WebGL対応のWebKitは、WebKit Nightly Buildから入手できる。本稿執筆時点におけるMac OS X向けの最新版は、米国時間の20日に公開された「r49845」だが、10月4日公開のr49073以降であれば、すべてWebGLがサポートされている。
導入はかんたん、ダウンロードしたディスクイメージをマウントし、アプリケーション本体 (WebKit.app) を適当なフォルダへコピーすればOK。ただし、デフォルトではWebGLが無効化されているため、Terminalで以下のコマンドを実行する必要がある。その後WebKitを起動すれば、WebGLのコンテンツを表示できる。
$ defaults write com.apple.Safari WebKitWebGLEnabled -bool YES
最初に試したコンテンツは、WebKit開発プロジェクトの公式ブログ「Surfin' Safari Blog」に19日付けで投稿された記事にある、犬の画像がテクスチャマッピングされた立方体が回転するもの。Safari 4では非対応の旨警告するダイアログが現れ表示できなかった3Dグラフィックスが、WebKitの画面上に現れた。
念のためFirefoxの開発者が作成したデモも試してみたが、特に支障なく動作した。WebKitとFirefoxのいずれも実装を進めている段階であり、今後互換性に関する問題が生じる可能性はあるが、HTML5がWeb標準ということもあり、エンドユーザとしては楽観的に構えていいのではないだろうか。
WebGLのこれから
現在のところ、既視感漂うものが多いWebGLデモだが、ユニークなものも現れはじめた。なかでもイチオシが、OpenGLデモ「Chocolux」のWebGL移植版、「Chocolux for WebGL」だ。デモといっても、いわゆるメガデモ (欧州のAmiga / MS-DOSコミュニティで盛んだったアレだ) の流れを組む1k Introにカテゴライズされるもので、目を楽しませてくれること請け合い。このデモを鑑賞すれば、WebGLがサポートされることの意味を実感できることだろう。