プロ用ペンタブレットの代名詞であるIntuosの最新バージョン「Intuos4」がリリースされた。ペンタブレットは壊れない限り買い換える必要がほとんどないハードウェアだが、「Intuos3」で導入された「ファンクションキー」と「トラックパッド」は必要最低限の処理をキーボードなしでも処理できる画期的な機能であり、多くの人の支持を集め、買い換えに走ったクリエイターも多かったのではないだろうか。デジタル環境での効率化と操作性の向上はクリエイターが常に求めている事である。

Intuos4での進化を一言で表すと「デリケート&ユニバーサルデザイン」と言えるのではないだろうか。利き手に関係なく使い込めるインタフェースとデザインの美しさ。そして進化したファンクションキーと、「タッチホイール機能」の搭載などで劇的に使い勝手が向上した。このように表現すると従来のIntuos3に問題があったように受け止められてしまうかもしれないが、そうではなく、Intuos4はIntuos3の完成度を更に向上させたと言ったほうが正しい表現だろう。

まず実物を見て驚くのは、左右どちらを利き手にしても同じ状態で使うことができるユニバーサルデザイン的な設計のフォルムだ。Intuos3以前でも一定の条件は確保していたが、Intuos4ではさらにタッチホイール機能が加わったことで新たにコンセプトを変更したようだ。その結果、従来のペンタブレットのイメージを払拭した未来的でおしゃれなデザインに生まれ変わっている。Intuos3も未来的なデザインであったが、Intuos4を見てしまうと、やはり古さを感じてしまう。

また、今回はインストールにも細やかな配慮が見られる。従来のようにドライバをインストールすると、続けてペンタブレットの基本的な使い方のチュートリアルが表示される。この仕組みは面白い。初めての方は、ここで基本的な処理を全てマスターすることが可能になっている。さらに、Macintoshのシステム環境設定や、Windowsのコントロールパネルでの調整画面下部にあるヘルプボタンを押すことで、図入りの丁寧な解説が表示される。なお、アプリケーションフォルダ内に出来るワコムタブレットフォルダにチュートリアルプログラムと、ヘルプボタンに連動して表示される「User's Manual-JP.pdf」が格納されている。

ペンタブレットの基本的な使い方のトップページ

ペンの持ち方の解説

サイドスイッチの解説

ファンクションキーの解説

ヘルプキーで表示されるUser's Manual-JP.pdf

次のページからは、個々の機能について整理してみよう。