シグマは11月16日、フルサイズミラーレス対応の大口径望遠ズームレンズ「SIGMA 70-200mm F2.8 DG DN OS | Sports」を発表した。従来モデルよりも小型軽量化を図りつつ、描写性能をさらに引き上げたほか、独自機構でAFを高速化した。シグマのスチル用ズームレンズでは初めて絞りリングを備えたほか、三脚座はアルカスイス互換の形状とした。

Eマウント版とLマウント版を用意する。価格はオープンで、シグマオンラインショップでの販売価格は242,000円。発売は12月7日。

  • 開発発表をしていたミラーレスカメラ用の大口径望遠ズームレンズ「SIGMA 70-200mm F2.8 DG DN OS|Sports」が正式発表となった。一眼レフ版よりも大幅な軽量化を図っている

10月に開発発表をしていたミラーレスカメラ用の大口径望遠ズームレンズ。今回、詳細なスペックや発売日が明らかになった。

シグマ初となるミラーレス用の70-200mm F2.8望遠ズームレンズ。サイズ・重量はφ90.6×205.0mm、1,345gで、一眼レフ用の「SIGMA 70-200mm F2.8 DG OS HSM | Sports」(φ94.2×202.9mm、1,805g)と比べて大幅な小型軽量化を図った(重量は三脚座込み)。ズーム方式はインナーズーム。Lマウント版のみ、シグマ製のテレコンバーター「TC-1411」(1.4倍)「TC-2011」(2.0倍)に対応する。

  • シグマのスチル用ズームレンズでは初めて絞りリングを搭載した

  • αシリーズに装着したところ

  • Lマウント版のみテレコンバーターに対応する

特殊低分散ガラスや非球面レンズを採用した最新の光学設計を採用して、全ズーム域、全フォーカス域で描写性能を高めた。さらに、2つのフォーカス群をお互いに逆方向へ動かしてフォーカスレンズの移動量を半分に短縮するなどの工夫で、オートフォーカスも高速化した。AF用モーターは静粛性に優れるリニアモーター「HLA」(Hi-response Linear Actuator)で、動画撮影時も雑音を気にせず撮影できる。

  • 広角端と望遠端のレンズ群の変化

レンズ内手ブレ補正機構は最新アルゴリズム「OS2」の採用で、補正効果をワイド側で7.5段、テレ側で5.5段に高めた。

同社のスチル用ズームレンズでは初めて絞りリングを搭載した。絞りリングのクリックスイッチや絞りリングロックスイッチも備えた。三脚座はアルカスイス対応のマグネシウム合金製で、小型軽量化のため新規設計とした。

  • 三脚座はアルカスイス互換の形状となった

レンズ内手ブレ補正機構は最新アルゴリズム「OS2」の採用で、補正効果をワイド側で7.5段、テレ側で5.5段に高めた。

  • レンズ構成:15群20枚(FLD6枚、SLD2枚、非球面レンズ3枚)
  • 画角:34.3° -12.3°
  • 絞り羽根枚数:11枚(円形絞り)
  • 最小絞り:F22
  • 最短撮影距離:65(W) - 100 (T) cm
  • 最大撮影倍率:1:5.2(焦点距離200mm時)
  • フィルターサイズ:φ77mm
  • 最大径×長さ:φ90.6×205.0mm
  • 質量:1,345g(三脚座込み)