新しいVNCクライアントの追加などパワーアップされた「Gnome 2.22.0」

GNOMEプロジェクトは12日 (米国時間)、PC-UNIX向け統合デスクトップ環境の最新版「Gnome 2.22.0」をリリースした。各種プラットフォームに対応するソースコードのほか、Foresight LinuxなどのLinuxディストリビューション経由で、バイナリパッケージの配布が開始されている。

前回の安定版v2.20から半年ぶりの定例アップデートである今回のリリースでは、GTK+向けのネットワーク透過な仮想ファイルシステム「GVFS」を追加。セッション全体のログイン認証情報の記録や、ネットワーク接続の失敗から復帰する機能など、従来の仮想ファイルシステム (GNOME-VFS) と比較して機能が向上している。新しいプロトコルとして、オーディオCDのトラックを表示する「cdda://」、接続しているデジタルカメラにアクセスする「gphoto2://」もサポートされた。

収録アプリケーションでは、新たにVNCクライアントの「リモートデスクトップビューア」を追加、ローカルネットワーク上からVNCサーバを検出したり、ブックマークに登録したりすることが容易になった。ほかにも、小型カメラを利用した静止画 / 動画撮影アプリケーション「Cheese」や、世界時計などのアプリケーションが新たに採用されている。PIMソフト「Evolution」がGoogleカレンダーに対応、Webブラウザ「Epiphany」にダウンロード通知機能が実装されるなど、既存アプリケーションの機能向上も図られている。

あわせて、次期バージョン2.24の開発計画が一部明らかにされた。引き続きGNOME-VFSから新しいGVFSへの移行が進められるほか、ファイルマネージャ「Nautilus」でのカラム / リストビューのサポート、 SIPによる在席通知をサポートしたVoIPクライアント「Ekiga」のアップデートなどが実施される予定。