米Googleが米国において、同社の航空券検索サービス「Google Flights」(Googleフライト)で価格保証サービスの試験的な提供を開始する。同社のアルゴリズムが最安値と判断した便に「Price guarantee」(価格保証)バッジを付与し、予約した航空券が出発までにさらに値下がりした場合、Googleが差額を支払う。

Googleフライトはユーザーのフライト検索に対して、結果の「料金の推移」欄でその料金と過去の平均との比較(高い/標準的/低い)を表示しているが、航空券の料金は状況に応じて日々変動し、最安値で予約できるタイミングを見極めるのは難しい。

Googleは2019年に最安値保証サービスの限定的な試験を始めたが、直後の新型コロナウイルスの感染拡大で中断していた。米国の航空業界では、人々の旅行再開を支援するために航空会社の多くが予約変更あるいはキャンセルの手数料を廃止し、eクレジットなどに振り替えて将来の別のフライトに利用できるようにしている。それを使って、より安い料金に下がった時に予約を取り直すことも可能だが、旅行者自身が小まめに料金をチェックしなければならないし、取り直しの間に最安値ではなくなる可能性もある。Googleは最安値を保証することで、ユーザーが安心して航空券を予約して旅行の計画に専念できるようにする。

試験プログラムで「Price guarantee」は、国/地域をUSに、通貨をUSドルに設定している場合に表示され、利用は米国の請求先住所と米国の電話番号を登録しているユーザーに限られる。「Price guarantee」が表示された便をGoogleで予約(Book on Google)すると最低価格保証が有効になり、出発までGoogleが料金をモニタリングして結果を通知する。予約時の料金と比べて5USドル以上値下がりした場合、差額をユーザーのGoogle Payに払い戻す。最安値保証での予約は1度に3件まで。払い戻しは年間500USドルまでとなっている。

「Price guarantee」の対象は「米国発の片道・往復便」となっているが、Book on Googleの利用が条件であるため、現時点では同サービスの主要パートナーであるアラスカ航空、スピリット航空、ハワイアン航空に表示が限られる可能性が指摘されている。