オートデスクは、秋葉原のUDXシアターにて「Autodesk Premium Seminar 2010」を開催した。

今回紹介された製品は、9月10日にオランダで開催された国際放送機器展(IBC 2010)にて発表された業務用映像加工編集ツール『Flame 2011 Extension 1』と『Flare 2011 Extension 1』、『Smoke 2011 Extension 1』、『Lustre 2011 Extension 1』。さらにFlameとSmoke、Lustreをセットにしたパッケージ『Flame Premium 2011』の製品説明も行なわれた。

デモンストレーションを担当したのは、オートデスク アプリケーション スペシャリスト・鳥羽浩行氏。鳥羽氏はオートデスクの製品群の特徴を「思考の速度でモノを作れるところ」と紹介した。これまで複数のツールを使って映像を作る場合、事前にワークフローを考えてから作業するという場合が多かった。鳥羽氏によると映像作品を作る場合は「撮影した映像を調整→編集→VFX→色調整」という流れが一般的だが、『Flame Premium 2010』ではこの順序はまったく関係なく、作りたいところから自由に作業ができるようになっているという。実際に会場で行なったデモでは、『Flame Premium 2010』に含まれる3つのツールを行ったり来たりしながら映像の加工を自由自在に行なっていた。

会場では、スーパーカーのCM映像や、TVスタジオ内で3DCGのオラウータンが暴れている映像などを使ったデモンストレーションが披露された。本来とても面倒なはずの「3Dトラッキング」や「マスク」、「カラコレ」などの処理が、ほとんど待ち時間なしで実演された。圧巻だったのは3DCGと実写映像の合成機能。同社の3DCGツールとの連携はとても強く、『Maya』で作られた3Dオブジェクトが、まるでそこに実在していたかのようにキレイに合成されていた。鳥羽氏は「いまはFBXフォーマットを使って3DCGデータを『Flame』に取り込んでいるが、ゆくゆくは『Flame』内で『Maya』のデータを直接レンダリングできるように考えている」と展望を明かした。

なお、『Flame Premium 2010』の価格は『Inferno』と『Flame』のサブスクリプションラインセンスを持っているユーザーは105万円。『Smoke Advanced』と『Flint』、『Lustre MS』のサブスクリプションラインセンスを持っているユーザーには262万5,000円で提供される(※2010年12月25日までの期間限定キャンペーン価格)。

会場の入り口には協賛各社がデモ機を出展。エヌジーシーはMacで動作する『Smoke 2011 For Mac OS X』を展示

エルザ ジャパンは『Smoke 2011 For Mac OS X』に最適なグラフィックボード「QUADRO FX 4800 FOR MAC」を展示