【2022年最新】東京都内のマンション価格相場!高額売却するには?

マンション売却

東京都内でのマンション売買を検討している方の中には、「コロナ禍の今、マンションを売買して損をしないか不安」「マンションを少しでも高く売るにはどうすればいい?」といった悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか?

東京都内のマンションは根強い需要があるため、基本的に値上がりが続いている傾向にあります。しかし、経済全体が低迷している今、不動産の動きがどうなるのか、マンションを売買して損にならないかと不安になる方も多いようです。

ここでは、2022年最新の東京都内のマンション価格の推移について解説します。さらに、高額売却を成功させるためのポイントや注意点などについても詳しく解説していきます。

コロナ禍で東京都内の不動産がどのように動いているのか、また、今マンションを売却する時期かどうかを見極めるために、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

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【2022年最新】東京都内のマンション価格相場

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2022年の東京都内のマンションの価格相場について説明する前に、まず現在までのマンション価格の推移を見ていきましょう。

価格はコロナショックから回復し上昇傾向

東京都内の不動産価格は、低金利政策の影響を受け2015年ごろから上昇傾向に転じ、以来、新型コロナウイルスショックが起きる2020年まで上昇を続けてきました。

東京都の中古マンションの2021年2月までの成約価格の状況は以下の通りです。

東京中古マンション成約価格グラフ

“参考:公益財団法人東日本不動産流通機構(レインズ)2021(令和3)年2月度マーケットウォッチ」をもとに編集”

表を見るとわかるように、2020年2月まで上昇していた成約価格は3月から徐々に減少を始め、4月には前年比マイナス3.4%となる4,129万円まで下がりました。コロナショックにより、人々が不動産購入を意識的に遠ざけたり、売却活動にブレーキをかけたりしたことで需要が急降下したと推察されます。

しかし、6月に入ると前年と比べ+5.9%の4,394万円を達成しており、これらのデータから経済の揺らぎから回復し上昇傾向に転じていると傾向にあるといえるでしょう。

2021年3月の最新情報によると、成約価格は2021年2月の4,727万円から4,834万円とさらにアップし前年比プラス11.8%と上昇を続けています。

これらの調査結果から、一時コロナ禍の影響を受けたものの、現在も東京都内の中古マンションは需要が高く、相場も高い状態が続くと考えられるでしょう。

東京都内のマンション需要が上昇し続けている一因としてあげられるのが、コロナ禍による新しい生活様式の普及の影響です。

 

テレワークや緊急事態宣言などにより「おうち時間」を充実させる動きが増え、人々の「暮らしに対する関心」が高まりました。不要不急の外出が控えられ、支出の方向にも取捨選択が迫られるなか、不動産購入の需要が増えたことで、不動産業はコロナショックからも回復傾向にあると考えられます。

成約件数は徐々に回復したものの新規登録は低迷

新型コロナウイルスの影響を受けたのは価格だけではありません。市場に並ぶ物件の数は大きく減少し、需要と供給のバランスは大きく乱れました。

東京中古マンション成約件数グラフ

“参考:公益財団法人東日本不動産流通機構(レインズ)2021(令和3)年2月度マーケットウォッチ」をもとに編集”

上記の表は、東京都内の中古マンション成約件数とその前年比を表したグラフです。

前年に比べ9.8%の増加を見せた2020年2月でしたが、本来繁忙期であるはずの3月には数字を落とし、4月には前年の半分以下の812件の成約となりました。その後9月頃まで低迷が続きましたが、10月には前年のプラス33.5%を記録し、徐々に回復の兆しを見せています。

さらに最新情報によると、2021年3月の成約件数は2,221件、前年比プラス15.1%と大幅な伸びを見せているという結果です。この結果を踏まえると、中古マンションの成約件数も上下はあるものの長期的にも回復していると考えられます。

