【運送業向け】勤怠管理システムおすすめ7選比較|勤怠管理の課題を解決

勤怠管理

勤怠管理システムは、不規則で複雑な勤怠パターンの多い運送業界が抱える勤怠管理の課題を解決する手段のひとつです。この記事では、運送業の勤怠管理について現状と課題、改善のポイントを整理した後、勤怠管理システムを導入するメリットを解説し、運送業におすすめの勤怠管理システムを紹介します。

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運送業の勤怠管理の現状や課題

勤務時間が不規則で、社外での労働がほとんどとなる運送業界。勤怠管理が難しい業種のひとつです。そんな運送業の勤怠管理の現状を整理し、何が課題なのかについて整理しましょう。

1、自己申告が多く、勤怠時間が正しいかわからない

勤怠管理は基本的に自己申告です。路線バスやタクシーなら、シフトが明確に決まっているため勤怠管理はそう難しくありません。しかし物流関係、例えば長距離運送が多い場合は、勤怠時間は自己申告制で、正しいかどうかを検証する手段は走行距離の確認程度です。

2、複雑な勤怠パターンのため、管理と集計が煩雑に

運送業は、勤務パターンが複雑です。バス・タクシー・トラックはそれぞれ乗務基準が異なり、拘束時間や運転時間、休息時間に細かな規定があります。シフト作成時、乗務基準に配慮したとしても、当日の状況により残業が発生する場合は翌日のシフトを変更しなければならない場合もあり、手作業での管理は大変です。

また、正規雇用と非正規雇用のドライバーでは勤務パターンや給与体系などが異なります。さらに内勤従業員(事務・仕分けスタッフ)も別の勤務パターンや給与体系などが適用され、管理や集計は非常に煩雑です。

自動車運送事業者には、運行管理制度により営業所ごとに運行管理者が一定数以上配置されています。運行管理者やその補助者は、ドライバーの勤務時間などを適正に管理し、健康状態の確認や指導を行います。シフト編成や勤怠管理は、運行管理者が責任をもって行いますが、勤怠管理の負荷はかなり高いのが現状です。

3、手書き入力によるミス

手書きの勤怠管理表は、非常に判読しにくいケースもあり、記載ミスに気づきにくい点も問題です。字の書き方は個人差が大きいため、手書きである限りこの問題は解消できません。

運送業の勤怠管理は何が問題かについて確認しました。では、これらの課題を改善するにはどうすればいいでしょうか。

運送業の勤怠管理を改善するポイント4つ

運送業の勤怠管理を改善するポイントは4点あります。

1、適切な勤怠管理

非常に複雑で条件分岐の多い勤怠管理を、適切に行える仕組み作りが必要です。運送業では拘束時間の考え方や休息時間、連続運転時間などをチェックしなければならず、人力で管理するには限界があります。

このような複雑な勤務パターンをすべて自動化し、適切で漏れのない勤怠管理を行うには、勤怠管理のシステム化がポイントです。運送業向けの勤怠管理システムなら、運送業特有のルールも加味したシフトの作成や勤怠管理ができるように。結果として運行管理者の管理負担やドライバーの適切な勤怠管理が実現できます。

2、長時間労働のチェック

他業種と比較しても人手不足の運送業は、常に注意しなければ長時間労働で高い負荷のかかっている従業員を見逃しがちです。

長時間労働のチェックは運行管理者の責任でもありますが、知らず知らずのうちに、従業員ごとに仕事量の偏りが生じるケースもあります。機械的なチェックで、長時間労働を予防するシフト作成勤怠管理を行う仕組みが必要です。

3、モバイル端末からの入力対応による手書きミス削減

手書き入力ミスを削減するには、データ入力する仕組みを採用することです。パソコン入力のみでは外回りのドライバーが勤怠を入力しにくくなるため、モバイル端末から入力できるようなシステム化が望まれます。

4、GPSによる正確な勤務状況の把握

特に外出時間の多いドライバーの勤怠管理を適切に行うには、営業車や社用スマホなどにGPSを搭載し、足跡を確認する仕組みが必要です。GPSによって、走行時間や待ち時間、立ち寄った場所などがすべて把握でき、不正な勤務申請を発見しやすくなります。

ここまで見てきた通り、運送業の勤怠管理を改善するポイントは、ひと言で言えば「勤怠管理のシステム化」にあります。では、運送業が勤怠管理に特化したシステムを導入することで、具体的にどのようなメリットが得られるでしょうか。

