ソフトバンクモバイルが販売する「MOTOROLA RAZR M 201M」(Motorola製)は、約4.3インチの有機ELディスプレイを搭載したコンパクトなAndroidスマートフォン。挟額縁設計により縁部分が最小限に抑えられているのが特徴で、コンパクトなボディながら約4.3インチの大画面を搭載している。
ケブラー素材を使った薄型・軽量なボディといったハードウェア面はもちろん、ソフトウェア面でも完成度の高い端末となっており、「価格.com」の「スマートフォン満足度ランキング」などでも上位に位置している。
MOTOROLA RAZR Mの特徴のひとつは、下り最大76Mbps/上り最大10Mbpsの高速通信サービス「SoftBank 4G」に対応していることだ。これにより、SoftBank 4Gエリア内であれば、外出先でも高速通信でWebブラウジングや動画視聴などを楽しむことができる。本稿では、MOTOROLA RAZR Mが対応するSoftBank 4Gに着目し、概要をおさらいするとともに、その実力を検証していきたい。
そもそも「SoftBank 4G」とは?
ソフトバンクモバイルから販売されているMOTOROLA RAZR Mは、グローバルモデルをベースとしながら、日本向けの仕様としておサイフケータイにも対応している点がポイントだ。加えて、ソフトバンクモバイルの高速通信サービス「SoftBank 4G」に対応しているのも特徴となる。
まずは、SoftBank 4Gについて、おさらいしておこう。SoftBank 4Gは、AXGP方式を採用した高速通信サービスで、下り最大110Mbps、上り最大10Mbps(理論値)という高速通信を利用可能。なお、MOTOROLA RAZR Mを含め、SoftBank 4G対応のスマートフォンでの下り最大速度は76Mbpsとなっている。
なお、先述のようにSoftBank 4GはAXGP方式を採用した高速通信サービスとなっており、FDD-LTE方式を採用した下り最大75Mbpsの「SoftBank 4G LTE」とは異なる。つまり、SoftBank 4G LTEに対応したソフトバンク版「iPhone 5」と、MOTOROLA RAZR Mでは利用できる高速通信サービスが異なっている。
SoftBank 4Gの利用エリアは、現在拡大中であり、ソフトバンクモバイルでは2012年度末の全国政令指定都市の人口カバー率100%を目標としている。ソフトバンクモバイルのWebサイトでは、現時点での利用エリアと今後の拡大予定などを確認することが可能だ。なお、SoftBank 4Gの利用エリア外では、利用エリアに応じて下り最大42MbpsのULTRA SPEED、またはSoftBank 3Gに自動で切り替えて接続することができる。
実際にSoftBank 4Gの速度を計測してみた
実際にMOTOROLA RAZR Mを使い、SoftBank 4Gの通信速度を計測してみたので紹介しよう。12月10日と11日に、都内2箇所で計測を行った。速度計測にはスマートフォンアプリの「speedtest.net」を用いて、各所で3回の計測を行い、平均速度を計算した。
まず、12月10日の夕方に渋谷区の建物内で行った計測では、平均速度は下り51.73Mbps、上り4.45Mbpsとなった。下り速度の平均が50Mbpsを超える結果となり、かなり速い下り速度を確認できた。
場所を変え、12月11日の早朝に中野区の建物内で計測を行ったところ、こちらでは、平均速度が下り21.66Mbps、上り2.83Mbpsとなった。渋谷区での計測と比べるとやや速度は落ちているものの、それでも平均20Mbpsを超える下り速度は、実測値としては十分速いといえるだろう。
続いて、SoftBank 4Gでの接続中にインターネットを使うアプリをいくつか試してみた。