一方、新規の物件の登録件数は依然として下火です。

東京中古マンション新規登録件数グラフ

“参考:公益財団法人東日本不動産流通機構(レインズ)2021(令和3)年2月度マーケットウォッチ」をもとに編集”

新しく売りに出される物件が少なく、前年と比べてもマイナスの状態が1年を通して続いています。最新情報の2021年3月における新規登録件数も7,806件、前年比マイナス17.3%と依然低いままです。

新規物件がないため、不動産の動きが少なくなるのではと不安に思われるかもしれません。しかし、新しい生活様式の普及で不動産需要は高まっており、そのなかで新規登録件数が少ないということは、今売りに出せば競合物件と競うことなく成約を目指すことができるのです。

このような動きを鑑みて、2021年以降は売り先行であるとする専門家も多くいます。

23区の平均売却価格は3,787.4万円

ホンネの不動産相談所調べによると、直近約1年間で見た23区全体のマンション平均売却価格は3,787.4万円です。

23区それぞれの平均価格と平均坪単価、築年数、駅距離、専有面積を表にまとめました。ただし、23区内でも価格にはばらつきがあるため、あくまで参考としてご覧ください。

平均価格 坪単価 平均築年数 平均駅距離 平均専有面積
足立区 2,607万円 166万1,000円 22.6年 9.7分 54.5平方メートル(16.5坪)
荒川区 3,336万7,000円 233万円 18.8年 7.1分 51.2平方メートル(15.5坪)
板橋区 2,691万3,000円 228万9,000円 21.3年 7.2分 42.9平方メートル(13坪)
江戸川区 3,275万7,000円 176万6,000円 23.1年 10.4分 61.8平方メートル(18.7坪)
大田区 2,837万9,000円 273万円 20.6年 6.9分 37.7平方メートル(11.4坪)
葛飾区 2,386万1,000円 169万6,000円 24年 9.5分 50平方メートル(15.1坪)
北区 3,101万4,000円 254万9,000円 19.7年 6.6分 44.3平方メートル(13.4坪)
江東区 3,851万9,000円 272万3,000円 18.2年 7.6分 51.6平方メートル(15.6坪)
品川区 4,554万7,000円 339万6,000円 20.7年 5.8分 43.6平方メートル(13.2坪)
渋谷区 4,790万8,000円 383万7,000円 24.2年 6.1分 40.1平方メートル(12.1坪)
新宿区 3,868万円 352万6,000円 20.9年 5分 36.9平方メートル(11.2坪)
杉並区 3,294万4,000円 284万9,000円 22.4年 7.2分 39.3平方メートル(11.9坪)
墨田区 3,031万2,000円 288万4,000円 16.6年 6.1分 37.9平方メートル(11.5坪)
世田谷区 4,419万2,000円 286万9,000円 22.3年 8.8分 52.7平方メートル(15.9坪)
台東区 3,473万7,000円 302万8,000円 16.7年 5.5分 39.3平方メートル(11.9坪)
千代田区 5,449万2,000円 442万円 19.9年 3.3分 38.9平方メートル(11.8坪)
中央区 4,679万1,000円 353万6,000円 18年 4.4分 44.2平方メートル(13.4坪)
豊島区 3,276万2,000円 318万円 18.4年 6分 34.8平方メートル(10.5坪)
中野区 3,380万3,000円 292万1,000円 22.7年 6.2分 39.7平方メートル(12坪)
練馬区 2,925万4,000円 238万円 20.6年 8.3分 44.9平方メートル(13.6坪)
文京区 3,833万円 334万9,000円 21.6年 5.4分 39.4平方メートル(11.9坪)
港区 6,463万2,000円 414万円 20.1年 6.6分 48.2平方メートル(14.6坪)
目黒区 4,551万3,000円 341万2,000円 24.7年 8.3分 45.4平方メートル(13.7坪)

“参考:ホンネの不動産相談所東京中古マンション相場」(2021年3月時点)をもとに編集”

