第12世代Coreに下位モデルが一挙に登場

Intelの第12世代Core「Alder Lake」に、新モデルが追加。これまでは「K」付きの上位モデルのみだったが、今回、「K」無しの下位モデルが投入された。発売が確認されたのは、以下の8製品(「F」付きはグラフィックス無し)。Core i3は今回が初めての登場で、第12世代Coreのラインナップが大きく拡充された形だ。

モデル コア数 TDP 価格
i7-12700 12(8P+4E) 65W/180W 49,000円前後
i7-12700F 12(8P+4E) 65W/180W 44,000円前後
i5-12600 6(6P) 65W/117W 33,000円前後
i5-12500 6(6P) 65W/117W 31,000円前後
i5-12400 6(6P) 65W/117W 28,000円前後
i5-12400F 6(6P) 65W/117W 25,000円前後
i3-12100 4(4P) 60W/89W 19,000円前後
i3-12100F 4(4P) 58W/89W 14,000円前後

Alder Lakeの大きな特徴は、高性能なPコアと高効率なEコアのハイブリッド・アーキテクチャを採用していることだ。ただ、今回の新製品では、i7-12700/12700Fはハイブリッドコアであるものの、それ以外の6モデルはPコアのみとなり、Eコアは省略されている。メモリは全てDDR5/DDR4に両対応だ。

「K」付きの上位モデルのTDPが125Wだったのに対し、今回の新製品は全て65W以下に抑えられており、扱いやすくなったと言える。新型の「Laminar RM1」クーラーが同梱するので、別途CPUクーラーを用意する必要は無い。

  • リテールクーラーとして新型の「Laminar RM1」が付属する

    リテールクーラーとして新型の「Laminar RM1」が付属する

なお新CPUの登場にあわせ、新チップセットとしてH670/B660/H610も追加された。従来のZ690より、マザーボードの価格が抑えられているので、低コストでAlder Lakeを導入することができる。PCI Expressレーン数などに制約があるものの、コスパを重視するのであれば、良い選択肢になるだろう。

■機能の主な違い
チップセット Z690 H670 B660 H610
PCI Express対応 3.0/4.0 3.0/4.0 3.0/4.0 3.0
PCI Expressレーン数 28 24 14 12
USB3.2(Gen2x2) 4 2 2 0
SATAポート数 8 8 4 4
RAID構成 PCIe/SATA PCIe/SATA SATA 無し

CPUのオーバークロックを楽しむ場合にはZ690が必要になるが、そうでなければ、H670でも十分なケースは多いだろう。あまり拡張しない使い方なら、B660でよりコストを抑えることができる。ただH610になると制約がかなり大きくなるため、コストを最重視するのでなければ、H670/B660あたりをオススメしたい。

ROGの名を冠する強力なB660マザーも

ASUSからは、B660チップセット搭載マザーボードが5モデル発売された。「ROG Strix B660-F Gaming WIFI」は、B660マザーとしては珍しいDDR5採用モデルだ。コストを抑えつつ、性能も追求したい向きには良いだろう。16+1フェーズの電源回路など、ROGらしい強力な機能を備える。価格は34,000円前後。

  • ASUSの「ROG Strix B660-F Gaming WIFI」。B660ながら重厚な構成となる

  • LANはIntel 2.5GbE+Wi-Fi 6という構成。映像出力はHDMIとDisplayPortだ

定番のTUFシリーズでは、ATXモデルの「TUF Gaming B660-PLUS WIFI D4」と、microATXモデルの「TUF Gaming B660M-PLUS D4」が登場した。価格はそれぞれ、27,000円前後と23,000円前後。コスパのバランスが良く、B660でも人気が出そうだ。

  • 「TUF Gaming B660-PLUS WIFI D4」。大型ヒートシンクを採用し、冷却性も高い

  • 「TUF Gaming B660M-PLUS D4」。Realtek 2.5GbE、M.2スロット×2などを備える

また同社からは、H670チップセット搭載マザーボードとして、「TUF Gaming H670-PRO WIFI D4」と「Prime H670-PLUS D4」も発売となっている。価格はそれぞれ、29,000円前後と21,000円前後。シンプルな構成ではあるものの、Prime H670-PLUS D4は非常に価格が安く、こちらも注目だ。

  • 「TUF Gaming H670-PRO WIFI D4」。M.2スロット×4など、高い拡張性を備える

  • 「Prime H670-PLUS D4」。ヒートシンクやI/Oはシンプルだが、とにかく安い

Z690のハイエンド向けMini-ITXマザー

MSIからは、B660チップセット搭載マザーボードとして、ATXモデルの「MAG B660 Tomahawk WIFI DDR4」と、microATXモデルの「MAG B660M Mortar WIFI DDR4」が登場した。両モデルとも、12+1+1フェーズ電源、Realtek 2.5GbE、Intel Wi-Fi 6などを搭載。価格はそれぞれ、27,000円前後と26,000円前後だ。

  • MSIの「MAG B660 Tomahawk WIFI DDR4」。ブラックで統一したカラーが印象的だ

  • 「MAG B660M Mortar WIFI DDR4」。M.2スロットは2つともヒートシンクを備える

また同社からは、Z690チップセットを搭載するMini-ITXマザーボード「MEG Z690I Unify」も発売された。Mini-ITXながら、10+1+1フェーズ/105Aの強力な電源を搭載しており、高性能なマシンを構築できるだろう。メモリはDDR5に対応。M.2スロット×3や、Thunderbolt 4も備える。価格は57,000円前後だ。

  • 「MEG Z690I Unify」。Mini-ITXながら重厚な構成で、冷却ファンも搭載する

  • LANは、Intel 2.5GbE+Wi-Fi 6Eという構成。Thunderbolt 4も2ポート備える

音楽の躍動感を視覚で楽しめるメーター

上海問屋にて、「アナログVUメーター風USBガジェット」(DN-916059)が新発売。背面側に搭載したマイクで周囲の音を検知し、それによってメーターの針が動くというもの。実用性は全く無いものの、レトロな雰囲気が楽しめるだろう。ある程度の大きな音量が必要なため、スピーカー近くへの設置を推奨。価格は7,980円だ。

  • 上海問屋の「アナログVUメーター風USBガジェット」。USBケーブルが付属する