PCの中には、ユーザの利用状況にまつわるさまざまなデータが保存されている。ログイン時間やWi-Fiの接続先、デバイスの使用状況がそれで、これらの履歴を参照すれば、より効率的な使い方を見い出すことも難しくない。またPCの無断利用や、リモートツールを用いた不正な外部アクセスの痕跡を発見できる可能性もある。

今回は、これら普段あまり目にすることのない、Windows PCの内部に保存されている履歴を呼び出し、こうしたデータに詳しくないユーザの理解を助けてくれる履歴表示ツールを、その用途と目的ごとに紹介する。

PCが使われていた時間帯をビジュアルで表示「PC On/Off Time」

PC On/Off Time」は、PCが使用中だった時間帯を表示してくれるツール。作業時間の見直しに役立つのはもちろん、第三者による不正利用の痕跡を探すのにも役立つ。使用時間は色のついたバーで表示されるので分かりやすい。ソフトを起動しておく必要はなく、インストール前にさかのぼって確認できるが、無料版で参照できるのは過去3週間のみ。またOSへのログイン状況で判定するため、スリープ状態でも使用中と判定される。

  • PCが使われていた時間帯をビジュアルで表示「PC On/Off Time」

ソフトの使用時間から作業の種類を算出「Free Time Tracker」

Free Time Tracker」は、PCにインストール済のソフトの利用時間を集計できるツール。ソフトごとにカテゴリーを設定しておくことで、どのカテゴリーの作業がどのくらいの割合で行われているかを円グラフで確認できる。仕事をしているはずが思った以上に息抜きの作業に時間を取られていた……といった問題点も容易に見つけられる。前述の「Timesheet Software」と異なり、集計対象は本ソフトを起動している間のみ。

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複数のブラウザの接続履歴を表示できる「BrowsingHistoryView」

BrowsingHistoryView」は、ブラウザからの接続先を一覧表示してくれるツール。悪意のある拡張機能を経由して知らぬうちに外部サイトにアクセスしている場合にその痕跡を発見できる。複数のブラウザの履歴をまとめて表示できるので、用途別に異なるブラウザを使い分けている場合に便利。表示できるのはURL、タイトル、訪問日時、訪問回数、訪問元などで、日付によって絞り込むことも可能。

  • 複数のブラウザの接続履歴を表示できる「BrowsingHistoryView」

USBドライブの履歴を表示できる「USB Drive Log」

USB Drive Log」は、PCに接続したUSBドライブの履歴を表示できるツール。不在にしているうちに自身のPCから何らかのデータが抜き取られていないかチェックするなどの用途に使える。表示できるのはデバイスモデル、製造元、シリアルナンバー、接続日時、取り外し日時、デバイスID、容量などで、ダブルクリックすることで詳細が表示できる。Windowsのイベントログから情報を取得するので過去にさかのぼっての確認が可能。

  • USBドライブの履歴を表示できる「USB Drive Log」

Wi-Fiの接続履歴を表示できる「WifiHistoryView」

WifiHistoryView」は、Wi-Fiの接続履歴を表示してくれるツール。不正な接続をチェックする用途で利用できる。接続/切断/失敗といったステータスのほか、ネットワークアダプタ名、MACアドレス、プロファイル名、SSID、Wi-Fiの規格(11nなど)、暗号化方式などが表示される。Windowsのイベントログから読み取っているのでインストール前のデータについても表示できる。

  • Wi-Fiの接続履歴を表示できる「WifiHistoryView」