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Firefox 4のβ2が公開された。残念ながら日本語版のリリースはなかったが、すでにお試しになった方も少なくないであろう。2010年の秋には正式版のリリースの予定で、2年ぶりのメジャーバージョンアップとなる。

図1 Firefox 4 β2

UIも一新され、新たな機能も追加された。これらについては、別の機会に譲るとして、今回は、アドオンに注目してみたい。Firefoxには膨大なアドオンが提供されており、それらを利用することで、より便利に使うことができる。しかし、メジャーバージョンアップでは、それまでのアドオンが使えなくなるといったことも少なくない。そこで、Mozillaでは、β開発において様々なフィードバックを行っている。

その1つが、Add-On Compatibility Reporterである。Firefoxのアドオンとして提供され、使用したアドオンが無事に動作したかどうかを報告する仕組みである。その動作報告はMozillaでまとめられ、開発者に報告される仕組みになっている。実際に、アドオンの動作確認もでき、さらに開発者に不具合をレポートすることで、より早く対応してもらえる可能性もある。4への移行の準備をかねて、4やアドオンへの開発協力にも繋がる。

注意:本稿では、Firefoxアドオンのインストールを行っていますが、ソフトウェアの利用は使用者の責任で行ってください。

Add-On Compatibility Reporterのインストール

まずはAdd-On Compatibility Reporterのインストールであるが、Firefoxのアドオンのページから、[Firefoxへインストール]をクリックする(図2)。

図2 Add-On Compatibility Reporterアドオンのページ

さらにウィンドウ上に表示されたポップアップから[Allow]をクリックする。これまで同様にアドオンがインストールされる(図3)。

図3 アドオンのインストール

インストール後、Firefoxを再起動すると有効になる(図4)。

図4 Add-On Compatibility Reporterのインストール完了

アドオンマネージャを起動したのが、図5である。

図5 アドオンマネージャ

[Compatibility]ボタンが追加されている。

Firefox 4に未対応のアドオンをインストール

さて、では4に未対応のアドオンをインストールしてみよう。ここでは、Xmarks Syncというブックマークやパスワードを同期するアドオンをインストールしてみる。

図6 Xmarks Syncアドオンのページ

実際には、この時点で未対応と表示され、動作しないこともわかるのであるが、ここでは本家のWebサイトから無理矢理インストールしてみた。インストール後、アドオンマネージャ起動する(図7)。ここでも、「Incompatible with Firefox 4.0b2」と未対応なことがわかる。

図7 アドオンマネージャ

[Compatibility]ボタンをクリックすると、「This add-on still works」と「This add-on no longer works」とある。動作をしていないので「This add-on no longer works」を選ぶ。すると報告フォームが表示される(図8)。

図8 報告フォーム

ここで、どのような不具合があったかや動作しない理由などを記入する。当然だが、相手は日本人ではない場合、英語で記入すべきだ。[Submit Report]ボタンをクリックすることで、報告される。

報告された互換性レポートを調べる

さて、このように報告された互換性レポートであるが、アドオンごとに表示することも可能である。アドオン互換性報告のページを表示する。ここで調べたいアドオンのGUIDを入力する。GUIDは図2や図6で、URLの最後にある数字である。ここでは、Xmarks Syncアドオンを調べるので「2410」と入力する(図9)。

図9 アドオン互換性報告のページ

人気のあるアドオンの場合、かなり大量の報告がある。ここでは一番最後のページを表示させてみた(図10)。

図10 Xmark Syncの互換性報告

アドオンのバージョン、Firefoxのバージョン、OSのバージョンなどが、不具合ごとにまとめられ、一覧となっている。図10を見てもわかるように、Xmarks Syncは現時点でのFirefox 4には対応していないことが改めてわかる。

冒頭にも触れたように、Firefox 4の正式リリースまでには、まだ時間がかかる。Firefox 4自体のバグフィックスもこれからが本番というところであろう。その間にアドオンもバージョンアップが行われる。本稿で紹介したアドオンは、比較的人気のあるものであり、正式版までに対応される可能性が高いだろう。しかし、アドオンによっては、その可能性が低いものもある。このようにして、積極的に互換性報告を行うことで、対応が早まる可能性もある。Firefoxは本体機能以上に、便利なアドオンが使えることから利用しているユーザーも少なくない。やはり、正式版リリースで、それまで使っていたアドオンも利用できるようになっているにこしたことはない。アドオンの実行チェックにもなり、今後の開発への協力ともなるものだ。ぜひ、参加していただきたい。