運送業が勤怠管理システムを導入するメリット5つ

運送業が勤怠管理システムを導入するメリットについて解説します。

1、GPS機能や生体認証機能による不正打刻の防止

GPS機能と生体認証機能を使った打刻機能では、打刻した場所も同時に記録できます。そのため、間違いなく従業員本人が打刻しているという証明が取れ、不正打刻を防止できます。

2、スマホ連携でいつでもどこでも打刻可能

勤怠管理システムの多くは、スマホでの打刻に対応しています。社外での勤務が多いドライバーでも、手の空いた時間に打刻すればいいだけです。また、運行管理者は管理画面で打刻状況などを確認でき、勤怠を入力していない従業員へのフォローもしやすくなり、勤怠管理の負荷が軽減されます。

3、勤怠から給与計算までの自動化により業務効率化

勤怠管理システムは、勤怠を従業員が入力して上長が承認をすれば、その後はほとんど自動で給与計算まで処理可能です。勤務パターンやさまざまな条件を加味した給与計算だけでなく、36協定などの勤務状況のチェックも自動で行います。勤怠管理に関する業務は大幅に効率化され、より適切な勤怠管理を実現できます。

4、システムアップデートにより法改正等に対応

勤怠管理に関する法改正への対応は大変な作業です。法改正初期には、処理上のミスも少なくありません。しかし、勤怠管理システムを導入していれば、システムアップデートによって法改正などにも自動で対応できます。

クラウド型のシステムなら、システムのアップデートもすべてサービス提供者が行うため、法改正に伴う自社の負担はさらに軽減されます。

5、統計データの活用により経営判断を迅速化

勤怠管理をシステム化する経営上のメリットは、統計データを蓄積・活用することで経営判断を迅速化できる点です。

ドライバー全員の負荷が上がってきたため採用活動を積極的に行う、特定の営業所に作業が集中しているため人員配置を変更する、といった判断もより速く行えるようになります。

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運送業界におすすめの勤怠管理システム7選

これまでの内容を踏まえて、運送業界におすすめの勤怠管理システムを7製品紹介します。いずれもGPS機能やモバイル対応は可能なので、その他の機能や価格を比較して、自社に適した製品を選びましょう。

打刻忘れ防止機能で楽々管理「ジョブカン」
株式会社Donuts

POINT
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 提供形態:クラウド / SaaS / ASP
  • 初期費用:0円
  • 月額費用:200円 ~ 500円/1ユーザー
  • 主な機能:36協定支援 同日複数勤務 申請承認 シフト作成 給与計算連携 スマホ対応
  • 無料トライアル:あり
  • アプリ:あり

運送業に便利な機能が数多く搭載されている、クラウド型の勤怠管理システムです。打刻はモバイル端末+GPSやICカード・LINE打刻など好きな方法を選べるうえに、打刻状況はリアルタイムに管理画面から確認できます。打刻忘れ防止機能があるため、始業時間になっても打刻がない場合のフォローも楽に行えます。

シフト管理が行える点も、ジョブカン勤怠管理の強みです。勤怠状況の予実管理も行えるので、予定と実績の差を確認でき、次回のシフト作成時に活かすことができます。


大規模な運送会社にも対応「バイバイ タイムカード」
株式会社ネオレックス

POINT
  • 対象従業員規模:1,000名以上
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 提供形態:クラウド / SaaS / ASP
  • 初期費用:別途お問い合わせ
  • 月額費用:別途お問い合わせ
  • 主な機能:36協定支援 同日複数勤務 申請承認 シフト作成 給与計算連携 スマホ対応
  • 無料トライアル:あり
  • アプリ:あり

従業員規模1,000名以上の大規模な企業向けのクラウド型勤怠管理システム。非常に多彩な認証機能(スマホ、ICカード、指静脈など)と、専任コンサルタントチームが導入支援を行う点が特徴です。

特に複雑な勤務パターンがあり給与計算も大変な運送業の場合、導入支援を受けることで勤務管理をスムーズにシステム化できます。必要に応じたカスタマイズも可能です。


不正打刻防止機能が豊富「jinjer勤怠」
株式会社ネオキャリア

POINT
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 提供形態:クラウド
  • 初期費用:別途お問い合わせ
  • 月額費用:300円 /ユーザー
  • 主な機能:36協定支援 同日複数勤務 申請承認 シフト作成 給与計算連携 スマホ対応
  • 無料トライアル:あり
  • アプリ:あり

