キヤノンは10月6日、2眼構造を採用したRFマウントの魚眼レンズ「RF5.2mm F2.8 L DUAL FISHEYE」を発表した。RFマウントのフルサイズミラーレス「EOS R5」に装着すれば、8Kを生かした3DのVR(Virtual Reality:仮想現実)映像が撮影できる。価格はオープンで、キヤノンオンラインショップでの価格は275,000円。発売は12月下旬。

  • 個性的なスタイルに驚く2眼構造の魚眼レンズ「RF5.2mm F2.8 L DUAL FISHEYE」。複数のカメラで面倒な調整や同期をする必要なく、1台のカメラで3DのVR動画が撮影できるのがポイント

RF5.2mm F2.8 L DUAL FISHEYEは、2つの魚眼レンズを備えた特殊な構造の交換レンズ。このレンズを搭載したカメラ1台で、左右の視差を利用した3Dの180度VR映像が撮影できる(カメラには魚眼画像で8K相当の解像度の動画が記録される)。2眼レンズそれぞれから入射する光を単一のCMOSセンサーで記録できるため、撮影前のカメラ位置の調整や同期設定、撮影後に映像をつなぎ合わせる作業(スティッチ作業)がいらずに済む。

  • レンズ単体。全長は短めだが、とにかく幅がある

  • EOS R5に装着したところ。いまのところ使えるボディはEOS R5のみとなる

  • レンズの光学系。それぞれのレンズが捉えた像をセンサーの左半分と右半分に届ける構造になっている

対応カメラは高性能モデル「EOS R5」のみで、利用にはファームウエアの適用が必要(12月上旬公開予定)。別売で、専用ユーティリティー「EOS VR Utility」「EOS VR Plugin for Adobe Premiere Pro」を用意する。

  • カメラには、このような写真や動画が記録される

  • レンズ構成:10群12枚
  • 最短撮影距離:0.2m
  • フィルター径:後部にゼラチンフィルターを装着可能
  • 最大径×長さ:約121.1(幅)×53.5mm
  • 質量:約350g
  • 対応機種:EOS R5(要ファームウエアのアップデート)