こちらの表のデータからわかるように、特に高額なのが、港区や千代田区、世田谷区、目黒区などの都心部です。

一方で、練馬区や葛飾区、足立区のように、平均売却価格が3,000万円以下の場所もあります。必ずしも平均売却価格と同じ程度で売却できるとは限りませんが、資金計画を立てる際の参考にしてみてください。

今後の東京都内におけるマンションの価格予想

次に、今後の東京都内のマンションの価格が、どのように予想されるかについて見てみましょう。

今後の東京都内のマンション価格動向を検討するにあたり、気になるポイントとしてあげられるのは次のような点です。

  • 人気が上がりそうなエリア
  • マンションの購入や需要は下がらない
  • 郊外への人口流出が都心人気に与える影響
  • リモートワーク向けのマンションの需要

それぞれについて詳しく説明します。

人気が上がりそうなエリア

東京都内の都心部は、いずれのエリアも人気が高く需要があります。そのため、あるエリアを特定して人気が上がりそうだと明言することは難しいですが、あえて選ぶのであれば人気が上がりそうなエリアは山手線沿いです。

現在を拠点とした10年前後内で、山手線の各駅では次のような大規模な再開発が行われています。

  • 山手線に「高輪ゲートウェイ駅」開業(2020年3月)
  • 渋谷駅周辺再開発プロジェクト(渋谷駅桜丘口地区および原宿、恵比寿などにわたる渋谷の再開発)
  • 東京駅前常磐橋プロジェクト(2027年完成予定)
  • 池袋駅西口地区市街地再開発
  • 新宿グランドターミナル構想

山手線沿いは、昨今にわたり数多くの企業や法人が拠点やオフィスを有していますが、これらの大規模な再開発が行われることによって、さらに立地の資産価値が高まると考えられます。

特に、山手線沿いの都心5区(港区・中央区・千代田区・渋谷区・新宿区)の人気や需要は、これまでもこれからも高いままであることは間違いありませんが、池袋や目黒なども「住みたい街ランキング」での順位が上がってきていることも見逃せません。

よって、今後、それらの駅周辺にあるマンションの人気が上がる可能性も十分に予想されます。

マンションの購入や需要は下がらない

中古マンション需要の増加に少なからず影響与える要因の一つとしてあげられるのが、地価の価格の変動です。

しかし、結論から述べるとマンションの購入や需要に影響を与えるような地価の大きな変動は見られないため、現在の金利や税制が続けば、東京都内におけるマンションの購入や需要は下がらないと考えられるでしょう。

これまでの東京都内の地価に対する見解では、インバウンド需要を見込んで建築が予定されていたホテル用地がコロナ禍により値下がりし、その分、マンション用地が安く仕入れられるのではないかといったものがありました。しかし、いくら待っても地価が下がらなかったため、以前と同程度の価格でマンションの敷地取引が再開しているといわれています。

これまで新型コロナの影響をうかがっていたことの影響もあり、新規マンションの件数が減少傾向にありましたが、マンション用地の価格が下がらないにもかかわらず取引され始めているということは、マンションの購入や需要が下がらないという予測に基づくものであるといえます。

また、今後のマンションの需要に関連するものとして「2022年問題」があげられます。これは、2022年に大都市圏でマンション価格の大暴落が起きるという予測のことです。

2022年問題の原因は、生産緑地法という法律にあります。生産緑地法とは、「都市の景観などを保護するために30年間は農地・緑地として土地を活用する代わりに、税金面で優遇が受けられる」という法律です。

一度、生産緑地として指定されると、30年間は農地以外に使用できません。その代わり、30年が過ぎたら市町村に対し買取りの申し出が行えるほか、宅地などの農業以外の土地への変更ができるようになります。

POINT! 生産緑地法が開始されたのが1992年であり、指定から30年を迎えた2022年に生産緑地が市場に出回ることで、宅地の暴落が起き、新築マンションや中古マンションの価格も下がる恐れがある

