台湾MediaTekは12月16日、フラッグシップスマートフォン向けSoC「Dimensity 9000」を発売した。これに合わせ、OPPO、Redmiといったスマートフォンメーカー各社が採用を表明するコメントを寄せている。
TSMCの4nmプロセスで製造される次期フラッグシップチップ
「Dimensity 9000」は、11月22日に発表されたMediaTekの次期フラッグシップ製品。世界で初めてTSMCの4nmプロセス(N4)で製造され、最先端のArmv9 CPUアーキテクチャを搭載する。CPUはオクタコア構成で、最大3.05GHz動作のウルトラCortex-X2コアを1基、最大2.85GHz動作の高性能A710コアを3基、Cortex-A510コアを4基搭載する。
メモリは最大7,500MbpsのLPDDR5Xをサポート。8MBのL3キャッシュ、6MBのシステムキャッシュを搭載し、モバイル市場の膨大な帯域幅の要求に応えられる設計としている。第5世代アプリケーションプロセッサユニット(APU 5.0)は前世代のAPUと比較して4倍の電力効率で、パフォーマンスと電力効率のバランスを実現した。GPUとしてArmのMali-G710 MC10 GPU、ゲーミングエンジンのHyperEngine 5.0を搭載する。
OPPO/Redmiは具体的な製品名を挙げて採用を表明
「Dimensity 9000」を搭載したスマートフォンは、2022年の第1四半期にリリースされる予定という。
この日の発売にあたり、OPPOのバイスプレジデントであるHenry Duan氏は「次のFind Xフラッグシップモデルが、Dimensity 9000フラッグシッププラットフォームを搭載して発売される最初の製品となることをお伝えできることをうれしく思います」と、具体的な採用製品にも言及。またRedmiのジェネラルマネージャーであるLu Weibin氏も「このチップセットを当社のRedmi K50シリーズで正式に商品化できることを非常に楽しみにしています」とコメントを寄せている。
このほかにも、vivoのシニアバイスプレジデント兼CTOであるShi Yujian氏が「2022年はMediaTekと引き続き密接に協力し、Dimensity 9000フラッグシップチップを搭載したvivo初の製品を発売することを心待ちにしています」と、またHONOR Device Co. Ltd.のプロダクトラインプレジデントであるFang Fei氏が「今後、MediaTekとの協力関係をさらに深め、当社製品のファンの皆様によりイノベーティブなエクスペリエンスをお届けすることを楽しみにしています」とコメントしている。