McAfee(マカフィー)は4月21日、ビデオ会議におけるセキュリティについて公式ブログを更新し、ユーザーが取れる防護策について紹介した。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴うソーシャル・ディスタンスの実践で、在宅勤務や友人との「バーチャルハッピーアワー」(いわゆるオンライン飲み会)などの利用が拡大。コミュニケーションツールとしてビデオ通話が、感染リスクを避けられる便利な代替手段になっている。
そんなビデオ通話で使われるツールやアプリの急速な普及が進む中、セキュリティがなおざりになっている側面があると同社は指摘する。
1,招待URLを多くの目に晒される場所で送らない
ビデオ通話におけるセキュリティトラブルとして最も多いのが、招待されていない参加者の侵入を許し、セッションを荒らされてしまう攻撃だという。被害を受けた多くのユーザーはTwitterなどソーシャルメディアサイトに会議の招待リンクを投稿しており、攻撃者はこれをクリックするだけで参加できてしまう。招待用のリンクなどは、人の目につかない場所で直接送ることが重要だ。
2,データが安全な状態にあるかを確認する
オンライン会議ツールを使用することで、ユーザーはチャットで情報交換を行い、ファイルを共有できる。しかし同社は、エンドツーエンドでの暗号化に対応していない多くのアプリケーションでは、ビジネスにおける機密情報を送受信するような用途には不適切だという。重要なデータについて送受信する際には、機密データの漏洩や意図しない共有を避けるために、適切なアプリケーションを選ぶべきだとする。
3,プライバシーポリシーに注意する
あまり読まれないプライバシーポリシーも、ユーザーの増加で詳細に確認されるようになってきたと同社。ビデオ会議ツールとして突如ユーザーが急増したZoomは、この増加に伴ってプライバシーポリシーをよりサービスの実態に即したものに変更した。アプリケーションの動作中に、どのような振る舞いが許容されているかを確認する上で、プライバシーポリシーの確認は有効な手段になるという。
新型コロナウイルスの急速な感染拡大に伴い、大きく広がりを見せるソーシャル・ディスタンス。ユーザーは新しい技術やサービスの恩恵を受けるにあたってセキュリティ意識を高く持ち、会議をパスワードで保護したり、自動更新を有効化するなど、自分にできることから1つずつ警戒していく事が重要だ。