ただし、土地として売却するには手続きが必要となるため、一度にまとめて土地が放出されるわけではありません。2022年以降、生産緑地の影響が少しずつ現れるだろうという見方が強くなっている状況です。

これらの観点からすると、2022年以降もマンションの購入や需要は下がらないと推察できるでしょう。

郊外への流出が都心人気に与える影響

総務局「 東京都の人口(推計)」の概要(令和3年3月1日現在)によると、2021年3月における東京の人口総数は 13,942,024人(対前月比 10,891人減少、対前9,767人減少)です。

グラフの画像1

引用:東京都「東京都の人口(推計)」の概要(令和3年3月1日現在)1.人口の動き

平成31年から令和3年までの東京都内の人口の動きによると、都内の人口が大きく減少しているとは言えません。ただし、コロナ禍の影響で人口増加率が停滞し、東京都からの転出者が増えていることは事実です。

引用:東京都「東京都の人口(推計)」の概要(令和3年3月1日現在)2. 区市町村の人口

この「令和3年2月中の人口増減数(総数)」によると、東京都全体で人口が減少しているものの、都心部の減少率は低いことがわかります。

また、外国人の人数が、令和2年の577,329人から令和3年の 546,436人と、約30,000人減少していることから、東京都の人口減少は、外国人減少による影響が大きいといえるでしょう。

これらの調査結果から、新型コロナの影響によって東京都からの人口流出は見られるものの、都心部の人気においてはそれほど大きな影響はないことがうかがえます。

リモートワーク向けのマンションの需要

人々の住まいに対する意識が高まったことは、コロナ禍においてもマンション価格が大きく下落しなかったことにつながっています。

新型コロナウイルス感染症対策として、緊急事態宣言の発令や、出勤を控えるためのリモートワークテレワークの促進といった動きが各方面で見られました。2020年は多くの人々が暮らしの変化を体感した1年だったといえます。

そのような外出やレジャーを制限されるなか、「おうち時間を充実させたい」「仕事とプライベートが分けられる空間が欲しい」といったニーズが増え、不動産を購入する需要自体も大きく増加しているのです。

さらに、コロナ禍の影響で在宅でのリモートワークで仕事をする人が増えました。また、これまで自宅と事務所や仕事場を分けていた個人事業主が、自宅と事務所や仕事場を兼用するケースも増えています。

そのような背景から増えたのが、リモートワークや自宅兼事務所向けのマンションです。プライベートと仕事場を分けられるような広さや間取りのマンションのニーズが、今後ますます高まっていくと考えられるでしょう。

コロナ禍で生まれた新しい生活様式の普及は、ただ寝て起きるためでなく、働く場所や、子どもと過ごすための場所として、家の新たな可能性を見出すきっかけとなり、マンション選びや購入にも影響を与えています。

東京都内で高く売れやすいマンションの特徴

東京で売れやすいとされるのは、次のような特徴をもつマンションです。

  • ブランド力の高い区にあるマンション
  • おしゃれなデザイナーズマンション
  • 災害が発生しにくいエリアにあるマンション

それぞれの特徴について深掘りしていきましょう。

ブランド力の高い区にある

港区や新宿区、渋谷区、中央区、品川区など、交通の利便性が高く、人気のあるエリアが集中している区の中古マンションは高値で取引される傾向にあります。不動産は資産としての側面も大きいため、ある程度ブランド力の高い地域に立っているマンションなら、一定のニーズが期待できるでしょう。

また、一般的に築年数の経ったマンションは資産価値が下がる一方ですが、人気エリアに建てられている古いマンションは、維持管理が適切に行われていれば「ヴィンテージマンション」として根強い人気があるのも事実です。

さらに、再開発が進む地域も注目を集めています。例えば、目黒区は再開発事業が進められており、若い世代にとって魅力的なエリアのひとつです。また、古い町工場がある地域など、今後のさらなる発展に期待が寄せられる区も、将来価格が上がることを見越して購入するケースが増えていることも見逃せません。

