本稿では、アメリカで購入できる安価なスマートフォンと格安なデータ定額料金を紹介している。前編では、T-Mobile USAの自社周波数に対応したスマートフォンとプリペイドSIMカードをセットにしたパッケージ製品「T-Mobile Connect」の購入方法を紹介した。後編では、同端末を実際に使用し、その使い勝手を紹介する。

今回購入したT-Mobile Connect

1日1.49ドルでT-Mobile Connectを使う

ユーザー登録が完了すれば、T-Mobile Connect本体に電話番号のSMSが届き開通を知らせてくれる。ただしこの状態では利用料金がゼロのため、別途購入したリフィルカードを使い料金を追加する必要がある。登録はT-MobileのWebサイトまたは端末から行う。

T-Mobile Connect本体。Pocket Wi-Fi Sと同じ形状だ

10ドルのリフィルカード。背面に登録番号が記載されている

なお今回買ったパッケージに同梱のActivation Cardには3.34ドル分の料金がついており、自分で開通した場合はこの料金が無償で提供されるようだ。

T-Mobile Connectを実際に使ってみる

T-Mobile Connectはスマートフォンとしても機能は簡素。使い方は特に難しいことは無いだろう。特に日本でPocket Wi-Fi SかIDEOSを使っている人ならば操作は全く同一だ。データ通信設定(アクセスポイント設定)もT-Mobile専用端末なので、最初から設定されている。

さて1日1.49ドルのデータ定額「Web DayPass」の使い方は簡単だ。T-Mobile Connectのブラウザを起動すると、自動的にT-Mobileのポータルサイトへ接続され、さらにWeb DayPassの申し込み画面が表示される。すなわちその日に最初にブラウザを開きネットアクセスを開始すれば、自動的にデータ定額料金の申し込みページが開くというわけだ。メニュー画面の「1. Purchase Web DayPass」を選択し、次のページで「Subscribe」、さらに次のページで「Accept」と確認を押せば残高から1.49ドルがマイナスされ、データ通信がそれ以降定額で利用できる。

ブラウザを立ち上げればWeb DayPass申し込み画面へ接続される

指示に従って申請すれば利用可能になる

T-Mobile ConnectにGoogleアカウントを設定すれば、このままGmailやGoogleマップなどを利用することができる。T-Mobile Connectは標準で日本語フォントを搭載しているために、日本語の表示も問題ない。またテザリング機能をONにすれば、ノートPCや他のスマートフォンをWi-Fiで接続しモデムとしても利用することが可能だ。T-Mobile Connectの画面はQVGAと狭いが、日本から他のスマートフォンを持ち込んでいる場合はWi-Fi経由で接続し、そちらの大画面で地図やWEBを見るのもいいだろう。

なお残高チェックは「#999#」にダイヤルするか、ブラウザを開きT-Mobileのポータル画面からMy Accountのアイコンをタップすることで確認できる。リフィルカードによる残高の追加もこのMy Accountから行える。

T-Mobile Connectはこのままでも十分活用できるが、さらにAndroidマーケットから日本語FEPや日本語のロケールを追加する「More Locale2」をインストールすれば本体がほぼ日本語化され、日本の端末のように使うこともできる。1万円台で本体が購入でき、データ定額も1日100円ちょっとのT-Mobile Connectはアメリカでデータ通信を行いたい人にとって十分お買い得な製品と言えそうだ。

テザリングにも対応。他のWi-Fi機器からネットアクセスできる

More Locale2によりメニューも日本語化された