現在販売されているUSB Type-Cの変換アダプタや変換ケーブルの中には、USB Type-Cの基準を満たさない製品があると、GoogleのエンジニアがAmazon.comのレビューで指摘していることが話題になっている。
USB Type-Cポートを備えた製品が多数登場し始め、USB Type-AやMicro-USBとの変換機器の需要も高まっている。たとえば、Googleが発売したばかりの最新のNexusスマートフォン「Nexus 5X」に同梱されているケーブルは両端がUSB Type-Cであり、USB Type-Aポートを備えたUSB充電器をすでに所有していたら、その充電器を利用するにはUSB Type-Aとの変換機器を用意しなければならない。
そこでGoogleでPixelシリーズの開発に携わるソフトウエアエンジニアのBenson Leung氏は、Amazonで販売されているUSB Type-Cの変換アダプタや変換ケーブルを購入して実際に試してみた。その結果、いくつかの製品はUSB Type-C規格に準拠していないことが判明した。たとえば、同氏が試したある変換アダプタ(USB Type-C-Micro-B)はChromebook Pixel対応を謳っているが、そのアダプタはレガシーなホストポートアダプタに過ぎず、Pixelは正常に充電されない。そうした規格を満たさないアダプタは正常に機能しないだけではなく、USB充電器やデバイスにダメージを与える可能性があるという。Leung氏はレビューの中で、アクセサリメーカーが従うべきUSB Type-C仕様のセクションまで書き記して、メーカーの対応を促している。
Leung氏がレビューを記した10製品のうち、5つ星を付けたのはiOrangeの変換ケーブル(USB Type-C - USB Type-A)、Belkinの変換ケーブル(同)、FRiEQの変換ケーブル(同)の3つのみ。残る7製品には、USB Type-C規格を満たしていないという理由で2つ星を付けている。だが、中にはこれまでに90件以上のレビューで平均4.7の高評価を得ている製品もある。