三菱電機は、8月22日に「暮らしと設備の総合展」のメディアツアーを実施。レコーダー機能を搭載した"録画テレビ"こと「MD9」の特徴を紹介していたので、ここにレポートしたい。
NCVスピーカによるクリアな音
まずは、内蔵の高音質スピーカーから。このスピーカーはDIATONEの独自技術を応用して開発されたもので、ウーファーの振動板にはカーボンナノチューブを配合した「NCV」(Nano Carbonized high Velocity)を使用。特徴は、伝搬速度が高く内部損失が比較的大きいことで、その値が「振動板の理想」と考えられているゾーンにあるという。
このほか、スピーカーが前面を向いているため音がキレイに伝わりやすいこと、DIATONEで培った音声信号処理技術によりクリアな音を実現していることがサウンド面の特徴として挙げられる。
使い勝手のいい録画機能
続いては録画についてだが、筆者が注目したのは「ごみ箱」機能だ。Windowsにおける「ごみ箱」と同様、データが完全に削除されるまでの置き場が設けられているため (ごみ箱フォルダに送られた番組は、HDDの残り容量が少なくなると古いものから自動で削除される)、誤って削除の操作をした番組も、完全に削除されるまでに対処すれば元に戻せるのだ。
「新着フォルダ機能」では最近1週間の録画録画をリストアップ。また、「単局番組表」機能では、特定のテレビ局の番組表だけを表示できる。番組名も出演者も忘れてしまったが、放送していたテレビ局だけ覚えてるとき……があるかはわからないが、ユニークな使い方ができそうな機能だ。
ちなみに、MD9は内蔵HDDのほか、USB HDDへの録画もできる。USB HDDは最大4台まで接続可能なので、かなり大量に録り溜められるだろう。
"録画テレビ"ならではサポート
サポート面では、"録画テレビ"ならではの特徴があるという。
通常、レコーダーにトラブルがあったときは「持ち込み修理」が行われる。三菱電機に限った話ではなく、どのメーカーの場合もだ。
しかしMD9はテレビなので、持ち込み修理ではなく作業員が自宅を訪問する「出張修理」になる。レコーダーをテレビや電源から外して修理拠点まで運ぶのは面倒なものだが、その必要がないのはうれしい。録画テレビのレコーダー機能が壊れたとき、サポート面では意外なメリットを感じられそうだ。
ちなみに、このテレビは空冷のためのファンを省略したファンレス設計。そのため、ファンが回らないトラブルの心配がないのもいい。
転倒に強い!
もっと話題になってもいいのではと感じたポイントだが、MD9(正確には三菱電機のテレビ全体)は耐転倒設計で、非常に倒れにくくなっている。実際、スタンド部分は他社のテレビよりもかなり大きく見えるし、板金で強化されているので剛性も高そうだ。
数値的に言うと、電気用品安全法で定められた転倒角度に対し、1.9倍の耐転倒性を持つという。テレビが倒れてディスプレイが割れるとかなり危険なので、「地震への備え」という視点で見ると、大きな訴求ポイントになるかもしれない。
使いやすいリモコン
リモコンの設計にもかなり気を遣っている。まず、かなり軽量で取り回ししやすい。個人的には、「カーソルの近くにどのボタンを配置するか」がそのテレビの"性格"を現していると思うのだが、MD9では「予約」「見る」「ダビング」の大きなボタンを用意し、よく使う機能を分かりやすく伝えていた。
MD9は、テレビにレコーダーを搭載するという"ヤヴァイ"機能に目がいきがちな製品だ。しかし、故障時のサポートや転倒の危険、リモコンのボタンレイアウトにまで配慮が行き届いた、あらゆる面でユーザーに優しいテレビに仕上がっていた。