エムアイセブンジャパンは、「PreSonus 新製品発表会」を開催した。本イベントでは、アナログの操作性とデジタルのパワーを融合したライブ&レコーディングデジタルミキサー「StudioLive 16.0.2」や、USB 2.0オーディオ/MIDIインタフェース「AudioBox VSL」シリーズなど、PreSonusの新製品が発表された。早速、米国より来日したPreSonus社スタッフによるプレゼンテーションの模様や、話題の新製品についての最新レポートをお届けしよう。

PreSonus社セールスバイスプレジデントのリック・ナクヴィ氏(左)により新商品プレゼンテーションが行われた。また、同社インターナショナルセールスディレクターのマーク・ウイリアムズ氏(右)もゲストとして発表会に同席。同社では、今後もハードウェアのみならず、ソフトウェアの開発も積極的に手掛けることで、ハード&ソフトがシームレスに融合したクリエイティブな制作環境の構築を目指すという

今回のイベント冒頭で発表されたのが、同社デジタルミキサーの最新コンパクトモデルとなる「StudioLive 16.0.2」(市場予想価格:15万円前後/10月14日発売)だ。高い人気を誇るStudioLiveシリーズの多彩な機能と優れた操作性を小型のボディー(約9kg)に凝縮した本機は、ライブパフォーマンスからスタジオワークまで幅広い用途に対応可能なデジタルミキシング&レコーディングシステムとなっている。

StudioLive 16.0.2には、同社XMAXクラスAプリアンプをはじめ、90種類以上のシグナルプロセッサー、DSPエフェクトライブラリー、4系統AUXバス、トークバックシステム、16イン/16アウトのFireWireオーディオ・インタフェース機能など音楽制作に必要なすべての機能を搭載。さらに、コンピューターと接続すれば、同梱された「Virtual StudioLive(VSL)」ソフトウェアにより、各種パラメータの操作・保存・読込・共有などを視覚的に行えるほか、 「Capture」および「Studio One Artist」ソフトウェアで、マルチトラックレコーディング、編集、ミックス、マスタリングまでもが実現する。

「StudioLive 16.0.2」では、ミキサーやオーディオインタフェースといったハードウェアだけでなく、DAWやコントロールソフトウェアも含めた統合された音楽制作環境を1パッケージとして提供。なお、AppStoreにて無料配信中のiPadアプリ「SL Remote for iPad」を利用し、 StudioLiveのほぼすべての機能をiPadからリモートコントロールできる

また、24-bit 96kHzコンバーター、XMAXクラスAプリアンプ、MIDI I/Oなどを強固なメタルボディーに搭載したUSB 2.0レコーディング・システム「AudioBox VSL」シリーズ3製品も同時に発表された。

ボディーサイズや入出力数が異なる3製品がラインナップ。ユーザーの用途や目的により、最適なモデルを選択できる

「AudioBox 1818VSL」は、26×8ミックスが可能な1Uラックマウントサイズのフラッグシップモデル(市場予想価格:5万円前/11月発売予定)、「AudioBox 44VSL」は、8×4 ミックスが可能なハーフラックサイズのミドルクラスモデル(市場予想価格:3万円前/11月発売予定)、「AudioBox 22VSL」は、4×2ミックスが可能な1/3Uサイズのエントリークラスモデル(市場予想価格:2万円前/10月7日発売)となっている。

なお、いずれの機種にも、使い勝手の良いDSPベースのミキシングに加えて、OSをバイパスしカーネル・レベルで実行することで、Virtual StudioLive内でのエフェクト付加時にもモニターおよびレコーディングサウンドの超低レーテンシーを実現する新機能が装備されており要注目だ。

シームレスに統合された次世代のDAWソフトウェアである「Studio One Artist」(日本語化済み)も標準装備される