ASUSTeK「M2N-SLI Deluxe」

2本のPCI Express x16スロットや、ファンレスヒートシンクを搭載するASUSTeK M2N-SLI Deluxe

主な仕様
メーカー ASUSTeK
製品名 M2N-SLI Deluxe
フォームファクタ ATX
対応ソケット Socket AM2
対応CPU Athlon 64 FX-6x、Athlon 64 X2、Athlon X2、Athlon 64、Sempron
チップセット nForce 570 SLI
対応メモリ PC2-6400/5300/4200×4スロット(最大8GB)
拡張スロット PCI Express x16×2、PCI Express x1×2、PCI×3(PCIe x8レーン×2のSLIに対応)
ストレージ SATA×8(チップセット×6・JMicron JMB363×2)、PATA×1
RAID機能 チップセットSATA(RAID 0/1/0+1/5/JBOD)、JMicron JMB363 SATA(RAID 0/1/JBOD)
ネットワーク 1000Mbps×2(Marvell 88E1116-NNC1×2)
オーディオ 8ch HDオーディオ(ADI AD1988B)
インタフェース USB2.0×10、IEEE1394a×2(TI TSB43AB22A)

ASUSTeK M2N-SLI Deluxeは、nForce 570 SLIを搭載したAthlon 64 X2向けマザーボード。発売当初はSLIに対応した2万円を超えるハイエンド向けの製品だったが、発売から1年超となった現在の店頭価格は1万円台後半で、価格だけ見ればメインストリームのやや上のポジションといったところ。もともと製品設計がハイエンド向けであるため、チップセットヒートシンク、SATAポート数など付加価値が満載だ。

2ポートのギガビットイーサネット、IEEE1394、そしてeSATAと、インタフェースが豊富なバックパネル

今現在ではnForceも600シリーズが登場しており、500番台を搭載する同製品は古いかのようにも感じてしまう。しかし実際のところ、nForce 570 SLIは、x16レーン×2のSLIを実現する上位チップ製品においてSPPとして利用されている縁の下の力持ち。また、nForce 570 SLIのみMCPとして利用する場合は1チップ構成で済み、消費電力や発熱、静音といった面でメリットがある。

1チップのnForce 570 SLIを採用。nForce 590 SLI等の2チップ構成と比較して電力・発熱など削減できる

搭載されているnForce 570 SLIチップ。x8レーン×2のSLIにも対応している

ハイエンド向け設計のM2N-SLI Deluxeには、チップセットがサポートするSATA(6ポート)のほか、別にJMicronのSATAチップ「JMB363」でさらに2ポートが利用できる。チップは1本目のPCI Express x16スロットの上に実装されており、ここに1ポート、そしてもう1ポートはバックパネルからeSATAとして利用可能。

追加のSATAチップはJMicron JMB363。2ポートまでサポートしており、RAID 0/1/JBODにも対応している

サウンド機能では、ASUS Array Micと呼ばれる特製マイクを同梱しているほか、ノイズフィルタも装備している。この2つの機能により、主にSkypeやゲーム中のチャット、ビデオ会議においてクリアな音声で通話が可能とされる。その他、ヘッダピンの装着を簡易化するQ-Connectorや、静音重視/性能重視を簡単に設定できる「AI Gear」、リアルタイムで自動オーバークロックを行う「AI NOS」など様々な独自機能も魅力だ。

マイクの延長線上から音声を拾うと説明されているASUS Array Mic。ディスプレイ上などに貼り付けて利用する

2つ搭載するギガビットイーサネットチップはともにMarvell 88E1116-NNC1

8chオーディオチップはADI AD1988B

IEEE1394aチップはTI TSB43AB22A

価格に加え、ハイエンド設計とロングセラーというWの安定性に期待

M2N-SLI Deluxeは発売から1年以上たったことで、価格もこなれてきており、ハイエンド機能、例えば回路設計やオーバークロック機能、SLI……、が比較的低コストで手にできる。メインストリームの上を目指すユーザーには最適だろう。最新BIOSのリリースも続いており、サポート面での信頼度は高い。熟成されたハイエンドマザーという点で、安定を求めるニーズにも向いていると言える。