SSD製品「Samsung SSD 840」ファミリーの正規代理店であるITGマーケティングは12日、韓国サムスン電子が12月9日に発表した2.5インチ7mm厚SATA SSDの新製品「Samsung SSD 850 EVO」の、日本発売を発表した。
ラインナップは、120GB / 250GB / 500GB / 1TBの4モデルで、12月中旬から順次出荷する。価格はオープン。店頭予想価格は、120GBモデルが14,000円前後、250GBモデルが19,000円前後、500GBモデルが36,000円前後、1TBモデルが67,000円前後。
Samsung SSD 850 EVOは、NANDフラッシュのセルを垂直に積層した3次元構造の「3D V-NAND」を採用。性能と耐久性が向上しており、特に耐久性の面では5年保証を設けた。総書き込みバイト数(Total Byte Written=TBW)は、120GBモデルと250GBモデルで75TB、500GBモデルと1TBモデルで150TBが保証される。150TBのTBWは、1日あたり約40GBの書き込みを連続して5年間行った容量に相当。DRAMキャッシュにはLPDDR2を採用し、容量は120GBモデルが256MB、250GBモデルと500GBモデルが512MB、1TBモデルが1GBだ。
3D V-NANDのより詳しい情報や、既に発売済みの3D V-NAND搭載ハイエンドモデル「Samsung SSD 850 PRO」については、以下の別記事も参照いただきたい。
3D V-NAND採用の超高速2.5インチSSD - 「Samsung SSD 850 PRO」の性能を検証 | |
「Samsung SSD 850 PRO」が搭載する3D V-NANDとは - 2014 Samsung SSD Global Summit技術プレゼンより | |
SATA 6Gbpsの限界か? - 新型SSD「Samsung SSD 850 PRO」の日本発売は7月下旬から8月上旬 |
各モデル共通のパフォーマンスとして、シーケンシャルリードが最大540MB/秒、シーケンシャルライトが最大520MB/秒、4KBランダムリード(QD1)が最大10,000IOPS、4KBランダムライト(QD1)が最大40,000IOPS。
4KBランダムリード(QD32)の最大値は、120GBモデルが94,000IOPS、250GBモデルが97,000IOPS、500GBモデルと1TBモデルが98,000IOPSだ。4KBランダムライト(QD32)の最大値は、120GBモデルと250GBモデルが88,000IOPS、500GBモデルと1TBモデルが90,000IOPSとなっている。
パフォーマンスを向上させる機能として、3D V-NANDフラッシュの予備領域を高速バッファとして用いる「ターボライトテクノロジー」を搭載。加えて、PCのメインメモリ(空き容量)をキャッシュに使う「エンハンスドRAPIDモード」に対応する。
エンハンスドRAPIDモードは、付属のユーティリティソフト「Samsung Magician Software」で実現しており、従来のRAPIDモードをSamsung SSD 850 EVOに最適化したものだ。これにより、ランダムリード/ライト性能が従来比で約2倍に向上しているという。そのほか、シンプルな操作でシステム環境をSamsung SSD 850 EVOへ移行できる、マイグレーションソフト「Samsung Data Migration 日本語版」も付属する。
セキュリティ機能は、速度低下のないハードウェアによるAES 256bit暗号化や、PCのBIOSパスワードでセキュリティを有効にする「Class 0」、専用ソフトウエアで高度なセキュリティ設定が可能な「TCG/Opal v2」をサポート。また、Microsoft BitLockerドライブ暗号化に対応した「eDrive」(Encrypted Drive)モードを持つ。
Samsung SSD 850 EVOはデバイススリープモード(DEVSLP)をサポートしており、DEVSLP時の消費電力は2mWにとどまる(1TBモデルは4mW)。動作時の消費電力は4.4W、待機時は50mWだ。また、TRIM、ガベージコレクション、S.M.A.R.Tに対応している。本体サイズはW69.85×D100×H6.8mm、重量は最大66g。