NVIDIA GeForce GTX 1080 Tiが2017年3月10日にアメリカで発売されてから、7周年を迎えたようだ。「手が届く価格で購入できた最後のプレミアム“Ti”シリーズだった」として、テック媒体のVideocardzが報じている。
NVIDIA GeForce GTX 1080 Tiは、NVIDIA Pascalアーキテクチャを採用するグラフィックス製品。3564個のCUDAコアを搭載し、352bit接続のGDDR5X 11GBメモリを組み合わせて極めて高い性能を実現していた。GTXシリーズにおけるフラッグシップモデルとしては最後の製品で、ファウンダーズエディションでブロワー型のクーラーを採用していたのもGTX 1080 Tiが最後。RTX 2080 Tiはデュアルファン仕様になり、RTX 3080 Tiシリーズではプッシュ・プル仕様の空冷クーラーになっている。
GeForce GTX 1080 Tiはいまでも現行ドライバで問題なくサポートされており、当時としては極めて高かった性能で現行ゲームも問題なくプレイできる。ただ描画APIのサポートがDirectX 12にとどまっている点がボトルネックになりつつあり、最新ゲームエンジンが要求するDirectX 12 Ultimateが備える最新技術が必須のゲームはプレイしにくい。レイトレーシング機能やDLSS機能はもとより、メッシュシェーダー機能に対応できておらず、『Alan Wake 2』では旧世代向けの最適化が別途図られる事態も見られた。