Firefoxでは、かなり高度なカスタマイズも行えます。Webページの読み込みをもっと速くしたいといったときに、効果的な設定もあります。今回は、キャッシュの保存場所を変更してパフォーマンスを改善する方法を紹介します。
キャッシュの保存場所を変更するメリット
キャッシュは、Webページの情報の一部を保存しておいて、ページの読み込みを高速化する機能です。そのためキャッシュをどこに保存するかで、パフォーマンスにも違いが出てきます。SSDを搭載したパソコンなら、キャッシュの保存場所を変更するメリットはほとんどありません。今のままで十分高速でしょう。しかし、システムドライブがHDDなら、もっと高速に読み書きできる場所(たとえばSSD)へとFirefoxのキャッシュを移動することで、Webブラウズの体感速度を向上できる可能性があります。
キャッシュの保存場所を確認する
まずは、現在キャッシュがどこに保存されているか確認してみます。Firefoxのアドレスバーに「about:cache」と入力して、「Enter」キーを押します。キャッシュの保存場所が表示されます。上から2番目、「disk」の「Storage disk location」がキャッシュの保存場所です。
キャッシュの保存場所を変更する
キャッシュの保存場所は、オプション画面では変更できません。アドレスバーに「about:config」と入力し「Enter」キーを押します。「動作保証外になります!」という画面が表示されるので、先へ進みます。続く手順は次の通りです。
キャッシュの保存場所をもとに戻したいときは、設定画面に戻って、追加した「browser.cache.disk.parent_directory」を「リセット」します。Firefoxを再起動することで、初期状態の保存場所へと戻すことができます。
物理メモリにキャッシュを保存する
利用できる物理メモリの制限が大きく緩和された64bit版のOSでは、物理メモリをキャッシュとして活用することでパフォーマンスを改善できます。Firefoxでは、「about:config」でHDDやSSDのキャッシュを無効にし、物理メモリだけにキャッシュを作ることができます。
「OK」をクリックしたら、Firefoxを再起動します。「about:cache」で保存場所を確認しましょう。「disk」の「Storage disk location」が「none, only stored in memory」になっていれば変更は終了です。
なお、memoryの「Maximum storage size:」には、キャッシュサイズが表示されています。少ないときは、「browser.cache.memory.capacity」に入力した「-1」を、ほかの設定値に変更することで、メモリサイズを固定することができます。設定値は以下の通りです。最大で8GBまで指定できます。環境に合わせて設定してください。
- 1GB : 36864
- 2GB : 73728
- 4GB : 147456
- 8GB : 233016