AMDが現在BIOSでファームウェアとして採用している「AGESA(AMD Generic Encapsulated Software Architecture)」において、2026年ごろまでに「openSIL(Open-Source Silicon Initialization Library)」への置き換えが計画されているようだ。プラハで開催されたOCP Regional SummitでAMDが言及しており、AnandTechが報じている。

  • AMDで採用の「AGESA」ファームウェア、順次オープンソースの「openSIL」採用へ

AGESAはAMDプラットフォームのBIOSに含まれているコアとなるコンポーネントで、CPUやチップセット、メモリなどのサブシステムを初期化する役割を担当。ハードウェアのバグ解消やサポート追加のために更新が行われており、OSよりはるかに低レベルな領域で動作している。

AMDでは、このAGESAをopenSIL(Open-Source Silicon Initialization Library)に置き換えようとしているようだ。すでにPOCフェーズ(Proof-of-Concept、概念実証)でテストが行われているとのことで、第4世代EPYCに対応。今後第5世代EPYCプロセッサでもPOCが進んでいくという。

発表の中でAMDはopenSILがまだ未完成であることにも言及しており、ロードマップではAGESAからの完全にリプレースについて2026年ごろになるのではと表明。AnandTechはこれについて、「同社が展開しているCPU製品のロードマップに照らし合わせると、2026年よりもさらに後に登場するであろうZen 6やZen 7シリーズで初めて消費者向け製品として採用されることになるのでは」と予想している。

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