マウスコンピューターは6月23日、同社製PCの製造拠点を構える長野県を題材とした「世界級リゾートへ、ようこそ。山の信州」フォトコンテスト 春の表彰式を開催した。会場は銀座にある長野県のアンテナショップ「銀座NAGANO」で行われ、各部門のグランプリ作品が披露された。

  • 「世界級リゾートへ、ようこそ。山の信州」フォトコンテスト 春の授賞式

  • 会場は長野県のアンテナショップ「銀座NAGANO」

「世界級リゾートへ、ようこそ。山の信州」フォトコンテストは、マウスコンピューターと、長野県および各市町村の観光協会、鉄道会社などから組織される信州キャンペーン実行委員会との共催で行ったもの。「癒し」「アウトドア」「歴史・文化」「食」という4つの部門を設け、「思わず長野県に訪れたくなるような作品」を募集した。

審査員は、マウスコンピューター 代表取締役社長 小松永門氏、長野県観光部 部長 熊谷晃氏、写真家の秦達夫氏、同じく写真家の小林紀晴氏が務めた。

まずは代表取締役社長の小松氏が挨拶。「600点を超える魅力的な作品を応募していただき、感謝しています。受賞作品は信州アフターディスティネーションキャンペーンや、信州キャンペーン、またマウスコンピューター製品のスクリーンセーバーで使用したいと考えています」とコメントした。

  • マウスコンピューター 代表取締役社長 小松永門氏

信州が思い浮かぶ作品が集まる

応募作品については写真家の秦達夫氏が総評を述べた。秦氏は当初、フォトコンテストでの入賞を狙った作品が集まるようなコンテストを予想していたそうだが、実際は長野県を知ろうという思いが伝わってくるような写真が多かったことに驚いたという。

  • 写真家 秦達夫氏

写真の技術が優れているだけではなく、「自分が思う信州とはどのようなところだろうか」といったことを端的に表している作品が入賞しているとした。

各部門のグランプリは次の通り。アウトドア部門は「新緑の白駒池」を応募した片平和生氏、歴史・文化部門は「なごり雪」を応募した福嶋良晶氏、癒し部門は「春、霞む、御嶽山」を応募したfummyfly氏が選ばれた。なお、食部門は該当作品なしとなった。

グランプリ受賞作品
部門名 作品名 作者
アウトドア部門 新緑の白駒池 片平和生氏
歴史・文化部門 なごり雪 福嶋良晶氏
癒し部門 春、霞む、御嶽山 fummyfly氏
食部門 該当作品なし 該当作品なし
  • アウトドア部門グランプリ「新緑の白駒池」

  • アウトドア部門のグランプリを受賞した片平和生氏。山が大好きで、夏は登山、冬はスキーと長野県を訪れる機会が多く、その際の1枚だそうだ

  • 歴史・文化部門グランプリ「なごり雪」。雪が降る中の幻想的なシーンをとらえた

  • 歴史・文化部門のグランプリを受賞した福嶋良晶氏。松本市に在住の福嶋氏は地元のシンボルである松本城を題材に応募

  • 癒し部門「春、霞む、御嶽山」。御嶽山を望むベンチで幸せそうな2人が写っているが、これは実はカカシで、審査員全員が驚いたそうだ

  • 癒し部門のグランプリを受賞したfummyfly氏は都合で出席できなかったため長野県観光部 部長の熊谷晃氏が作品について解説

信州アフターDCに合わせて夏のフォトコン開催も決定

長野県観光部 部長の熊谷晃氏は、信州アフターディスティネーションキャンペーンについて説明。こちらのキャンペーンは「世界級リゾートへ、ようこそ。山の信州」をキャッチフレーズに2018年7月1日から9月30日までの間、長野県全域を対象として観光客を誘致するものだ。

フォトコンテストとも連動している「癒し」「アウトドア」「歴史・文化」「食」の4つのテーマを元に、さまざまなイベントや魅力的なツアー、コンテストといったアクティビティを予定している。

  • 長野県のアクティビティを予約できる「アソビュー」

  • ドローンで撮影したショートムービーやInstagramの投稿による作品も募集

  • 魅力的なバスツアーや体験プログラムも多数用意

表彰式の中で、「世界級リゾートへ、ようこそ。山の信州」フォトコンテストの「夏」も開催することが発表された。募集期間は7月1日~8月20日までの間で、今回のコンテストと同じく4部門が設けられている。グランプリはマウスコンピューターの2in1 PC「MT-WN1201E」を、準グランプリにはiiyamaブランドの28型ディスプレイ「ProLite X2888HS-2」を、入選作品には長野県名産詰め合わせ(3,000円相当)を贈呈する。結果発表は2018年10月下旬。

  • 「世界級リゾートへ、ようこそ。山の信州」フォトコンテスト 夏の開催も決定

表彰式の後は秦氏による写真講座を開催

フォトコンテストの表彰式が終わった後は、写真家である秦達夫氏によるフォトレクチャーが行われた。長野県の南信州出身の秦氏が、地元ともいえるエリアを2日間にわたって旅行した際の作品を使って講座を進めた。

  • 大勢の受講者で埋まる会場

  • 「これが一番大事!」と次回のフォトコンテストを紹介する秦氏

雄大な南アルプスや美しい谷、緑豊かな森林をはじめとした自然風景や、地元の歴史的な建造物、美味しい食事を写真で紹介し、その都度、撮影における技術や心構え、RAW現像ソフトによる画像補正など、長野県と写真を絡めて解説した。

写真技法に関しては、絞りと焦点距離の違いによるボケの演出、白い被写体が暗く写る際の露出補正、食事を写す際の光線の取り入れ方、滝を美しく撮るためのスローシャッターなど、非常にわかりやすく説明。会場を埋めた受講者も熱心に耳を傾けていたのが印象的だった。

  • 南アルプスを背景にスイセンを写したもの。ここでは絞りと望遠レンズによるボケの違いを解説した

  • 残雪が残る谷底の川を撮る際は露出に気を付ける。雪は暗めに写ってしまうので、露出補正をプラス設定にする

  • 食事をキレイに写すには逆光を上手に利用する。そのためには、窓側の席がオススメと話してくれた

  • 糸を引くような滝を撮るにはシャッタースピードを1/2秒を目安に設定する。逆に水滴を表現したい場合はシャッタースピードを速めに設定する