日本でも、新型コロナウイルスのワクチン接種がいよいよ始まります。当初は医療従事者への接種となりますが、4月以降は高齢者や基礎疾患のある人など、一般への接種も始まる予定です。先行して接種が始まっている海外では、おおむね効果が認められているなど、ワクチンへの期待が高まっています。

ワクチン接種の開始に便乗し、行政機関になりすまして金銭や個人情報をだまし取ろうとする不審な電話がかかっていると、消費者庁が注意喚起をしました。「ワクチン接種に必要なお金を振り込むように」「ワクチンが優先で接種できることになったので、接種を希望する家族の名前や住所、勤務先を教えてほしい」といった内容の電話とみられます。

  • 消費者庁が作成したチラシ。不審に感じた場合の問い合わせ先も掲載している

新型コロナウイルスのワクチンは全額公費で賄われるので、金銭の負担はありません。また、接種にあたっては市区町村から郵便で接種券や接種のお知らせが自宅あてに届く予定になっており、住所などを改めて伝える必要はありません。つまり、市区町村や保健所などの機関が金銭や個人情報を要求することはあり得ないので、このような電話はすべて詐欺となります。覚えておきましょう。当初は、高齢者宅を狙って電話をかけてくる可能性が高いので、親に電話で近況報告をしがてら注意喚起しておくのがおすすめです。