇所、側面に2箇所、背面に1箇所スリットがあり、冷却効率は非常に高い。背面には大型ファンが装備され、ケース全体の排気を行っている。これらのファンは実に静かだ。起動時にCPUファンとグラフィックカードのファンが回るので、その音は多少大きめだが、いったん起動してしまえば、ファン音はほとんど気にならない。電源に、無駄な騒音の発生を抑えるオートファンコントロール機能搭載を搭載したEVERGREEN「SILENT KING4」を採用したことも、静粛性向上の要因のひとつといえるだろう。
CPUが最新の45nmのクアッドコアCPUを搭載し、より高速処理が可能に
今回のモデルの大きな特徴は、CPUがCore 2 Quad Q6600からQ9300に変更された点だ。一見するとクアッドコアCPUで、クロック周波数が変わっただけのように感じるが、内容は大きく変わっている。Q9300は「Yorkfield(ヨークフィールド)」という開発コードのCPUで45nmの新しいテクノロジを使って、より集積化されたことが上げられる。そのためダイサイズは大幅に小型化された。さらに、FSBが1067MHzから1333MHzへ高クロック化されメモリアクセスが高速になったほか、内部の命令速度も高速化され処理能力が向上している。さらに、Intel SSE4命令にも対応し、次世代ゲームをより高速に動かすことができる。
モデル | Core 2 Quad Q9300 | Core 2 Quad Q6600 |
---|---|---|
コードネーム | Yorkfield | Kentsfield |
クロック | 2.50GHz(333x7.5) | 2.40GHz(266x9.0) |
FSB | 1333MHz | 1067MHz |
L2 cache | 3MB×2 | 4MBx2 |
製造テクノロジ | 45nm | 65nm |
TDP | 95W | 95W |
SIMD instructions | MMX,SSE,SSE2,SSE3,SSE4.1 | MMX,SSE,SSE2,SEE3 |
ただ、上位モデルのQ9450やQ9550のように、キャッシュサイズが12MB(6MB×2)ではなく、半分の6MB(3MB×2)とQ6600よりも少なくなっているのが気になるところだが、実際には内部処理の高速化によりQ6600に対して5~10%は高速化されているという。具体的に3DMark06のCPUスコアでは4076を示し、さすがクアッドコアCPUと言える結果がでた。このことを考えると、ゲーム以外にも、CPUパワーを酷使する動画のエンコーディングなどにも最適だといえるだろう。
テストマシンのパーツ構成 | ||
CPU | Core 2 Quad Q9300 | |
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メモリ | DDR2 800 1GB×2 | |
チップセット | インテル P35 エクスプレス | |
グラフィック | NVIDIA GeForce 9600 GT(512MB) | |
OS | Windows XP Home Edition SP2 |