米IBMは12月4日(現地時間)、次世代量子プロセッサと新システム「IBM Quantum System Two」を東京大学、アルゴンヌ国立研究所、イケルバスク財団、Qedma、Algorithmiq、ワシントン大学、ケルン大学、ハーバード大学、カリフォルニア大学バークレー校、Q-CTRLとの共同研究として発表した。

  • IBMが新しい量子プロセッサ「IBM Quantum Heron」発表 - エラー率抑制で計算能力向上へ

新しい量子プロセッサ「IBM Quantum Heron」は、実用規模の量子プロセッサとして新シリーズ第一弾にあたるというもの。過去4年間にわたって設計・開発が続けられたとしており、IBM Quantum Eagle比でエラー率が最大5倍も低下。最高のパフォーマンス指標と最低のエラー率を実現するという。

また、この新しい量子プロセッサを3つ組み合わせた新システム「IBM Quantum System Two」も発表。これまでの古典的な計算能力任せのシミュレーションを超えて、科学や物理学、材料における実用規模の計算に堪える科学ツールとして利用できるようになったという。

あわせてIBMにおける量子コンピューティング領域のロードマップも更新。2033年まで延長し、2029年までの具体的な開発内容について表明した。