2月25日から神奈川県横浜市のパシフィコ横浜で開催されているカメラと写真映像のワールドプレミアショー「CP+2016」で、ニコンイメージングジャパンはコンパクトデジタルカメラ「COOLPIX」の新機種6種と、待望の1インチCMOSセンサー搭載の高級コンデジ「DL」シリーズ3機種を展示している。
ニコンの春モデルのポイントはBluetooth常時接続機能「SnapBridge」だろう。BLE(Bluetooth low energy)でスマートフォンと常時接続が可能になったことで、画像の自動転送、クラウドサービスの利用などの他に、リモート撮影、著作権情報や位置情報、画像コメントなどの付加が可能になった。コンデジで撮影した画像をスマートフォンに自動転送し、クレジットをつけてSNSに公開が簡単にできる。他社ではすでに対応している機能だが、BLEによる常時接続が可能という点は評価できる点だ。
待望の高級コンデジライン「DL」シリーズ
ニコンが満を持して発表したのが、1インチのCMOSセンサーを搭載する高級コンデジ「DL」シリーズだ。他社では既に同じ高級ラインのコンデジを発売していたが、いよいよニコンもこの市場に参戦ということになった。
今回発表されたのは3機種。「DL18-50 f/1.8-2.8」はコンデジながら18mmとかなり広角よりの画角とf/1.8からの明るいレンズがポイント。しかもコンデジでは初のナノクリスタルコートレンズになる。2,081万画素でチルト式液晶、4K動画撮影なども対応する全部入り。「DL」シリーズも全機種が「SnapBridge」に対応している。
「DL24-85 f/1.8-2.8」は使いやすい標準ズームがポイント。「DL18-50」と違うのはレンズの画角とナノクリスタルコート対応かどうかだけなので、お手軽に楽しむならこちらの機種もアリだろう。「DL18-50」と「DL24-85」は外付けの電子ビューファインダー(別売)に対応する。
超望遠500mmのズームレンズを採用しているのが「DL24-500 f/2.8-5.6」。こちらは標準で電子ビューファインダーを装備し、一眼ユーザーにも使いやすいフォルムが魅力だ。
触ってみた感じは、思ったよりもコンパクトで収まりがいい感じ。「DL18-50」「DL24-85」はレンズ部分での画角は段階式になっていて、18/20/24/28といった感じで刻まれている。ズームを普通に利用するにはシャッター横のスイッチを使用するのだが、これはちょっと使いにくい。どちらかというと画角は決め打ちで単焦点レンズのように使えということだろうか。
DLシリーズの発売は6月の予定。ニコンの一眼を使っているユーザーのサブカメラとしてお勧めできる性能だ。
高倍率ズームモデルと軽量モデルでの展開となった「COOLPIX」
「COOLPIX」はAシリーズ4機種とBシリーズ2機種に分かれている。A(Affinity)シリーズは光学35倍ズーム 1/2インチ撮像素子の「A900」が最上位モデル。2,029万画素のCMOSセンサーを搭載し、4K動画撮影まで可能だ。続く「A300」は光学8倍ズームで2,005万画素のCCDを搭載。この上位に機種が先述の「SnapBridge」に対応する。この他に光学5倍ズームで2,005万画素の「A100」、1,614万画素の「A10」がラインナップされているが、これらはBluetoothを搭載していない。
B(Bridge)シリーズは光学60倍、2,029万画素の「B700」と光学40倍、1,602万画素の「B500」。「B700」はバリアングル液晶を採用し、4K動画撮影も可能。「B500」はチルトシフト液晶を搭載しフルHDまでの表示が可能。一眼レフに似たフォルムで、扱いやすいところがポイントだ。どちらの機種も「SnapBridge」に対応している。