このように、利便性が高く便利な地域はもちろん、今後の発展に期待がもてるエリアに人気が集中しているのが現状です。

おしゃれなデザイナーズマンション

建築家やデザイナーにより、特定のコンセプトに沿って建てられたマンションが「デザイナーズマンション」と呼ばれるものです。おしゃれでデザイン性の高いマンションは価格が下がりにくく、相場よりも高く売れる傾向にあります。

マンション内にある部屋のコンセプトがはっきりしている他、建物や通路そのものにも統一感があり、開放感を感じられる間取りが多いのが特徴です。そのようなマンションは建物全体に魅力があるだけでなく、雰囲気を保つために共用部分の管理がしっかり行われていることも、価値が下がりにくい要因のひとつです。

ただし、デザイナーズマンションはデザインやコンセプトによっては好みやニーズが限られるものも多く、必ず高く売れるわけではない点に注意しましょう。

災害が発生しにくいエリアにある

さまざまな大規模災害が発生する日本では、災害による被害を受けにくいエリアにあるマンションかどうかも、注目されるポイントです。南海トラフ地震や記録的豪雨が懸念されるなか、人々の安心安全に対する評価基準はさらに厳しくなっています。

災害が発生しにくいエリアか確かめる方法として、過去のデータから自然災害への強さを予測し、地図上に示したハザードマップが挙げられます。国土交通省の重ねるハザードマップや、各市町村が作成したハザードマップを検索できるわがまちハザードマップを活用し、売却したい中古マンションがどのエリアにあるか確認しておくと良いでしょう。

また、災害や地震に強い構造や、安全設備が充実しているマンションのほうが買い手に選ばれやすい傾向があります。耐震診断書を提示したり、災害時にどこに避難できるかなど確認したりすると、自信を持って売却にのぞむことができます。

東京都内のマンション売却に関するQ&A

東京都内でのマンション売却に限らず、マンションを売却する際にはさまざまな疑問がつきものです。そこで、ここでは東京でのマンション売却を中心とした、マンション売却に関する疑問をQ&A方式で解説します。

マンションのローンが残っていても売れる?

マンションのローンが残っていても、売却することは可能です。ただし、売却前にローンを完済して、ローンを組んだ金融機関がマンションに設定している抵当権を外す必要があります。

マンションを売却した代金でローンが完済できそうな場合を「アンダーローン」、売却代金で完済できない場合が「オーバーローン」です。アンダーローンの場合は、売却したマンションの代金の決済と引渡し、そしてローンの完済を一度に行うことができるので問題はありません。

しかし、マンションの売却代金でローンが完済できない「オーバーローン」の場合は、足りない分を貯蓄やほかからの借り入れなどで補填してローンを完済することになります。

ローン補填の資金が準備できない場合でも、買い替えができる方法の一つが「買い替えローン」の利用です。買い替えローンを利用すれば、新しく購入した家のローンに完済できないローン残高を上乗せして借入れをすることができます。

ただし、買い替えローンは月々の返済額が増え、通常のローンよりも審査が厳しくなるので、利用を検討する場合は不動産会社や金融機関の担当者とよく相談することがおすすめです。

マンションに住みながら売却はできる?

今、住んでいるマンションを住み替えや買い替えなどで売却する場合、住みながら売却することは可能です。ただし、住みながらの売却には注意点があります。

まず、購入希望者の内見のために、まだ住んでいる家を見せることになる点です。マンション自体だけでなく、家具や家電、インテリアなど、生活している室内全体が内見に影響を与えることを踏まえておくようにしましょう。内見時に注意点については、後述でくわしく説明します。

住みながら売却する場合は、住み替える時期と引き渡す時期も綿密に計画しなければなりません。今のマンションから新しい家に引っ越しする時期と買主にマンションを引き渡す時期との調整が必要です。

引渡し時期が限定されていると、買い手が見つかりにくくなります。しかし、買主への引き渡し時期を優先すると、仮住まいが必要になることもあり得ます。

売却計画を立てる際に、まず売ることを優先するのか引き渡し時期を優先するのかを含めて検討することが大切です。

売却時の媒介契約はどうすればいい?

