富士フイルムは6月12日、インスタントカメラ「チェキ」の新製品「instax mini LiPlay」を発表した。チェキで初めて音声の記録に対応し、写真に印刷されたQRコードをスマホで撮影すると音声が再生できる。本体も大幅に小型軽量化し、携帯しやすくした。スマホに撮りためた写真をワイヤレスでプリントする機能も備え、20~30代の女性を中心に売り込む。

価格はオープンで、予想実売価格は税別1万7500円。発売は6月21日。

  • 写真に音声を埋め込めるという画期的なチェキ「instax mini LiPlay」が登場した

本体サイズはW82.5×H122.9×D36.7mm、重さは約255g(フィルムパック、microSDカード含まず)と、従来のチェキよりも大幅に小型軽量化した。カラーバリエーションはエレガントブラック、ブラッシュゴールド、ストーンホワイトの3色で、それぞれ表面の仕上げを変えている。

  • まったく新しいデザインを採用したinstax mini LiPlay。これまでの厚ぼったいチェキとは異なり、かなりスリムで質感も高い

  • 本体側面に3つのボタンを搭載しており、好みのフレームを登録して素早く適用できる

  • 背面には液晶パネルと操作ボタン類を搭載する

特徴的な音声録音機能は、撮影後に本体前面のマイクを押すことで最大10秒の音声を録音する仕組み。録音した音声データは、Bluetoothで接続しているスマホ経由でインターネットにアップロードし、再生用のURLアドレスをQRコードとして写真内にプリントする。写真を受け取った人は、スマホでQRコードを読み込めば音声が再生できる(再生する際、特別なアプリは不要)。音声は最大1年間保存されるが、保存期間は今後変更する可能性もあるとのこと。

  • 前面の右下にある録音ボタンを押すと、音声が収録できる

  • 音声を再生するためのURLアドレスはQRコード化され、写真内にはめ込まれる

カメラ機能は、1/5型のCMOSセンサーと28mm相当のレンズの組み合わせで、記録画素数は2560×1920ドット。感度はISO100~1600。昨今のスマホカメラのほうが断然性能が高いので、スマホ内の写真をワイヤレスでプリントする用途がメインになりそうだ。

  • アプリの使い勝手はよく、スマホ内の写真をワイヤレスでプリントするのは簡単。instax mini LiPlayのカメラ機能を使って撮影するよりも、スマホ写真のプリントがメインになりそうだ