Google Japanは21日、Googleマップ日本版が10周年となることを記念し、Googleマップの歴史を振り返るとともに、槍ヶ岳のストリートビューの公開を発表した。
Googleマップ日本版は、デスクトップ向けが2005年7月14日に、モバイル向けローカル検索が同年7月20日に開始。当初はカーナビ用の地図画像をそのまま表示していたが、モバイル向けのサービス開発に注力していくなかで、乗換案内機能や、現在地を示す「青い点」、駅や空港など建物の構内図を表示する「インドアマップ」などを、まずモバイル向けに実装させていった。
「地図を様々な視点で提供することも、Googleが力を入れてきたことの1つ」といい、2005年に衛星写真をマップ上で公開してから、真上や斜め45度から見た衛星・航空写真を提供してきた。また、2012年には自動的に街を3D描画する、3Dモデリング技術も導入した。
実際に街を歩くのと同じ目線での現地写真を閲覧できる「ストリートビュー」は2008年から開始。撮影対象地域は、通常の道路から寺社仏閣や観光地、世界遺産等に広がっていった。2013年からは人が担いで撮影するトレッカーも導入し、山々の撮影などが可能となった。今回、Googleマップではサービス開始10年を記念し、トレッカーで撮影した槍ヶ岳のストリートビューを公開する。
2011年3月11日に発生した東日本大震災では、Googleは災害関連情報を集めた特設サイトを公開。安否情報を検索・確認できるパーソンファインダーや、被災地の交通が機能しているかを共有する交通事実績情報などの各種サービスを提供した。Googleマップでも震災を機に、過去の画像にアクセスできる「タイムマシン機能」を新たに開発。これは「震災前に撮影されたストリートビューの画像を残して欲しい」という声に応えたもので、被災地の航空写真の更新も継続して記録している。
同社は、この10年を振り返り「この旅路において、日本のユーザーの皆さんからいただいたご要望や励ましの声は、私たちにとって何ものにも代えがたい宝物です」と感謝を綴っている。