1名月額300円から利用できる、クラウド型の勤怠管理システム。人事管理や労務管理など、必要に応じて、勤怠機能と組み合わせて使用できる点が大きな特徴です。打刻方法は多彩で、不正打刻防止機能としては「顔写真撮影機能」があります。もちろん、GPS打刻機能も可能です。

自動集計やシフト管理機能も標準装備。給与計算機能と組み合わせれば給与計算まで自動で実行できます。とにかくまずは手軽に勤怠管理システムを導入したい小規模企業から、効率よく勤怠を管理したい大企業までを幅広くカバーする製品です。


導入前後の支援が手厚い「MINAGINE就業管理」
株式会社ミナジン

POINT
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 提供形態:クラウド
  • 初期費用:400,000円
  • 月額費用:300円/1人(31~200名の人数課金の場合)
  • 主な機能:36協定支援 同日複数勤務 申請承認 シフト作成 給与計算連携 スマホ対応
  • 無料トライアル:あり
  • アプリ:あり

「MINAGINE就業管理」は、提供元に複数の社労士が在籍しており、法律関連の対応に強いクラウド型の勤怠管理システムです。導入前後の支援が手厚いため、初めて勤怠管理システムを導入する企業でも、運用が順調に回るようサポートしてもらえます。

運送業に必要なスマホによる打刻はもちろん、運転日報の申請や出勤予定(シフト)表の作成などの機能もあり、運送業にも役立つ機能が多彩です。得意な従業員規模は30~300名なので、中小規模の企業には特に適しています。


運送業独自の就業ルールも柔軟に対応「タッチオンタイム」
株式会社デジジャパン

POINT
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 提供形態:クラウド / SaaS / ASP / サービス
  • 初期費用:0円
  • 月額費用:300円/1人
  • 主な機能:36協定支援 同日複数勤務 申請承認 シフト作成 給与計算連携 スマホ対応
  • 無料トライアル:あり
  • アプリ:なし

手軽な価格で利用できるクラウド型勤怠管理システム。多彩な打刻方法を提供しており、スマホ打刻ではGPSの位置確認機能もあります。同日複数勤務や変形労働制度にも柔軟に対応できるため、、運送業独自の就業ルールも対応可能です。管理機能やシフト表機能も充実しているため、運送業の勤怠管理に適しています。

また、時間外労働の上限規制や年次有給休暇5日以上取得義務など、働き方改革関連法への対応を漏れなく行える機能も提供。従業員の打刻データや年次有給休暇管理をリアルタイムで反映し、より的確な労務管理をサポートします。


リアルタイム集計で迅速な勤怠管理「kinnosuke(キンノスケ)」
HOYA株式会社

POINT
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応(小規模の場合はkinnosuke Self Editionで対応可能)
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 提供形態:クラウド
  • 初期費用:別途お問い合わせ
  • 月額費用:300円〜/1ユーザー
  • 主な機能:36協定支援 同日複数勤務 申請承認 シフト作成 給与計算連携 スマホ対応
  • 無料トライアル:なし
  • アプリ:なし

「kinnosuke」は、GPS打刻や打刻忘れ防止機能・労働時間超過対策など、運送業に必要な機能を提供しているクラウド型の勤怠管理システムです。1名からでも利用でき、あらゆる規模の会社に対応しています。

従業員の打刻はリアルタイムかつ自動的に反映され、勤怠アラートをより迅速に対応できる点も本製品の特徴です。残業時間などは従業員別・部門別・過去データなどと比較してグラフ表示できるので、視覚的に勤怠状況を把握しやすい点も魅力。人事部門の労務管理にも便利です。


勤怠アラートや伝言所在機能が便利「TimeBiz」
株式会社ASJ

POINT
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 提供形態:サービス / クラウド / ASP
  • 初期費用:11,000円~
  • 月額費用:13,000円 ~ 75,000円
  • 主な機能:36協定支援 同日複数勤務 申請承認 シフト作成 給与計算連携 スマホ対応
  • 無料トライアル:あり
  • アプリ:なし

「TimeBiz」は、運送業に必要なGPS打刻や勤怠状況の一覧表示、日またぎの打刻などを備えた勤怠管理システムです。

勤怠アラート機能は、時間外労働の上限規制にしっかり対応。休日の取得状況も確認できて、労務管理の負担を大幅に軽減できます。勤怠アラートはスマートフォンでも確認できるため、事務所にいない場合でもすぐにアラートへの対応が可能です。

