USBポートにUSBケーブルを差し込む際に、コネクタの表裏を確認する必要がなくなりそうだ。USB 3.0 Promoter Groupが12月3日(現地時間)に、次世代のUSBコネクタとなる「USB Type-C」の仕様策定開始を発表した。よりスリムで、向きや方向を気にせずに接続できるデザインになるという。
USB Type-Cは、今年8月に仕様策定が完了したUSB 3.1を補足するものである。USB 3.0 Promoter GroupチェアマンのBrad Saunders氏は「変化するデザイントレンドを満たせるサイズとユーサビリティ(有用性)を備えた新コネクタが求められている」と説明している。
Type-Cコネクタは大きさがUSB 2.0 Micro-Bのコネクタぐらいで、スリムで滑らかになるモバイルデバイスの製品デザインの進化をサポートできる形状になる。そして「ユーザがプラグの向き/ケーブルの方向を気にする必要がなくなる」としている。プラグの向きがないというのは、AppleがiOSデバイスに採用しているLightningコネクタのように、接続に関して表裏の違いがなく、ユーザーがコネクタをどちらの向きで挿しても機能するということだろう。ケーブルをどちらの方向にも使えるというのは、Type-Cがケーブルの両端に使用できるようにデザインされると考えられる。今日のUSBケーブルは、片方がType-A、もう一方がMicro-Bというような異なるコネクタの組み合わせでケーブルを挿す方向が決まっている。将来、PC、モバイルデバイス、充電アダプタ、周辺機器に幅広くType-Cポートが採用されれば、USBケーブルの取り扱いや接続は今よりもずっと容易になりそうだ。
Type-Cは既存のUSB製品と直接接続できない新デザインになるが、アダプタを通じて既存製品を受け入れられるようになる。またType-CのコネクタおよびケーブルはUSB充電および将来のバス性能の拡張に幅広く応えられるように設計されるという。
3日時点でUSB Type-Cのデザイン案などは一切公開されていない。USB 3.0 Promoter Groupは、Type-C仕様を2014年第1四半期に業界内のレビュー(45日間)に進める計画で、2014年中頃の仕様策定の完了を目指している。