好みのVSTプラグインをインストールし、ハードウェアシンセサイザ/エフェクタとして使える「V-MACHINE」

フックアップは豪SM Pro Audioのシンセサイザ「V-MACHINE」を3月下旬に発売する。標準価格は7万9,000円。

V-MACHINEは2008年にフランクフルトで開催された楽器ショー「Musikmesse」でまったく新しいタイプのハードウェアシンセサイザとして注目を集めた製品で、同社は「VSTハードウェアプレイヤー」と称している。

外観は小型モジュールタイプのシンセサイザに似ており、また実際に単体でハードウェアシンセサイザとして使用できる。特徴はV-MACHINE本体にパソコン用の各種VSTインストゥルメントおよびVSTエフェクトをインストールでき、パソコンがない環境であってもV-MACHINE単体でそれらのプラグインを起動して使用することが可能となっている。つまりパソコンがない環境でも、好みのプラグインをハードウェアシンセやエフェクタとして使用できる製品だ。本体内には1GHz CPUおよび512MBメモリ、1GBフラッシュメモリを搭載。あらかじめ複数のプラグインがプリインストールされるほか、パソコン用エディタソフト「VFXアプリケーション」を使用して好みのVSTプラグイン(Windows用)をインストールできる。1つのプリセットには最大21プラグインを組み合わせることができ、チェーンやレイヤー、スプリットといった複雑な構成も可能となっている。

プリインストール済みのプラグインは、300MBのサンプルが付属するIK Multimedia「SampleTank 2.5 SE」、4FRONT「BASS MODULE」、「E-PIANO MODULE」、「PIANO MODULE」、また同製品をオンライン登録するとMagixの波形編集ソフト「Samplitude SE No.9」およびコンプレッサプラグイン「AM-TRACK SE」が無償で提供される。本体背面にはラインアウト(標準Phone)2系統、オーディオイン(ミニステレオ)およびヘッドホンアウト(ミニステレオ)各1系統、MIDIイン1系統、USBスレーブ1系統、USBホスト2系統を搭載。外部MIDIコントローラからリアルタイムに演奏・コントロールできるほか、USBドライブを接続してサンプルプレイバックおよびストリーミング用に使用することも可能となっている。

VFXアプリケーションの動作環境はWindows Vista/XP。VFXアプリケーションは無償で公開され、それ自体がスタンドアロンで起動するため、エディタソフトだけでなくVSTプラグインプレイヤーソフトとしても使用できる。また動作環境もV-MACHINE本体と一致しているため、購入前に各種VSTプラグインの動作確認も可能だ。なおMac版VFXアプリケーションは現在開発中となっている。

外部MIDIコントローラから演奏することも可能、MIDIラーン機能も搭載

パソコンからV-MACHINEへVSTプラグインのロードやプリセット/バンクの設定を行う「VFXアプリケーション」

2系統用意されるUSBホスト端子にはUSBドライブを接続することも可能