もう1つ便利な機能は「伝言所在」。管理対象の従業員の所在を一覧で確認でき、ドライバーが運転中でも後から確認できるように伝言メッセージを残せます。

運送業で勤怠管理システムを導入する際の注意点3つ

運送業で勤怠管理システムを導入する場合、注意したいポイントは以下の3点です。

1、法改正対応はシステム側ですべて対応されるか要確認

法改正対応は、クラウド型サービスなら基本的にサービス提供者で全て対応されます。オンプレミス型もシステムの更新は可能ですが、年間保守対応とは別で追加発注が必要ではないか、事前に確認をしましょう。

2、従業員への説明と教育を行うスケジューリングが必要

従来の勤怠管理を変える場合、従業員は抵抗感を覚えるケースもあります。法律により、勤怠管理システムでの管理は必須であることや、GPS打刻を行う従業員側のメリットを説明する機会は必要です。また、システムの使い方についての教育も必要でしょう。従業員への教育や説明には資料作りやスケジュール展開などある程度時間がかかります。しっかりスケジューリングをして、予算化するようにしましょう。

3、導入直後や運用中のサポート体制を忘れず確認

導入直後は、打刻操作など基本的なことで従業員から事務所へ質問が殺到することが予想されます。また毎日利用するシステムなので、トラブル対応はできる限り迅速で、できれば土日祝も質問できる体制があると安心です。サポート体制はどこまで整っているかは忘れず確認してください。

運送業に適した勤怠管理システムを選ぶ5つのポイント

運送業に適した勤怠管理システムを選ぶためのポイントは以下の通りです。

1、スマートフォン対応とGPS打刻は必須

移動が多く事務所に戻らないことも多いドライバーの不正打刻を防止するには、スマートフォン対応とGPS打刻機能は必須です。従業員の使っているスマートフォンの端末の情報によって本人確認ができ、GPSによって報告通りの場所で働いていることの証明ができるためです。GPS打刻によってリアルタイムに打刻データが集まることで、従業員の勤怠状況をすぐに確認し、労務上の問題や打刻忘れへの素早い対応もできるようになります。

2、労働時間の扱いを運送業に合わせられるか

労働時間の扱いは、作業開始から24時間を1日として扱えるように設定できるかどうかを確認してください。深夜0時で日にちが更新されないように設定できるかなど、設定によって自社の就業ルールを再現できることが重要です。運営会社に確認する、運送業の導入実績が多い製品を選ぶなどの事前調査を行い、労働時間の扱いに問題のない製品を選びましょう。

3、ドライバーにとって操作しやすいか

操作しにくい勤怠管理システムだと、だんだん使われなくなってしまうリスクがあります。導入にあたってはドライバーが簡単に打刻を行えるようになっているかをあらかじめ確認しましょう。無料トライアルが可能な製品であれば、実際に何人かのドライバーに操作を試してもらい、使いやすいかどうかを調査するとよいでしょう。

4、勤怠状況をリアルタイムに確認できる仕組みになっているか

運送業では、ドライバーの顔を見て勤怠状況を確認しにくい状況があります。そのため、ドライバーの打刻状況をリアルタイムで確認でき、打刻忘れなどの問題をすぐに警告できる仕組みが必要です。勤怠状況の一覧表示、打刻忘れや長時間労働などの問題をシステムで検知してすぐに警告できるアラート機能が充実している製品を選びましょう。

5、勤怠データが給与計算に連動しているか

怠管理と給与計算は密接に関わりのある業務であり、勤怠データは自動で給与計算システムに連携されると給与計算業務は大幅に効率化できます。勤怠管理と給与計算がセットになった製品や、製品シリーズで勤怠管理と給与計算を組み合わせて使える製品を選ぶと、データの自動連携が楽に行えるのでおすすめです。

運送業に適した勤怠管理システムで業務効率化

運送業の勤怠管理には、業界特有のさまざまな課題があります。これらの課題を解決し、勤怠管理の効率化に有効な手段のひとつが勤怠管理システムの導入です。

自社にも勤怠管理を導入したいとお考えの場合は、今回紹介した選ぶポイントなどを参考に、気になる製品をいくつか比較検討して、機能面を比較したり、無料トライアル版を試してみてはいかがでしょうか。製品の情報収集には以下より入手できる製品資料もご利用ください。

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