KDDIグループのauペイメントは4月4日、厚生労働大臣から資金移動業者の口座への賃金支払い(給与デジタル払い)に対応する指定を受け、スマホ決済サービス「au PAY」で給与を受け取ることができるサービス「au PAY 給与受取」の提供を開始すると発表した。同サービスにより、従業員は従来の現金や金融機関口座での給与受け取りに加え、au PAY 給与残高での受け取りが可能となる。
KDDIグループ各社(KDDI、auフィナンシャルホールディングス、auペイメント、auじぶん銀行、auフィナンシャルサービス、auアセットマネジメント、au損害保険、auフィナンシャルパートナー)は、「au PAY 給与受取」の提供開始に伴い、2025年5月以降分の給与支払いから順次、希望する従業員を対象に、au PAY給与残高への給与デジタル払いを導入する。
「au PAY 給与受取」の利用には、事業者側で労使協定の締結や従業員の同意取得、auペイメントへの申し込み手続きが必要。従業員は雇用主の説明を受け、所定の同意手続きを行う。給与としてチャージできる「au PAY 給与残高」の上限は10万円で、それを超える額は本人名義の金融機関口座に無料で自動送金される。また、残高の出金は金融機関への月1回目の出金手数料が無料で、コンビニATMの場合は1回220円。
「仮想口座方式」では、事業者が従来通り金融機関口座に給与を振り込むだけで対応可能で、従業員がアプリで設定した専用口座(仮想口座)を事業者に提供する。一方、「Bチャージ方式」は、事業者が従業員のau PAY会員ナンバーを使って直接給与をチャージする方法で、複数口座への給与振込に対応していない企業でも導入可能。
万が一、auペイメントが破綻した場合、auじぶん銀行がau PAY給与残高を保証し、破綻後6営業日以内に本人の口座へ返金する。不正取引があった場合、故意または重過失がない限り、規約に基づき全額が補償される。