QWERTY配列を採用したキーボード

X02HTはいわゆるQWERTY配列を採用しているが、約63mmの横幅に納めるためか、キーの間隔はほとんどないに等しいデザインである。しかし、利用頻度の少ない文字は複数キーによる入力を前提として、キー数を減らすことで、意外と大きなキートップが確保されている。キー自体は適度な打鍵感が確保されており、両手の親指を使った入力は何ら問題なく快適に行えた。ただし、狭い場所に多数のキーを詰め込んだ感は否めず、慣れるまでは戸惑ってしまうだろう。

H02HTのキーボード部分

見ての通り、10キーは用意されていない。X02HTで携帯電話番号を直接入力して電話することは避けたいと思ってしまうかもしれない。

なお、左下の「z」キーを長押しすることでキーボードをロックできる。

割りきった解像度と絶妙な液晶サイズ

X02HTで採用されている液晶画面は2.4インチと小さく、320×240と低解像度であるため、W-ZERO3シリーズやイー・モバイルの「EM・ONE」に慣れていると、少々精細さに欠けると感じることだろう。しかし、液晶画面と筐体サイズとのバランスはよく、シンプルにならざるを得ない画面構成は、必要な情報のみを確認しやすいというメリットをもたらしている。また、試作機であるにも関わらず、画面書き換えは高速で快適だった。

タッチパネルではない2.4インチQVGA(320×240)液晶

雑感

今回試用したX02HTは、多数の人が手にとる展示端末ゆえに、多数のアプリケーションが起動した状態でそれに気付かないまま使用してしまうこともあった。しかし、多数のアプリケーションが起動しているにも関わらず、速度低下や反応の悪さなどに遭遇することはほとんどなかった。この辺りは、Windows Mobile 6搭載によるメモリ回りの改善が効を奏しているのかもしれない。

また、短時間の試用中では思わず液晶画面をタップしてしまい、あれ? と戸惑うことが多々あった。慣れ親しんでないユーザーインタフェースではやむを得ないことだが、W-ZERO3などタッチパネル搭載の端末からの移行には、少々手間取ってしまうかもしれない。

短い試用時間であったが、次ページ以降に動作画面を撮影したので、参考にしてほしい。