必殺技と連続技

『ストリートファイターIV』では、一度のチャンスで多くのダメージをまとめて与えるという「連続技」という概念があります。一番シンプルなものとしては、ジャンプ攻撃~着地後通常技キャンセル必殺技という組み合わせになります。これを、リュウの技を使った場合として解説してみましょう。

まず最初に当てるジャンプ攻撃は、攻撃力の高い「中」攻撃か「強」攻撃を、できるだけ着地すれすれの高度で当てるようにしましょう。攻撃力の高い攻撃を使うと敵がのけぞる時間も長くなり、着地後に当てる通常技がヒットしやすくなります。

次に着地後に出す通常技ですが、これは必殺技でキャンセル(詳細は後述)できる技を選ぶといいでしょう。リュウの場合、「しゃがみ中キック」を使うのがおススメです。

最後に、着地後に出した通常技に続けて、急いで必殺技のコマンドを入力します。リュウの場合、「波動拳」でも「昇龍拳」でも、どちらでも構いません。すると、「しゃがみ中キック」が敵にヒットした直後、本来であればしゃがみ中キックのために出した足が「戻ってくる」動作を表示するはずが、その動きをキャンセルして、いきなり必殺技が発動します。これを「キャンセル技」と呼びます。

キャラクターごとにキャンセルできる通常技は決められていますから、新しいキャラクターを使う際には、キャンセルがかかる通常技を先に調べておくといいかもしれません。

リュウの「しゃがみ中キック」はリーチが長く、しかもキャンセル可能なため、牽制としてよく使われる


具体的な場面から学びましょう

『ストリートファイターIV』は表現方法こそ3Dですが、その駆け引きは2D対戦格闘ゲームとほとんど変わりません。ここでは、仮に自分がリュウ、敵がザンギエフだと想定して、具体的な状況や戦略を交えて解説していきましょう。

まずスタート直後、両者は少々離れた間合いにいるわけですが、リュウの目的はザンギエフを接近させることなく、隙あらば連続技を入れたいというもの。逆に、ザンギエフが狙っているのは、リュウに接近して大ダメージを与える投げ技「スクリューパイルドライバー」を決めるというものです。ここで、接近させたくないリュウと、接近したいザンギエフという図式が出来上がるわけです。

リュウは「波動拳」という、"弾"を発射できる必殺技を持っています。これを発射することでザンギエフを追い返したいところですが、波動拳を発射する瞬間を読まれてザンギエフにジャンプされてしまうと、波動拳を飛び越されて接近されてしまいます。つまり、リュウとしてはいかにザンギエフに波動拳を撃つタイミングを読まれないようにするか、単調なリズムにならないように波動拳を出せるかがポイントとなってくるわけです。そして、リュウが波動拳を撃つフリをして、それに引っかかったザンギエフがジャンプで接近してきたら、リュウは「昇龍拳」でザンギエフを迎撃すればよいわけです。

この時、リュウにはほかの選択肢もあります。たとえば前ジャンプしてザンギエフの方向に接近したり、地上を少しだけ歩いて接近しつつ、「しゃがみ中キック」→(キャンセル)→「波動拳」という流れを作るという方法です。

前者の「ジャンプ」という選択肢は、仮にザンギエフがリュウのジャンプを迎撃できなかった場合、リュウが連続技を決めるチャンスとなります。後者は、「波動拳」を単体で出すよりもしゃがみ中キックに続けて波動拳もガードさせることができるようになるため、ザンギエフに波動拳を飛び越される危険性が低くなるというものです。ただし、この場合はある程度までザンギエフの近くに接近しなくてはいけないため、リーチが長いザンギエフのパンチやキックの届く間合い内に移動しなければならないというリスクが伴います。

ジャンプ攻撃をクリーンヒットさせられれば大ダメージのチャンスだが、それだけに相手もジャンプ攻撃に対しては警戒しているはずだ


基本的に『ストリートファイターIV』では、こうした駆け引きをしながら対戦を進めていくことになります。次回は、より一歩進んだ駆け引きについて解説していきます。

ゲームタイトル STREET FIGHTER IV (ストリートファイターIV)
対応機種 プレイステーション 3
Xbox 360
ジャンル 対戦格闘
発売日 2009年2月12日 (発売中)
価格 8,390円 (プレイステーション 3)
8,390円 (Xbox 360)
CEROレーティング B (12才以上対象)
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