不動産会社に仲介業を依頼する際、売主と不動産会社の間で結ぶ契約を媒介契約といいます。媒介契約には3つの形態があり、それぞれの契約内容や特徴は次の通りです。

特徴 一般媒介契約 専任媒介契約 専属専任媒介契約
複数社との同時契約 できる できない できない
契約期間 定めなし(3ヶ月以内が望ましい) 3ヶ月以内 3ヶ月以内
自己発見取引(※1)の有無 できる できる できない
レインズ(※2)への登録義務 任意 媒介契約から7日以内の登録義務 媒介契約から5日以内の登録義務
業務報告義務 任意 2週間に1度の報告義務 1週間に1度の報告義務

※(1)売主が自ら見つけた買主と不動産会社を介さずに直接取引すること
※(2)国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営する不動産会社だけが利用できるウェブシステム。不動産の取引情報や成約価格などが登録されている

東京都内でマンションの売却を不動産会社に依頼する際には、どの媒介契約を選べばよいのかが悩みどころです。不動産会社が多く競争の激しい東京では、多くの不動産会社が、より確実に契約がとれる契約できる不動産会社が1社のみの「専属専任媒介契約」や「専任媒介契約」を勧めてきます。

しかし、東京都内のマンションを売却する場合は、専任媒介契約や専属専任媒介契約が売主にとって最善とは限りません。一般媒介契約であれば、複数の不動産会社と契約を結ぶことができるため、一度に多くの購入希望者を集められる可能性が高くなるからです。また、人気のあるマンションだと、買主を紹介する不動産会社同士を競わせて、売却価格を引き上げられる可能性もあります。

ただし、高く売るためとはいえ、一般媒介契約だと複数の不動産会社とのやり取りが必要になるので大変だと感じるケースがあるのも事実です。また、専任媒介契約や専属専任媒介契約にメリットがないわけでももちろんありません。自分や自分のマンションに適した媒介契約を結ぶことが大切です。

マンション内見時の注意点は?

内見は、購入希望者がその物件を買うかどうかを決定する重要なポイントになります。東京都内のマンションを売却する際も同様です。内見で購入希望者によい印象を与えることができれば、売れやすくなるといえます。

特に住みながらの売却の場合、内見時に室内をどれだけ魅力的に演出できるかが大切です。整理整頓や清掃を徹底して行い、マンションの室内だけでなく売主にもよいイメージを持ってもらえるようにします。生活の汚れがたまりやすい水回りや、室内に入ったときのにおいなどにも注意しましょう。

実際に生活をしていると室内が見慣れたものになってしまい、具体的にどこを片付けたり清掃したりすればよいかがわからなくなってしまいます。そのような時は、友人や知人に家の中をチェックしてもらうこともおすすめです。

また、どうしても内見前に室内を片付けられなかったり清掃できなかったりする場合は、プロの手を借りる方法もあります。

プロによる清掃サービスや内見に備えて室内を整えて演出する「ホームステージング」を利用すれば、成約率を上げることが可能です。費用はかかりますが、早く売却したい場合やあまり値下げをしたくない場合に効果的だといえるでしょう。

仲介手数料は値引きしてもらえる?

