マイクロソフトは、学生と教員をおもな対象とし、数学・科学の学習や教育を支援するソフトウェアとして、「Microsoft Math 3.0 日本語版」(マイクロソフト マス 3.0、以下、Microsoft Mathと略記)を発売した。

一般・個人向けには、Microsoft Storeからのダウンロード販売となる(パッケージ販売は予定されていない)。価格は4,935円。また、教育機関向けなどにボリュームライセンスでの販売も4月1日より行われる(全国のマイクロソフト製品取扱販売店経由)。対応OSは、Windows XP(SP) / Vista。CPUは、Pentium 600MHz以上(1GHz以上を推奨)。メモリは、256MB以上(512MB以上を推奨)。HDDの空き容量は、450MBが必要となる(別途、.NET Framework 2.0以上が必要)。なお、マイクロソフトでは、Microsoft Mathの30日間無償試用版の提供もしている。

図1 Microsoft Math Ver.3.0、左が入力で使う関数電卓

Microsoft Mathはこれまで米国などでは、発売されていたものである。今回、国内では初めて販売される(従って、バージョンは3.0となっている)。Microsoft Mathの機能は、

  • フル機能のグラフ機能つき関数電卓
  • 手書き入力サポート
  • ステップバイステップ機能
  • 公式と方程式
  • 三角形ソルバ
  • 単位変換ツール

などがあり、特に数式などを平面・空間にグラフ化し、動きをもった表示などが行うことができる(図2)。

図2 空間グラフを表示、任意の軸で回転表示などができる

横浜国立大学教育人間科学部の根上生也教授

作成した数式やグラフなどは、そのままMicrosoft OfficeのWordなどのソフトウェアでも、利用可能となる。今回の日本語化にあたっては、横浜国立大学教育人間科学部の根上生也教授が、翻訳のみならず、日本の教育で使われる用語や表現に近づけるなど、日本の教育環境に合わせる工夫をしている。根上教授によれば、「これまでの数学学習用のソフトウェアは高額だったり、操作が難しかったりと、一部のユーザー向けのものと思われがちだった。Microsoft Mathは従来の製品よりも安価で、より対象も広く、教育現場に大きなインパクトを与えるものとなるであろう」と語っていた。