仲介手数料とは、売却が成立した場合に、仲介を依頼した不動産会社に支払う成功報酬です。マンション売却にはさまざま費用がかかりますが、そのなかでも仲介手数料は大きな額になるので、値引きを希望する方も多いことでしょう。

結論から述べると、仲介手数料を値引きしてもらうことは可能です。仲介手数料で定められているのは上限額だけなので、上限額以内であれば不動産会社が自由に決めることができます。

仲介手数料の上限額の計算は、400万円以上の取引きの場合だと、以下の通りです。

仲介手数料の上限=取引額×0.03+6万円(+消費税)

つまり、3,000万円で売却した場合の仲介手数料の上限額は、消費税を入れると100万円を超えることになります。この額を値引き可能であることを知ると、安くしてほしいと考える方がほとんどでしょう。

しかし、仲介手数料は仲介をしている不動産業者の重要な収入源であるため、仲介手数料を値引きすると売却のモチベーションが下がる恐れがあります。その結果、売却活動に熱が入らなくなってしまい、売却額が安くなってしまうことも考えられます。

たとえば、100万円の仲介手数料を半額の50万円にしてもらったとしても、売却額が100万円以上下がれば、結果として損をしてしまうことになります。

仲介手数料の値引きを希望する場合は、支払額が安くなるメリットと不動産会社の売却熱意が下がるリスクとの兼ね合いを十分考慮することが大切です。

売却に適した時期はいつ?

必ず売れやすくなるわけではありませんが、不動産売買が活発になる時期は春と秋です。特に入学や進級を目前にし、会社の異動や転勤も増える2~3月はマンションの需要が高まります

ただし、売却をスタートさせてから売却できるまでの期間の目安は、おおよそ3ヵ月です。したがって、2~3月に引渡しできるようにするためには、遅くとも1月の初めくらいまでには売却活動をスタートさせておくとよいでしょう。

また、売れやすいマンションの築年数は築10年目までとされています。築年数が経過するごとに、徐々に市場価値も下がり、売れづらくなるケースが多いようです。また、築12年を過ぎてしまうと、35年ローンなど長期的なローンを組むことが難しくなることも、購入が敬遠されがちになる要因です。マンション売却を考えているなら、築12年より前に売却したほうが比較的高く売れるでしょう。

東京都内でマンションを売却する際の不動産会社の選び方

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マンション売却の成否にかかわる重要なポイントは、仲介を依頼する不動産会社の選び方です。売却するマンションに適さない不動産会社を選んでしまうと、満足のいく結果が得られない可能性があります。

ここでは、東京でマンションを売却する際の不動産会社の選び方についてみていきましょう。

大手以外の不動産会社にも査定を依頼する

東京都内のマンションを高く売却したい場合は、大手以外の中小不動産会社も含めた複数の不動産会社に査定を依頼することがおすすめです。

東京都内のマンションを売却する際は、査定を依頼できる不動産会社が多数あるため、最終的に安心感などからつい「とりあえず大手に依頼しよう」と選択してしまいがちになります。

しかし、実際は、大手の不動産会社に依頼しても、マンションを高額で売却できるとは限りません。不動産会社によって得意とするマンションやエリアも異なるため、地域密着型の不動産会社にも査定を依頼しておいたほうが、より物件に合う売り方ができる不動産会社を見つけられる可能性が高まります。

一括査定サイトを利用する

複数の不動産会社に査定を依頼しようとしても、自力で不動産会社を1社ずつ調べていくのは非常に手間や時間がかかります。そこでおすすめしたいのが、一括査定サイトです。

一括査定サイトは、売りたい中古マンションがあるエリアに対応している不動産会社を自動的にピックアップしてくれるだけでなく、ネットを通じて24時間いつでも気軽に査定依頼できるといったメリットがあります。

また、一括査定サイトは登録している不動産会社側の広告費で運営されているため、利用者側には費用が一切かかりません。まだ売却は検討段階という方でも、気軽に相談できます。

おすすめの一括査定サイトは「すまいステップ」

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査定額の高さだけで不動産会社を選ばない

査定を依頼した複数の不動産会社のなかから、売却を依頼する不動産会社を選ぶときには、査定額の高さだけで選ばないようにしましょう。

なぜなら、不動産会社のなかには売却依頼の契約を取りたいために、相場価格よりも高い査定額を出してくるところがあるからです。そのような不動産会社に売却を依頼してしまうと、相場価格よりも高い価格で売り出し始めることになってしまい、購入希望者がなかなか現れないために、結局は大幅に値下げせざるを得なくなってしまうことがあります。

査定額を高く出してくれたからといって、必ずしも高く売却できるわけではありません。査定額の高さだけで不動産会社を選ばず、担当者の対応や説明の仕方なども考慮したうえで、売却の依頼する不動産会社を決めましょう。

査定額の根拠を聞いておく

不動産会社と契約する前に、「なぜ、この査定額になったのか」を詳しく聞いておきましょう。先に述べたように、売却を依頼してもらうためにあえて査定額を高く提示する場合があります。また、抱えている顧客層の違いや得意とする物件の違いにより、相場よりも査定額が低くなることもあるため、一概に査定額だけでは判断できないのです。

そこで、契約する前に査定額の根拠を聞いておくことをおすすめします。他の査定額と大きく離れていたとしても、根拠が明確であれば信頼できる価格だと判断できるでしょう。また、根拠の説明が不動産に関する知識に詳しくなくてもわかりやすいようなら、それだけ説明力のある担当者といえます。

売却チャンスが減る囲い込みに注意する

東京都内の人気の高いマンションは高額で売却できるため、不動産会社に支払う仲介手数料も売却額に伴い高くなります。そこで注意したいのが、囲い込みにあってしまうトラブルです。

仲介をする不動産会社は、売主と買主、それぞれから仲介手数料を受け取ることができます。そのため、自社で双方の仲介をすれば、仲介手数料が2倍になるのです。これを「両手仲介」と呼びます。一方、売主か買主、どちらかの仲介だけをする場合は「片手仲介」です。

囲い込みとは、両手仲介で2倍の手数料を狙う不動産会社が、自社の顧客以外の購入希望者を遮断してしまう行為のことをいいます。媒介契約を結んだ不動産会社の顧客から、購入希望者が現れることは珍しいことではありません。実際に、顧客を多く抱えている業者のほうが早く売却できる傾向もあります。

しかし、他社の営業担当から内見の依頼や詳細情報の提供を求められても、利益を追求するあまり「成約してしまった」「売り手の都合で中断することになった」などと偽って断るケースもあります。このような囲い込みをされてしまうと、売却のチャンスを潰されてしまい、高額売却や早期売却を諦めることになりかねません。

囲い込みを避けるには、「囲い込みについて知識がある」と伝えておくことが効果的だといわれています。囲い込みはもちろん、担当者が信頼のおける人物かどうか見極めることも大切です。

まとめ

コロナショックで低迷が不安視されていた不動産市場ですが、東京都内の中古マンションの需要は増加傾向にあり、現時点ではマンションの売却に向いている時期とも評されてます。

東京のマンションは、立地や需要面で売却に有利な点が多いのが特徴です。しかし、情勢や人々の暮らしに大きく影響を受けるため、売却時期をしっかり見極める必要があります。

東京でのマンション売却を成功させたいのであれば、不動産会社選びが重要です。まず複数の不動産会社へ査定依頼を出し、しっかりと比較して信頼できる不動産会社を選ぶようにしましょう。優良な不動産会社であれば、売却時期の相談にも乗ってくれるはずです。

今後の動きを見ながら、東京都内でのマンション売却を成功に導きましょう。

※「マイナビニュース不動産査定」は以下に記載されたリンク先からの情報をもとに、制作・編集しております。
https://www.land.mlit.go.jp/webland/
https://www.rosenka.nta.go.jp/
https://www.retpc.jp/chosa/reins/
https://www.land.mlit.go.jp/webland/servlet/MainServlet
https://www.zentaku.or.jp/cms/wp-content/uploads/2022/02/2021-fudousan-anke-to.pdf


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